昭和は遠くなりにけり…だが、昭和生まれの国産スポーティカーは、日本だけでなく世界的にもブームとなっている。そんな昭和の名車たちを時系列で紹介していこう。今回は、昭和48年発売のトヨタ セリカLB 2000GTだ。

時代を先取りした第3のドアをもつスペシャルGTカー

トヨタ セリカLB 2000GT:昭和48年(1973年)4月発売

画像: マスタングを彷彿とさせるスポーティなデザイン。最高速度は205km/h(カタログ値)、0→400m加速は16.1秒(テスト値)と公表されていた。

マスタングを彷彿とさせるスポーティなデザイン。最高速度は205km/h(カタログ値)、0→400m加速は16.1秒(テスト値)と公表されていた。

クーペでもハードトップでもない、新しいジャンルのスペシャリティカーとして昭和45年(1970年)10月に発表されたのが、トヨタ・セリカである。

スラントしたノーズにデュアルヘッドライトを採用し、ボディと一体化したバンパーによって新鮮さをアピールした。ボディサイドもジェット機の層流翼をイメージした、躍動感あふれるラミナーフローラインで引き締められている。

ボディタイプは、センターピラーレスの軽快なノッチバッククーペ・スタイルだ。そのスタイリッシュなボディは、ギャランGTOとともに、第17回東京モーターショーの会場でセンセーションを巻き起こした。

画像: 革巻き4本スポークステアリングが与えられたGTのインテリア。5連メーター、握りの太い5速シフトレバー、まさに大人のGTにふさわしい雰囲気。

革巻き4本スポークステアリングが与えられたGTのインテリア。5連メーター、握りの太い5速シフトレバー、まさに大人のGTにふさわしい雰囲気。

エンジンは1.4L 4気筒 OHVのT型、1.6Lの2T型、SUツインキャブを装着した2T-B型、そして1.6L DOHC+ソレックスキャブの2T-G型と、4タイプを揃えていた。

後に名機としてその名を知られる2T-G型 DOHCは、ソレックス40PHHキャブを2連装し、1588ccの排気量から最高出力115ps/6400rpm、最大トルク14.5kgm/5200rpmを絞り出した。

GTを除きエンジンやトランスミッション、内装などの中から好みに応じて選べる“フルチョイスシステム”を採用したのも、セリカの謳い文句のひとつだった。

画像: クーペ1600GTと同じ185/70HR13ラジアルを履くため、フェンダーが少し張り出している。

クーペ1600GTと同じ185/70HR13ラジアルを履くため、フェンダーが少し張り出している。

セリカは爆発的なヒット作となったが、1973年4月に強烈な兄弟車が出現する。それがセリカにリアゲートを装備したリフトバック(LB)だ。

1971年秋のモーターショーに参考出品された「トヨタSV-1」のプロダクションモデルで、セリカよりフロント部分が70mm長い。逆にリアは20mm短く、全高も20mm低くされている。

リアビューは、マスタングを思わせるスポーティなデザインだ。ファストバックの後端をヒップアップさせ、リアエンドに4分割のスマートなコンビネーションランプとガーニッシュを組み込んでいる。

画像: LB2000GTは1971年の東京モーターショーに「SV-1」の名称で参考出品されていた。従来のセリカは全体的に丸みを帯びたフォルムを持っていたが、こちらはリアを直線的にまとめ、コーダトロンカ風に仕上げられていた。

LB2000GTは1971年の東京モーターショーに「SV-1」の名称で参考出品されていた。従来のセリカは全体的に丸みを帯びたフォルムを持っていたが、こちらはリアを直線的にまとめ、コーダトロンカ風に仕上げられていた。

インテリアは、従来のセリカと基本的に同じだ。だが、高級感のある成型天井を採用し、オーバーヘッドコンソールを装備した。

インテリアでカスタムS(セリカと同様にフルチョイスシステムを採用)以上を装着するモデルにはウォーニングランプも付く。

乗車定員はセリカが5名、LBは4名となる。リアシートを前に倒せば広いラゲッジルームになるのもLBのセールスポイントのひとつだ。

エンジンは、1.6Lが2T型、2T-B型、そしてDOHCの2T-G型で、2T型以外にはレギュラーガソリン仕様も設定した。

だが、LBで注目されるのは74年に投入された2Lシリーズである。これはマークⅡに搭載されていた18R型を移植したものだ。18R型4気筒SOHCは、ボア88.5×ストローク80.0mmの1968ccで、シングルキャブによって最高出力105ps/5500rpm、最大トルク16.0kgm/3600rpmを発生した。この18R型エンジンは、LBだけでなくセリカにも搭載されている。

画像: 2000GTに載せられた18R-G型 2L DOHCエンジン。2基のソレックスキャブによりプレミアム仕様で145psのパワーを発揮する。

2000GTに載せられた18R-G型 2L DOHCエンジン。2基のソレックスキャブによりプレミアム仕様で145psのパワーを発揮する。

そしてLB2000GTの専用エンジンとなるのが、マークII 2000GSSから譲り受けた18R-G型DOHCだ。ソレックス40PHHキャブと9.7の圧縮比により、最高出力145ps/6400rpm、最大トルク18.0kgm/5200rpmを発生。

ポルシェタイプの5速MTを駆使すれば最高速度は205km/h、0→400加速は16.1秒を可能にした。また、レギュラーガソリン仕様も設定されている。この18R-G型は後に従来型のセリカにも搭載されたが、当初はLBのみの設定だった。

画像: LBはクーペに比べ全長で50mm、全幅で20mm大きくなり、全高を20mm低められた。さらに実用的なリアゲートも与えられた。

LBはクーペに比べ全長で50mm、全幅で20mm大きくなり、全高を20mm低められた。さらに実用的なリアゲートも与えられた。

サスペンションは、前がストラット/後ろがラテラルロッド付きの4リンクを踏襲する。だが、車重の増加に伴ってサスペンションを強化。タイヤもGTは185/70HR13ラジアルが標準となり、リミテッド・スリップ・デフもオプションで用意された。

セリカLB2000GTは、時代を先取りしたスポーツビークルで、ハイウエイからアウトドアまで存分に楽しめることで人気を呼んだ。セリカの人気を確固たるものにしたLBの登場を機に、これまでのモデルはクーペと呼ばれるようになった。

画像: 1973年の富士1000kmレースで総合優勝を果たしたセリカLB。エンジンは1600GT用にターボチャージャーを組み込んだもので、300ps/27kgmのパワー&トルクを発生する(当時の)モンスターマシンだった。

1973年の富士1000kmレースで総合優勝を果たしたセリカLB。エンジンは1600GT用にターボチャージャーを組み込んだもので、300ps/27kgmのパワー&トルクを発生する(当時の)モンスターマシンだった。

セリカLB 2000GT 主要諸元

●全長×全幅×全高:4215×1620×1280mm
●ホイールベース:2425mm
●重量:1040kg
●エンジン型式・種類:18R-G型・直4 DOHC
●排気量:1968cc
●最高出力:145ps/6400rpm(140/6400)
●最大トルク:18.0kgm/5200rpm(17.2/4800)
●トランスミッション:5速MT
●タイヤサイズ:185/70HR13
●価格:112万円
※カッコ内はレギュラー仕様

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