QシリーズベースのRSモデル最新作、RS Q3を極寒の地でテストドライブ。 400psの刺激的なパフォーマンスとともに、卓越した操縦性を実感した。日本市場への導入は2020年秋頃が予定されている、期待の新型だ。(Motor Magazine 2020年4月号より)

スポーティさを強調するエクステリアデザイン

2月の初め、スウェーデン北部のラップランド、アルビッツヤウルではAMG、BMW M、AUDI SOORTといったブランドが裕福な顧客を集めてウインタートレーニングを実施した。もマイナス20度、最低ではマイナス40度に達するという、極寒の地だ。

アウディ新型RS Q3の試乗会は、このアルビッツヤウルにある、フォルクスワーゲングループのトレーニングコースを中心に行われた。RS Q3はコンパクトSUVのQ3をベースとするハイパフォーマンスモデルで、初代は2013年に登場している。近年、ライバルAMGから381psのGLA45AMGなどが登場し、ニューモデルへの期待が高まっていた。そして19年、ベースのQ3がフルモデルチェンジされたことを受けて、2世代目のRS Q3が誕生したのである。

すでにスタティックな発表は終わっており、デザインはお馴染み。だが、改めて雪上で見るとブーメラン型のフレームに囲まれた大きな左右のエアインテーク、そしてハイテクの象徴ともいえるLEDヘッドライトが両側にレイアウトされた立体的なフレームに囲まれたグリルが、スポーティな印象を与えていた。一方、リアに回ると大型化されたルーフスポイラー、マットブラックのディフューザー、その両脇に配された楕円形の大径エキゾーストパイプがビッグパワーを象徴している。  

搭載されている直5エンジンの排気量は初代と同じく2.5Lのままだが、動弁系の抵抗を低め、効率の向上を行った結果、最高出力は旧モデルよりもアップした400ps、最大トルク480Nmを発生する。7速Sトロニックとの組み合わせで0→100km/hの加速は4.8秒、最高速度は250km/hでリミッターが介入するが、オプションで280km/hまで引き上げ可能だ。

画像: RSシャシはスタンダードのQ3よりも10mmローダウンされている、スポーツ仕様だ。

RSシャシはスタンダードのQ3よりも10mmローダウンされている、スポーツ仕様だ。

雪上でも自在に操れる高いコントロール性能

点火時期が1、2、4、5、3と不規則なため、脈動感は独特。やはり個性的なエキゾーストサウンドを氷上に響かせながら、思い切り雪煙を上げてスタートする時の加速は豪快のひと言に尽きる。もちろん試乗車にはすべてスパイク付きのウインタータイヤが装着されており、クワトロ(4WD)システムによって雪面にしっかり駆動力が伝わっている。

前ストラット、後4リンク方式のRSシャシはスポーツ仕様で、DCC(ダイナミックシャシコントロール)がコーナーや、路面状況によるボディの動きを見ながらRS独自のチューニングに合わせた減衰力の最適化を行う。 

一方、アウディドライブセレクトでコンフォート、オート、ダイナミック、エフィシエンシー、インディビジュアルとドライバーの指向に合わせたセッティングも可能である。個人の好みのモードは、ステアリングにあるスイッチで即座にそのセッティングを呼び出すことができる。

氷上でのドライブは最高速度が低いゆえに安全で、大胆なスロットルワークとステアリングホイールの協調操作でドリフトを十分に楽しむことができる。その際にやはり重要だったのはシャシバランスの良さと優れたハンドルの操舵感だった。RS Q3は、極めて規範的な操縦性を示した。

価格はRS Q3がドイツの付加価値税19%込みで6万3500ユーロ(約765万円)、RS Q3スポーツバックが6万5000ユーロ(約782万円)と決して安くはないが、アウディへの憧れ感を象徴する存在だと思う。(文:木村好宏)

画像: 2.5Lで400psを発揮。しかも480Nmの最大トルクは1950~5850rpmの間で引き出される。

2.5Lで400psを発揮。しかも480Nmの最大トルクは1950~5850rpmの間で引き出される。

■アウディ RS Q3主要諸元

●全長×全幅×全高=4506×1851×1602mm
●ホイールベース=2681mm
●車両重量=2230kg
●エンジン=直5DOHCターボ
●排気量=2480cc
●最高出力=400ps/5800-7000rpm
●最大トルク=480Nm/1950-5850rpm
●駆動方式=4WD
●トランスミッション=7速DCT

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