クルマ好きなら一度は憧れたことがあるだろうスーパーカー。その黎明期から現代までをたどる連載企画。第40回は「ランボルギーニ ディアブロ」だ。

ランボルギーニ ディアブロ(1990-2001年)

画像: ガンディーニは不満だったと言われるが、空力的な洗練度を高め、全幅2mを超す巨体とは思えないハンドリングを実現していた。

ガンディーニは不満だったと言われるが、空力的な洗練度を高め、全幅2mを超す巨体とは思えないハンドリングを実現していた。

ミウラ、そしてカウンタックと、スーパーカーを代表するモデルで世界に名を馳せたランボルギーニだったが、1974年のオイルショック以降は経営難が続き、現在のアウディ傘下に落ち着くまでに出資元が5回も替わる、波瀾万丈な社史を展開している。

今回紹介するディアブロは、カウンタックの後継モデルにあたる。ディアブロとはイタリア語で悪魔(英語のデビル)を意味するが、ランボルギーニ車の伝統である伝説の闘牛の名に由来している。

ディアブロが開発された当時、ランボルギーニは米国クライスラー(当時)傘下にあったため、パワートレーンのレイアウトなど基本機構はカウンタックを継承するものの、デザインに関してはクライスラーの意向が反映されることになる。そのため、ガンディーニが示した初期デザイン(以前に紹介したチゼータ モロダー V16Tがそれに近いといわれている)は、シザーズドアこそ残されたがクライスラーのデザイナーによってエッジが削り落とされ、空力的には洗練されたものの大幅に変更されたという。カウンタックが持つ獰猛さや荒々しさとは一線を画すのはそのためだ。

画像: 5.7LのV12 DOHCは気筒あたり4バルブで492psを発生。リアミッドに出力軸を前に搭載するのはカウンタック方式の継承だ。

5.7LのV12 DOHCは気筒あたり4バルブで492psを発生。リアミッドに出力軸を前に搭載するのはカウンタック方式の継承だ。

だが一方でボディの軽量化に力を注ぎ、ボディ外皮は前後フェンダーとドアにアルミを使用するほか、バンパーやフロント&エンジンフードはランボルギーニが開発した複合素材のアウトクラーベを使用して、全長4460×全幅2040mmの堂々たるボディながら車重は1650kgに抑えこむことに成功している。また、ホイールベースがカウンタックより150mm長い2650mmに伸ばされ、居住性が向上したのもディアブロのオーナーにとっては歓迎すべきポイントだった。

デビュー当初に搭載されたエンジンは5.7LのV12 DOHC48バルブ。これを角断面のマルチチューブラーフレームのミッドに前後逆にして縦置きし、座席の間に収まるミッションで出力の方向を180度変え、オイルパンを貫通する短いプロペラシャフトを介してデフに導くという、カウンタックで開発した方式がそのまま継承された。

最高出力は492ps、最高速度は325km/hと公称したが、これは多分にフェラーリ テスタロッサを意識した数字(テスタロッサの公称値は390psと290km/h)だと言われる。

この後、オープンモデルのロードスターやハイパワーバージョンのSVなど、ディアブロはバリエーションを増やしていくが、ランボルギーニにとって幸運だったのは、新たな出資元となったフォードの資本をバックに4WDを開発できたことだろう。1993年に登場したVT(ビスカス トラクションの略)から始まる4WDスーパーカーは、これから先のランボルギーニの代名詞となっていく。

画像: リアビューのイメージもカウンタックと似ているが、エッジは削られて少し曲線基調となった。

リアビューのイメージもカウンタックと似ているが、エッジは削られて少し曲線基調となった。

ランボルギーニ ディアブロ 主要諸元

●全長×全幅×全高:4460×2040×1105mm
●ホイールベース:2650mm
●重量:1650kg
●エンジン種類:60度V12 DOHC
●排気量:5703cc
●最高出力:492ps/7000rpm
●最大トルク:59.1kgm/5200rpm
●燃料タンク容量:100L
●駆動方式:縦置きミッドシップRWD
●トランスミッション:5速MT
●タイヤサイズ:前245/40ZR17、後335/35ZR17
●当時の価格:2430万円

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