本物の《異常》映画として話題の『アングスト/不安』が2020年7月3日(金)より公開。このたび本作のファンという鬼才ギャスパー・ノエ監督からのメッセージ動画が到着した。
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『アングスト/不安』ファン代表ギャスパー・ノエから異例のメッセージ

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「今までに60回は観た」と驚きの発言

本作は、刑務所出所後の殺人鬼=狂人が感じる不安やプレッシャーによる異様な行動と心理状態を凶暴かつ冷酷非情なタッチと斬新なカメラワークを用いて表現したスリラー映画。狂人自身のモノローグで綴る構造や全編に徹底された陰鬱なトーンなど、作品自体が”異常“であり、他に類を見ない芸術性を発揮した衝撃的作品だ。

このたび、本作の大ファンであることを公言しており、『カルネ』(94)や『CLIMAX クライマックス』(18)など、自身の作品で本作へのオマージュを捧げているギャスパー・ノエより、これまでの映画製作において強烈な影響を受けたという『アングスト/不安』の魅力と、これから劇場で鑑賞する日本人へ向けたメッセージ動画が到着した。

自身の作品でないにもかかわらずここまで語り、日本初公開のためだけにメッセージを寄せるという異例の事態ともいえる。

映像の中でノエ監督は、“今までに60回は観た”と驚きの発言。公開当時、あまりにもサイコティックな内容にフランスでも上映が禁止され、後に発売されたVHSも極わずかしか出回っていないにもかかわらず、だ。

世界各国で上映が禁止されたことにより、「この映画は観た人がほとんどいない、全く無名の作品であることもこの映画の魅力だ」と語り、「常に素晴らしい作品が影を潜めていて、再評価されるべきものがある」と本作が再び日の目を浴びることに、喜びと期待をあらわにしている。

ちなみにノエが過去に人生ベスト5にピックアップした映画は、『アルゴ探検隊の大冒険』(63)、『2001年宇宙の旅』(68)、『イレイザーヘッド』(76)、『ソドムの市』(75)、そして『アングスト/不安』だ。

画像1: 「今までに60回は観た」と驚きの発言
画像2: 「今までに60回は観た」と驚きの発言

また、ノエは注目すべきシーンとして、斬新なカメラワークを挙げ、「見事なテクニックと映像の捉え方は絶対に観てほしいところだ。映画史上最も重要なカメラワークと言えるだろう」と撮影を担当した世界的な映像作家ズビグニェフ・リプチンスキの撮影技術を絶賛。

アカデミー賞最優秀短編アニメ賞を受賞した『タンゴ』(81)やジョン・レノン、ミック・ジャガーのMVで知られる彼の独特なカメラ表現は、ノエの他『ブラック・スワン』(10)の監督ダーレン・アロノフスキーにも影響を与えるなど、スリラー映画におけるカメラワークの根幹を築いたともいえる。ドローン撮影などない時代に、一体どこから撮影したのかと思うほどの高度なショットや俳優の体にカメラを取り付ける撮影手法は、主人公の感じる不安や焦燥を観る者にも感じさせ、そのリアルな表現と芸術性の高さに世界中の映画監督らを虜にした。

公開から37年経った現在でも、世界で再上映された例は少なく、このたびの日本劇場公開はかなりレア。すでに配給会社にクレームが入るなど、とにかく残虐な殺人鬼映画では?と噂される本作であるが、これから劇場で鑑賞する日本人へ、ノエは「暴力行為を目の当たりにする一方で、加害者(=主人公)からの被害を耳にする。とても複雑で魅力的な映画だ」と単なる殺人鬼映画ではないことを主張した。

また日本独自のチラシのデザインについて「素晴らしい!」と絶賛、「遂にこの映画史上に残るマスターピースが日本で公開されることを知りとても嬉しく思う」と語っている。

アングスト/不安
2020年7月3日(金)よりシネマート新宿ほか全国順次公開
配給:アンプラグド
©1983 Gerald Kargl Ges.m.b.H. Filmproduktion

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