クルマ好きなら一度は憧れたことがあるだろうスーパーカー。その黎明期から現代までをたどる連載企画。第112回は「フェラーリ モンツァ SP1/SP2」だ。

フェラーリ モンツァ SP1/SP2(2018年-)

画像: 全長とホイールベースは812スーパーファストと同じ。全幅は25mmほど幅広く、全高は20mmほど低められている。

全長とホイールベースは812スーパーファストと同じ。全幅は25mmほど幅広く、全高は20mmほど低められている。

2018年9月、フェラーリは本拠地であるイタリアのマラネロで、クラシカルなスタイリングに当時の最新テクノロジーを投入した2台のモデルを発表し、10月のパリ モーターショーでワールドプレミアさせた。その名は、モンツァ SP1とSP2。モンツァ(Monza)とは、F1のイタリアGPなどが開催されることで有名なサーキットの名に由来し、また1950年代のレーシング フェラーリだった750 モンツァや860 モンツァをインスパイアしている。

モンツァ SP1とSP2は、フェラーリの新しいコンセプトによる限定モデルのシリーズ、「イコーナ」の第一作となる。イコーナ(Icona)とはイタリア語でアイコンの意味で、過去のフェラーリのアイコン的な名車のパッションを現代風に甦らせるというのがコンセプトだ。前述のように、この2台は750 モンツァや860 モンツァ、そして1950年代の166MMをモチーフにしている。

モンツァ SP1とSP2は基本的には同じボディスタイルだが、SP1はトノカバー付きのシングルシーター(1人乗り)で、SP2はカバーを取り払い助手席の後ろにもフライングバットレス風のロールバーを設けた2シーターとなっている。ベースとなっているモデルはフラッグシップの812 スーパーファストで、しかもデザインを手がけたのは同じフェラーリのスタイリング センターなのだが、見た目はまったく異なる。

画像: SP2のインパネ。SP1では助手席が取り払われてトノカバーが装着される。コクピットをセパレートするバーが装着されるのも特徴的だ。

SP2のインパネ。SP1では助手席が取り払われてトノカバーが装着される。コクピットをセパレートするバーが装着されるのも特徴的だ。

シンプルに徹して往年のバルケッタ スタイルを再現したボディの外板はカーボンファイバーが主体で、乾燥重量はSP1が1500kg、SP2が1520kgと、812スーパーファストより大幅に削減されている。しかも、ルーフはもちろんウインドスクリーンも装着されない古色蒼然としたオープンスタイルながら、空力的な仕掛けにより走行中のドライバーへの風圧を抑えているという。コンパクトな跳ね上げ式のドアも特徴だ。

ロングノーズのボンネット下にフロントミッドシップ搭載されるパワーユニットは、812スーパーファストと同じ6.5L(正確には6496cc)の65度V型12気筒 DOHCだが、歴代のV型12気筒フェラーリでは最強の最高出力である810psを発生する(最大トルクの718Nmは同じ)。軽量なボディも相まって、公称の最高速度は300km/h以上、0→100km/h加速は2.9秒、0→200km/h加速は7.9秒というパフォーマンス。まさに、異次元感覚のオープンエア ドライビングが味わえる。

モンツァ SP1/SP2は、2台合わせて499台の限定生産モデルだ。499名の幸運なオーナー候補はフェラーリがリストアップした。SP1かSP2か、好きなほうを選ぶことができたが、2台を所有することはできない。ちなみに、価格は300万ドル(当時のレートで約3億4000万円)くらいと噂されているが、定かではない。

画像: LEDのリアコンビランプはリアエンドいっぱいに展開する。リアバンパー下はデイフューザー形状とされている。

LEDのリアコンビランプはリアエンドいっぱいに展開する。リアバンパー下はデイフューザー形状とされている。

フェラーリ モンツァ SP1/SP2 主要諸元

●全長×全幅×全高:4657×1996×1155mm
●ホイールベース:2720mm
●乾燥重量:1500kg(SP1)/1520kg(SP2)
●エンジン種類:65度V12 DOHC
●排気量:6496cc
●最高出力:810ps/8500rpm
●最大トルク:718Nm/7000rpm
●駆動方式:トランスアクスル式FR
●燃料タンク容量:90L
●トランスミッション:7速DCT
●タイヤサイズ:前275/30ZR21、後315/30ZR21

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