8月30日金曜日に開幕する第13戦ベルギーGPで、いよいよF1もシーズン後半戦に突入する。前半戦は結果だけ見ればメルセデスAMGの12戦10勝と圧倒的なものだったが(うち1-2フィニッシュ7回)、内容的にはフェラーリ、レッドブル・ホンダを含めた3強と言えるものだった。シーズン後半戦に向けて、ここまでの流れを振り返っておこう。(タイトル写真は2019年第8戦フランスGP)

チャンピオン候補と言われながら勝てなかったフェラーリ

2019年シーズン開幕前のテストで圧倒的な速さを披露しチャンピオン候補と言われたフェラーリだが、前半12戦で1勝もできないまま夏休みを過ごし、後半戦に突入することになった。

エースのセバスチャン・ヴェッテルは第2戦バーレーンGPはアタックに失敗して表彰台を失い、第7戦カナダGPではルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)との攻防でペナルティを科せられ優勝を逃し、第8戦フランスGPでは予選の失敗で優勝争いに加われず、第10戦イギリスGPではマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)に追突するミスを犯すなど、どうもうまくいかなかった。

チームメイトのシャルル・ルクレールは加入1年目から速さを披露したが、第2戦バーレーンGPでは優勝目前にしてエンジントラブルで失速して3位、第9戦オーストリアGPではレース終盤にタイヤが保たずフェルスタッペンにかわされて2位と、メカトラブルやチームの戦略の犠牲となって優勝を逃した。また、結果を出せないことから来る焦りからか、自らミスを重ねる場面もあった。

フェラーリはメカニカルトラブル、ドライバーのミス、ピットストップでの失敗などが続き、これにシーズン中のアップデートも遅れ、結局1勝もあげることができなかったのだった。

開幕前にはチャンピオン候補と言われたフェラーリだったが、シーズン前半戦の最後にはパフォーマンスでメルセデスAMGやレッドブルに水をあけられてしまった感もある。

画像: シーズン前半戦を未勝利で終えたセバスチャン・ヴェッテル(フェラーリ)。2位3回、3位3回にとどまっている。

シーズン前半戦を未勝利で終えたセバスチャン・ヴェッテル(フェラーリ)。2位3回、3位3回にとどまっている。

フランスGP以降、目を見張る速さを発揮し始めたレッドブル・ホンダ

では、レッドブル・ホンダはどうだったか。

シーズン序盤のレッドブル・ホンダは、予選でメルセデスAMGやフェラーリに差をつけられ、フェルスタッペンが奮闘したものの、開幕戦以外はなかなか表彰台にも上がれなかった。

しかし第8戦フランスGPでホンダがスペック3の新しいパワーユニットを投入すると、メルセデスAMGやフェラーリと肩を並べる速さを発揮し始め、レースで確実に高いパフォーマンスを見せるようになり、第9戦オーストリアGPではフェルスタッペンが優勝を果たす。

そして第12戦ハンガリーGPではついにメルセデスを予選で打ち負かし、決勝でもレースをほぼ制して2位に入ってみせた。フェルスタッペンはマシンが満足のいくレベルに達していない時でも、確実にベストなパフォーマンスを発揮し、全12戦で5位以内で完走。第8戦フランスGP以降の5戦で最もポイントを稼いだドライバーとなっている。いまの流れはフェルスタッペンに向いている。

しかしその一方で、チームメイトのピエール・ガスリーは、予選ではフェルスタッペンに差をつけられ、決勝レースでも4位入賞が最高位で、チームメイトの優勝争いを援護できなかった。フェルスタッペンの驚異的な成熟ぶりに焦りもあっただろうが、次戦ベルギーGPからアレクサンダー・アルボンと交代することになってしまった。とはいえ、この変更が流れをどう変えることになるのか楽しみでもある。

画像: 優勝2回、前半戦すべてのレースを5位以内でフィニッシュしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)。現状のベストな結果を残し続ける走りは高く評価されている。

優勝2回、前半戦すべてのレースを5位以内でフィニッシュしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)。現状のベストな結果を残し続ける走りは高く評価されている。

メルセデスが勝利を確実にものにする安定感でシリーズをリード

メルセデスAMGは今年も強い。ただ、12戦10勝という成績ほど、その速さは圧倒的ではなかった。ライバルの自滅やトラブルに助けられたレースがいくつもあった。少なくとも、第2戦バーレーンGPと第7戦カナダGPはフェラーリが勝っていたレースだし、第6戦モナコGPはレッドブル・ホンダが勝っていてもおかしくなかった。

メルセデスAMGのマシンは高いパフォーマンスを発揮しているが、今季のパワーユニットはフェラーリほどパワフルではないし、エアロダイナミクスという点でもトップと言えるものではない。しかし、メカニカル面での信頼性、ミスが少なく判断の素早いチーム、最強のドライバー陣などがもたらす総合力で、勝利を確実にものにしてきた。

とくにエースのルイス・ハミルトンは、12戦して8勝、2位2回、全レースでポイントを獲得するという抜群の安定感を見せている。

ただし、チームメイトのバルテリ・ボッタスは、開幕戦オーストラリアGPと第4戦アゼルバイジャンGPで優勝、さらに第3戦中国GPから3戦連続でポールポジションを獲得と好スタートを切ったものの、シーズン前半戦の結果を見れば、予選はハミルトンに対して5勝7敗、決勝は2勝10敗と、勢いがなくなっているのが気になるところだ。

画像: シリーズをリードするルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)。前半戦だけで早くも8勝をあげた。

シリーズをリードするルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)。前半戦だけで早くも8勝をあげた。

はたしてこうした流れは後半戦でどのように変わっていくのだろうか。

F1第13戦ベルギーGPは、8月30日金曜日11時(日本時間18時)からのフリー走行1回目で開幕、予選は8月31日15時(日本時間22時)、決勝は9月1日15時10分(日本時間22時10分)に開始される。

2019 F1ドライバーズスタンディング

1位 L.ハミルトン(メルセデスAMG)250
2位 V.ボッタス(メルセデスAMG)188
3位 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)181
4位 S.ヴェッテル(フェラーリ)156
5位 C.ルクレール(フェラーリ)132
6位 P.ガスリー(レッドブル・ホンダ) 63

2019 F1コンストラクターズスタンディング

1位 メルセデスAMG 438
2位 フェラーリ 288
3位 レッドブル・ホンダ 244
4位 マクラーレン・ルノー 82
5位 トロロッソ・ホンダ 43

コメントを読む・書く

This article is a sponsored article by
''.