月刊『オートバイ』で連載中の菅生雅文氏による連載ツーリング紀行〈ROLLING LIFE〉。その第一話「変わらないもの」を、前編・中編・後編に分けて公開します。今回は、中編。前編をご覧になっていない方は、こちらをどうぞ。

半径30キロすべてが絶好のツーリングエリア

画像1: 半径30キロすべてが絶好のツーリングエリア

同じキャンプ場に連泊するということは、そこから遠くまでは行けない、ということでもある。でもこれはデメリットにはならない。そのキャンプ場から東西南北、360度、周辺を丹念に走りまわることで、その土地への理解は深まる。

幸いなことに、裏磐梯周辺は格好のツーリングエリアだ。足元の桧原湖ではレイクサイドクルーズが楽しめ、北には先ほどまでいた西吾妻スカイバレーが、東は秋元湖に沿うレークラインが、西はラーメンと蔵の街・喜多方が、南は磐梯山の中腹を貫くゴールドラインがある。

雨が降ったらその先の会津若松で軒先をくぐり、城下町の風情を味わうといい。またレークラインの先には日本を代表する山岳ワインディングロード・磐梯吾妻スカイラインの絶景が待つ。

これらが半径30キロ以内に揃うのだから、裏磐梯の連泊は大正解である。今日は天候に恵まれているため、喜多方と会津若松はパスし、周辺の名だたる道をすべて走ることにした。

残雪のまばゆいゴールドラインを越え、青々と広がる猪苗代湖のほとりをつたい、標高1000メートル・オーバーの布引高原まで足を延ばす。ここは6万キロワット以上もの発電能力を持つ日本最大級のウインドファームで、人家ひとつない広大な高原に33基もの風力発電機が根を下ろしている。

画像2: 半径30キロすべてが絶好のツーリングエリア

大空に白く巨大なプロペラがまわるこうした風景は、平成に入ってから全国に普及した、時代を象徴する眺めのひとつだろう。同じ意味でメガソーラー(大規模太陽光発電)も、平成の景色に数えていい。これらクリーンエネルギーは令和の時代にどうなっていくのか、福島原発の廃炉作業と合わせ、しっかりと見つめ続けていきたいものだ。

桜吹雪の猪苗代湖へ引き返し、夕食の材料でも買うかと猪苗代町で地元スーパーのヨークベニマルに寄ると、なんとオートバイ編集部の松本さんが上下ばっちりライディングウエアで買い出しの最中。松本さんは友人のバイク仲間と近くの貸別荘を予約し、R1200GSでやってきたとのこと。

鉢合わせにびっくりしつつも、この季節、泊まりがけのツーリングに春爛漫のこのエリアを選ぶとは、さすがと感心した次第だ。

画像3: 半径30キロすべてが絶好のツーリングエリア

〈後編へ続く〉

文:菅生雅文/写真:柴田雅人

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アウトライダー菅生雅文氏のツーリング紀行「ROLLING LIFE」は月刊オートバイで毎号連載中!

オートバイ 2019年11月号 [雑誌]

モーターマガジン社 (2019-10-01)

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