マガジンにもバイクにも急速に興味がうせていた1982年秋。楠先生は高知の実家から1台のクルマを持ってくる。都内でクルマに乗りたかったからだが、新車を買わなかったのには理由があった。
 
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第16回「バリ伝登場と苦情ハガキ」

「117クーペは76年、19歳の時、家業を継ぐという約束で親父に買ってもらいました。本当はZかケンメリが欲しかったけど、下取りが親父の会社のトラック(いすゞ)だったので、いすゞ117クーペになりました。一つ上の兄貴がトレノ(TE27)に乗っていたので、スポーツ性の違いにショックを受けましたね。つまり遅いのです。

82年秋、実家に置きっぱなしだった117を引き取ります。

ボアアップとソレックスキャブで、そこそこ走るようにしました。クルマで夜の首都高を走るのは楽しく、バイト時代に通った横羽線が特にお気に入りでしたね。この頃、世の中のスピードが一段上がった気がします。まだ20代半ばなのに、ついていけない自分を感じ、後ろばかり振り返っている。

自分が無かったですね」。

画像: 新しいクルマを買っても良かったのだが、バイクも含めて80年代の新しいクルマに馴染めなかった当時の楠先生。現在も所有する117クーペは、1814㏄エンジンに統一され、ボディはプレス加工となった1973年3月以降のPA95型。

新しいクルマを買っても良かったのだが、バイクも含めて80年代の新しいクルマに馴染めなかった当時の楠先生。現在も所有する117クーペは、1814㏄エンジンに統一され、ボディはプレス加工となった1973年3月以降のPA95型。

画像: いすゞ 117クーペ 1968年12月、1584㏄4気筒DOHC搭載でデビューした117クーペ。一次プレス以外はハンドメイドの少量生産モデルであったが、73年3月から量産化。エンジンは1800㏄のみとなり、DOHC+ECGIの140馬力からSOHC+2バレルシングルの100馬力までの4機種となった。78年には1949㏄にスケールアップし、81年6月、ピアッツァの登場まで生産された。写真はSOHC+2バレルシングルのPA95型XT。 【117クーペ主要諸元】●エンジン形式:水冷4ストDOHC2バルブ直列4気筒●総排気量:1584cc●最高出力:120PS/6400rpm●最大トルク:14.5kg-m/5000rpm●車両重量:1050kg●燃料タンク容量:58ℓ●タイヤサイズ前・後:6.45H-14●発売年月:1968年12月●発売当時の新車価格:172万円 ※諸元はPA90型

いすゞ 117クーペ
1968年12月、1584㏄4気筒DOHC搭載でデビューした117クーペ。一次プレス以外はハンドメイドの少量生産モデルであったが、73年3月から量産化。エンジンは1800㏄のみとなり、DOHC+ECGIの140馬力からSOHC+2バレルシングルの100馬力までの4機種となった。78年には1949㏄にスケールアップし、81年6月、ピアッツァの登場まで生産された。写真はSOHC+2バレルシングルのPA95型XT。
 
【117クーペ主要諸元】●エンジン形式:水冷4ストDOHC2バルブ直列4気筒●総排気量:1584cc●最高出力:120PS/6400rpm●最大トルク:14.5kg-m/5000rpm●車両重量:1050kg●燃料タンク容量:58ℓ●タイヤサイズ前・後:6.45H-14●発売年月:1968年12月●発売当時の新車価格:172万円 ※諸元はPA90型

「83年3月、『バリ伝』が連載スタートします。右に『バツ&テリー』左に『バリ伝』。真ん中に挟まれ『ララバイ』はどっちつかず。一つの漫画誌に3組のバイクに乗る高校生の主人公。

さすがに今回は整理対象になると思いましたね。編集部も『ララバイ』は潮時というムードでした。でも、人気は落ちませんでした。3本ともAクラスです。『バイク+高校生』恐るべし。

ただし、それは人気だけのこと。バイクに乗る主人公が当たり前になれば、一番に淘汰されるのは『ララバイ』。周りの意見はそうだったし自分もそう思いました。

『バリ伝』が始まると編集部に『ララバイ』宛ての苦情ハガキが来るようになります」。

読者からのクレームが来るようになったという「ララバイ」。楠先生は打ち切り及びクレームというピンチを、どう切り抜けるのか…。

(以下、第17回「Z2なんて誰も興味ナシ」をお楽しみに!)

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