神様が祀られる、とっても身近で生活に密着している神社は、観光地にも必ずあるはず。今回は石川県・白山へ拝走! 全国に2000社以上あるといわれている白山神社。その白山神社の本社「白山比咩神社」。というのも、白山開山1300年目の節目の年に訪れたかった場所でもあるからです。
※この記事は月刊オートバイ2017年12月号で掲載したものを加筆修正しております。

人とのふれあいは、旅の醍醐味ですね〜

新潟県上越市で行なわれたRIDE集会に、僕も参加させていただきました。

会場へ向かう途中に入ったサービスエリアで、読者の方から声をかけていただきました。拝走記が始まって約半年。めちゃくちゃ嬉しくて、つい浮足立ってしまいました。

が、言われたひと言は「マネージャーさんは今日いらっしゃらないんですか?」という言葉。

突然の言葉に、さすがに動揺してしまいました。あわわ。僕に話しかけてくださったのは、それを聞きたかったからなんですね。微妙な空気が恥ずかしい。

画像1: 人とのふれあいは、旅の醍醐味ですね〜

更に会場へ到着後、また別の方から声をかけていただきました。

「一緒に写真を撮ってもらえますか?」と。これまた嬉しいじゃありませんか。次こそはと、意気揚々と愛車SRの横へと移動。

すると何故か、カメラを手渡される僕。え? 何かがおかしい、と思いつつ言われるままにカメラを向けると、そこにはマネージャーとのツーショットがっ!

そうです、「撮ってもらえますか?」とは「シャッターを押してもらえますか?」の意味だったのです。

女性マネージャーSの人気が上がってきているのでしょうか。正直、羨ましい。見えない何かから逃げるように疾走る今日この頃です。

画像2: 人とのふれあいは、旅の醍醐味ですね〜

上越では念願だったニューハルピンにも実際に行くことができました!!

その場にいられたこと、ラーメンを皆で食べられたこと、とても嬉しかったです。

帰っていくライダーの方たちを見送り、僕もニューハルピンを出て上越を後にしました。

向かったのは、金沢。SRの振動に慣れてはきたものの、意外だったのが足の裏の痺れです。(慣れてきたというか、僕は振動が強いバイクが好きです)

ハンドルを握る手のひらの痺れは覚悟していましたが、それ以上に痺れる足の裏は予想外でした。

マフラーを換えたり、バックステップにしたりすると、変わるのかもしれませんね。「カスタム」の四文字が、そろそろチラつき始めました。

金沢に到着した時には、日もすっかり暮れて、趣ある街並みを発見。

画像: 上越では念願だったニューハルピンにも実際に行くことができました!!

夜は人通りが少なく、街灯が少ないことも相まって、まるでタイムスリップしたかのような感覚になります。そんな中でも、違和感なく佇む愛車のSR。

歴史ある町並みにしろ、神社にしろ、バイクがなかった時代の建築物に馴染むSRの懐の深さ。純正を維持するのか、カスタムを始めるのか、ますます迷ってしまいます。

そんなことを考えながら、金沢の夜はふけていくのでありました。

和合の神に逢いに女性参拝者多し

金沢市街からも遠くなく、自然が多い道は疾走るのにピッタリです。白山には昔、白山権現と呼ばれる信仰がありました。

金沢のすぐ近く、石川県白山市。ここには市名の由来になった山、白山があります。その白山を御神
体とする、白山比咩神社(しらやまひめじんじゃ)に参拝させていただきました。

画像: 白山比咩神社 石川県白山市三宮町ニ105番ノ1 全国に2000社以上あると言われている白山神社。その総本社が、ここ白山比咩神社です。ここより南側に広がる白山神社は「ハクサン」と読み、北側の地域は「シラヤマ」と読むことが多いと聞いたことがあります。 多くは石川県・富山県・岐阜県・福井県にあり、霊峰白山の伏流水と関係があるとか。しかし東京にも白山神社があります。どういう繋がりがあるのか、気になりますね~。

白山比咩神社 石川県白山市三宮町ニ105番ノ1

全国に2000社以上あると言われている白山神社。その総本社が、ここ白山比咩神社です。ここより南側に広がる白山神社は「ハクサン」と読み、北側の地域は「シラヤマ」と読むことが多いと聞いたことがあります。
多くは石川県・富山県・岐阜県・福井県にあり、霊峰白山の伏流水と関係があるとか。しかし東京にも白山神社があります。どういう繋がりがあるのか、気になりますね~。

ところで【権現(ごんげん)】という言葉、よく聞きますが何のことかご存知でしょうか。

日本では古来より、神様には姿かたちはありませんでした。つまり、太古の日本人は、かたちのない神様を敬っていました。

そんなある日、大陸から仏教が伝来します。その時初めて目にしたのが、仏像です。

それまで神様の姿を見たことのなかった日本人は、仏像の存在にびっくり仰天。そこで。当時の人たちは考えました。かたちのなかった神様たちが、姿を現してくれたんだと。

画像: 神社の鳥居といえば、朱色をイメージする人も多いのではないでしょうか。だけど、石本来の色を基調とした鳥居も多く存在します。木が立ち並ぶ参道に、物言わず佇む鳥居。自然界のものと人工物が、時を重ねて見事に調和しています。 長い参道は、ふとした瞬間に奥行きを見失います。登っていくにつれ、普段の生活から遠のいていく気がしました。非日常を楽しむのも、神社の良さですね。

神社の鳥居といえば、朱色をイメージする人も多いのではないでしょうか。だけど、石本来の色を基調とした鳥居も多く存在します。木が立ち並ぶ参道に、物言わず佇む鳥居。自然界のものと人工物が、時を重ねて見事に調和しています。
長い参道は、ふとした瞬間に奥行きを見失います。登っていくにつれ、普段の生活から遠のいていく気がしました。非日常を楽しむのも、神社の良さですね。

こうして徐々に、日本古来の神様と仏さまが合わさっていきました。この状態を、権現といいます。

さらに、明治時代頃に、新たな考え方が起きます。それは「日本古来の神様と、仏様を分けよう」 と、いうものでした。

その結果、日本各地の権現が神社とお寺に分かれていきました。現在に生きる僕たちが、権現の意味をよく知らないのには訳があったんですね。

階段を上っていると、つい下を向いている時間が長くなってしまいます。僕はいつも、できるだけ上を見て歩くようにしています。せっかくの景色ですからね。階段のその先に見えてくる神社。この感じがたまらなくなってきたら、あなたはもう神社通です!

白山は今年、開山千三百年です。先ほどの話同様に、白山には仏教が伝来する以前より神様が鎮座されていました。

白山は神様が宿る山だったのです。つまり立ち入ることを禁止された山だったのです。

なので、山が開かれて(人々が立ち入る信仰となって)千三百年ですが、地元に住む人たちが紡いできた信仰の年月は、それを遥かに超える長さです。

白山比咩神社には、その年月を感じるかのような長い参道があります。境内いっぱいに緑が萌えているのは、白山の豊富な水系によるものでしょう。

御祭神はククリヒメノミコト。神社名にも「ひめ」が入るからでしょうか、参拝者の多くは女性でした。

ケンカをした夫婦の神様の仲裁をしたことから、和合の神とされるククリヒメノミコト。

仲裁を求められている方や、それに近い心当たりがあるバイク乗りのみなさん、参拝されてみてはいかかでしょうか、なんて(笑)。

白山山頂の奥宮を遥拝するための神社。白山を形取っているそうです。これもれっきとした神社。岩が神様なのではなく、岩に宿るのが神様です。しかし外国人の方から見れば、これは岩を神様だと思い込んでいるように見えるそうです。文化の違いですね。

山を中心にして、各地に白山神社が広がっています。それの広がり方は、まるで白山水系をなぞるようです。

疾走っている時に白山神社を見かけたら、そこに流れる川や湧き出す水は霊峰白山からやってきたものかもしれません。

旅先で、必ずといっていいほど見かける神社。その系統や分布には、興味深いものがあります。愛車SRのエンジン音がミラーに映る白山に吸い込まれて……旅は続く!

神社ひと口メモ

「シメナワ」

しめ縄は、僕たちが住む世界と神域とを分けるためにあります。

しめ縄に付けられているジグザク形の白い紙を、紙垂(しで)と呼びます。

一説にはしめ縄が雲を、紙垂が稲妻を表しているとか。お米作りには雨が必要不可欠、お米の国らしい発想ですね。

大相撲の横綱は、しめ縄を付けた姿からそう呼ばれるようになったと聞いたことがあります。

そう、横綱には神が宿るとされているからです!

画像: 神社へ行ったら、建築物の木の色に注目してください。こちらは足元の石も板にも緑色が入っています。更に上を見ると木材が白くなっています。これは、この土地に地下水が豊富に流れている証拠です。 地下水は見えませんが、地上のもので判断することができます。人は水なしでは生きていけません。壁や板が緑色や白くなっている神社から感じる生命力も、ご利益のひとつかも知れませんね。

神社へ行ったら、建築物の木の色に注目してください。こちらは足元の石も板にも緑色が入っています。更に上を見ると木材が白くなっています。これは、この土地に地下水が豊富に流れている証拠です。

地下水は見えませんが、地上のもので判断することができます。人は水なしでは生きていけません。壁や板が緑色や白くなっている神社から感じる生命力も、ご利益のひとつかも知れませんね。

金箔ソフト 近江町市場にて

画像2: 白山水系の源流、霊峰「白山比咩神社」へ/神社巡拝家・佐々木優太の「神社拝走記」【第5回】(石川県)

近江といえば、現在の滋賀県の辺りのことです。なぜ金沢にこの名前?

と気になって調べてみたら、やっぱりここにも歴史がありました。

近江からやってきた商人たちがこの市場を作ったことから、この名前で呼ばれるようになったそうです。そして金沢といえば、やっぱり金箔でしょう!

大勢が行き交う市場の真ん中で、金箔ソフトにかぶりつきます。

僕も金が大好きなんです。「カネ」じゃなくて「キン」ですよ! もちろん。

画像3: 白山水系の源流、霊峰「白山比咩神社」へ/神社巡拝家・佐々木優太の「神社拝走記」【第5回】(石川県)

金沢近江町コロッケ 近江町市場にて

画像4: 白山水系の源流、霊峰「白山比咩神社」へ/神社巡拝家・佐々木優太の「神社拝走記」【第5回】(石川県)

この市場の名物、近江町コロッケ。

いくつもある味のほとんどが、海鮮にまつわるものです。僕はエビクリームを選びました。食べて納得! エビの出汁での味付けかと思ったら、切り身が散りばめられた本格派でした。

込み合った市場で、雰囲気満点の食べ歩きが楽しめました。

画像5: 白山水系の源流、霊峰「白山比咩神社」へ/神社巡拝家・佐々木優太の「神社拝走記」【第5回】(石川県)
画像6: 白山水系の源流、霊峰「白山比咩神社」へ/神社巡拝家・佐々木優太の「神社拝走記」【第5回】(石川県)

文:佐々木優太/写真:関野 温/撮影協力:白山比咩神社

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