クルマ好きなら一度は憧れたことがあるだろうスーパーカー。その黎明期から現代までをたどる連載企画。第91回は「フェラーリ 488GTB」だ。

フェラーリ 488GTB(2015-2019年)

画像: ブロウン スポイラーの機能も与えられたボディサイドの大型エアインテークは、往年の名車308GTBをモチーフにしている。

ブロウン スポイラーの機能も与えられたボディサイドの大型エアインテークは、往年の名車308GTBをモチーフにしている。

2015年3月、フェラーリはジュネーブ モーターショーでニューモデルの488GTBをワールドプレミアさせた。V8エンジンをミッドシップ搭載した458イタリアの後継モデルにあたる。そのネーミングに関しては登場前からさまざまな憶測があったが、かつてのネーミングの法則に沿って、488は1気筒あたりの排気量(cc)、GTBは「グランツーリスモ ベルリネッタ(イタリア語のクーペ)」の略から名づけられ、サブネームは与えられなかった。

以前から本企画では何回も紹介しているが、かつてはピッコロ フェラーリと呼ばれたV8エンジンをミッドシップ搭載するモデルは、2世代ごとに大きく進化を遂げてきた。つまり、308/328→348/F355→360モデナ/F430→458イタリア/488GTBとなるわけで、488GTBは458イタリアのフルモデルチェンジ版ではなく、よりソフィスティケートされたモデルといえるだろう。

488GTBのスタイリングは458イタリアを踏襲しているが、デザインはピニンファリーナではなく、社内のスタイリング センターが手がけたもの。車名が示すように、ピッコロ フェラーリの初代モデルである308GTBをオマージュしており、ボディサイドの大型エアインテークなどの造形にそれが見てとれる。また、エアインテークからリアバンパーへエアを排出してダウンフォースを増加させるブロウン スポイラーも採用し、大げさなリアスポイラーを装着することなく空力性能を向上させている。

画像: 670psと760Nmを発生する3.9LのV8ツインターボはアイドリングストップ機構も備え、EU複合燃費は8.8km/L。

670psと760Nmを発生する3.9LのV8ツインターボはアイドリングストップ機構も備え、EU複合燃費は8.8km/L。

レギュラーモデルのミッドシップV8フェラーリとしては、エンジンには初めてターボチャージャーが装着されたのもトピックだ。排気量は458イタリアの4.5L(正確には4497cc)から3.9L(同3902cc)にダウンサイズされたが、各バンクに専用開発されたIHI製のターボチャージャーを装着し、最高出力は670ps、最大トルクは760Nmというパワースペックを発生。458イタリアよりも、100psと220Nmものパワーアップを果たしている。

これに458イタリア同様の7速F1 DCTを組み合わせ、公称の最高速度は330km/h、0→100km/h加速は3.0秒、0→200km/h加速は8.3秒、0→1000m加速は18.7秒というハイパフォーマンスを発揮する。

インターフェースが機能的にレイアウトされたインテリアは、ダッシュボードが軽量化されて横方向がコンパクトになった。ステアリングにさまざまなスイッチがまとめられ、それ以外の操作系はサテライトポッドに配され、しかもそれらはドライバー側にオフセットしている。

2015年のフランクフルト モーターショーでは、アルミニウム製の電動開閉ハードトップを採用した488スパイダーも設定された。その後、エンジンを720psにパワーアップした限定モデルの488ピスタ、およびそのスパイダーやワンメイクレース用モデルの488チャレンジ、さらにGT選手権用の488GT3など、さまざまな派生モデルも登場した。

画像: テールランプは伝統の丸型。その内側はエアアウトレットになっている。アンダーボディやリアディフューザーなどで空力性能を追求。

テールランプは伝統の丸型。その内側はエアアウトレットになっている。アンダーボディやリアディフューザーなどで空力性能を追求。

フェラーリ 488GTB 主要諸元

●全長×全幅×全高:4568×1952×1213mm
●ホイールベース:2650mm
●車両重量:1475kg
●エンジン種類:90度V8 DOHCツインターボ
●排気量:3902cc
●最高出力:670ps/8000rpm
●最大トルク:760Nm/3000rpm
●駆動方式:縦置きミッドシップRWD
●トランスミッション:7速DCT
●タイヤサイズ:前245/35ZR20、後305/30ZR20
●当時の価格:3070万円

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