2020年3月3日、アウディAGはA3スポーツバックのフルモデルチェンジを発表している。ジュネーブオートサロンで華々しくデビューするはずだったが、新型コロナウイルスの影響でショーの開催が中止、ひっそりとした登場となった。従来モデルと比較しながらその内容を見てみよう。(写真は上が新型アウディA3スポーツバック35TFSI、下が従来型アウディA3スポーツバック1.4TFSI)

世代が変わったことを実感

初代アウディA3は1996年にデビュー(日本では1997年に発売開始)したプレミアムCセグメントモデル。当時、Cセグメント市場は合理的で実用的なモデルがほとんどで、ここにプレミアムブランドのアウディが進出してきたのはインパクトのある出来事だった。今でこそメルセデス・ベンツやBMWも参入しているが、当時は考えられないことだった。

しかし、アウディにとっては不思議なことではなく、そもそもアウディ(アウトウニオン)の基盤を築いてきたDKWやNSUは小型で高性能なコンパクトカー作りを得意としてきたブランドであり、実はフォルクスワーゲンのFF小型車であるゴルフやポロを試作したのはアウディだったと言われている。エンジン横置きFFをベースとしたコンパクトカーはアウディのひとつの大きな柱であるわけだ。

そのアウディA3スポーツバックも今回のフルモデルチェンジで4代目。基本メカニズムは熟成が重ねられ、完成の域に達している。それゆえ基本コンセプトは大きく変わっていないが、細かいところでは大きな進化が見られる。

画像: 左が新型アウディA3スポーツバック35TFSI。シングルフレームグリルはさらにワイドになった。右は従来のアウディA3スポーツバック 1.4TFSI。

左が新型アウディA3スポーツバック35TFSI。シングルフレームグリルはさらにワイドになった。右は従来のアウディA3スポーツバック 1.4TFSI。

ボディサイズは新型アウディA3スポーツバックが全長×全幅×全高=4343×1816×1449mm、ホイールベース=2636mm、従来型が4310×1785×1425mm、2636mmであったから、全長と全幅、全幅とも3cmほど拡大していることになる。

モジュールコンセプトのMQBプラットフォームを使っているので、ホイールベースを変更するのは比較的簡単なはずだが、この数値がCセグメントの正解ということなのだろう。

なお、ボディサイズの拡大により、ラゲッジルームも従来型の365-1100Lから380-1200Lへと広くなっている。またオプションでバンパー下に足を差し入れることで自動開閉する電動テールゲートも用意している。この装備もプレミアムCセグメントではもはや必須となるのだろう。

エクステリアデザインは世代が変わったことを主張するように一新されている。さらに大きくなったシングルフレームグリル、ヘッドライトからシャープに伸びるショルダーライン、大きくえぐれたボディサイドパネル、張り出したホイールアーチなどが、力強い「最新のアウディデザイン」を印象づけている。ヘッドライトユニットに組み込まれた3×5配列LEDデジタルデイタイムランニングランプも強い個性を発揮している。先代のLEDヘッドライトも当時はインパクトがあったがその違いは大きい。

画像: 左が新型アウディA3スポーツバック35TFSI。どっしりとした台形フォルムのリアビュー。左が従来のアウディA3スポーツバック1.4TFSI。

左が新型アウディA3スポーツバック35TFSI。どっしりとした台形フォルムのリアビュー。左が従来のアウディA3スポーツバック1.4TFSI。

インテリアも新旧を比べるとまったく異なるデザインテイストだ。新型A8から始まる直線基調のダイナミックなデザインで、ここにデジタル化されたディスプレイが収まり、雰囲気は従来型と大きく変わっている。

またコントラストステッチが施されたシートにサスティナブルなリサイクル素材を採用するなど環境に配慮していることがうかがえる。

従来型ではフェイスリフトの際に「アウディ バーチャルコックピット」を採用するなど、デジタル化、コネクティビティの分野でもセグメントのリーダーとなったが、新型ではその充実化をさらに進め、10.1インチのタッチディスプレイやヘッドアップディスプレイ、第3世代MMI(マルチメディア インターフェース)を搭載している。

もちろん、運転支援システムもさらに進化。アウディプレセンス、トラフィックジャムアシストに加え、レーンキープアシスト機能付きのアダプティブクルーズコントロール、レーンチェンジ/エグジットワーニング、クロストラフィック、パークアシストシステムなども用意している。

パワートレーンは、主力となる150psの1.5TFSIを中心に、今後マイルドハイブリッドをラインアップに加えていくという。アウディはモデル名の表記を変えつつあるが、電動化に向かうのは間違いない。足まわりは従来のものを踏襲したフロント・ストラット、リア・4リンクとなるが、オプションで減衰力や車高を調整できるアダプティブダンパーコントロールが用意される。

アウディA3スポーツバックは時代の一歩先を行く着実な進化を遂げたと言っていいだろう。

画像: 上が新型アウディA3スポーツバック35TFSI。直線基調のシャープで先進的なイメージのラインで構成。下が従来のアウディA3スポーツバック1.4TFSI。丸型のエアベントが特徴で、フェイスリフトでバーチャルコックピットが採用されている。

上が新型アウディA3スポーツバック35TFSI。直線基調のシャープで先進的なイメージのラインで構成。下が従来のアウディA3スポーツバック1.4TFSI。丸型のエアベントが特徴で、フェイスリフトでバーチャルコックピットが採用されている。

新型アウディA3スポーツバック 35TFSI(4代目) 主要諸元

●全長×全幅×全高:4343×1816×1449mm
●ホイールベース:2636mm
●車両重量:1280kg
●エンジン:直4DOHCターボ
●排気量:1498cc
●最高出力:150ps/5000-6000pm
●最大トルク:250Nm/1500-3500pm
●トランスミッション:6速MT/7速DCT(Sトロニック)
●駆動方式:FF
●サスペンション:ストラット/4リンク
●ラゲッジルーム容量:380-1200L
●最高速:224km/h
●0-100km/h加速:8.4秒

アウディA3スポーツバック 1.4TFSI(3代目) 主要諸元

●全長×全幅×全高:4310×1785×1425mm
●ホイールベース:2636mm
●車両重量:1225kg
●エンジン:直4DOHCターボ
●排気量:1395cc
●最高出力:122ps/4500-6000pm
●最大トルク:200Nm/1400-4000pm
●トランスミッション:6速MT/7速DCT(Sトロニック)
●駆動方式:FF
●サスペンション:ストラット/4リンク
●ラゲッジルーム容量:365-1100L
●最高速:203km/h
●0-100km/h加速:9.3秒

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