2019年8月4日に行われたF1第11戦ドイツGPでマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)が優勝、今季2勝目を飾った。ホンダがスペック3パワーユニットを投入した第8戦フランスGPから明らかに流れが変わってきた。

スタートで出遅れるも確実な速さでトップに

日曜日に行われた決勝は、状況がコロコロを変わる難しいコンディションの中、セーフティカーとピットストップ、アクシデントによって、順位が刻々と変動し続ける波乱の展開になった。

決勝は路面が濡れた状況の中、セーフティカー先導でスタート。全車ウエットタイヤを装着し、3周のラップの後、通常のスタンディングスタートで始まったが、トップとわずか0.346秒差の2番グリッドからスタートしたフェルスタッペンは大きく出遅れてしまう。イン側グリッドは滑りやすい状況だったようだが、それでもすぐに3番手までポジションアップ。セーフティカー導入のタイミングで、3周目にインターミディエイトに交換する。

その後、路面が乾き始めピットストップが必要な状況になると、フェルスタッペンは25周目のセーフティカーのタイミングでミディアムタイヤに交換。その後再度雨が降り始めると、早めにインターミディエイトタイヤに再度変更する判断を下す。このタイミングのいいピットストップのおかげで、フェルスタッペンは30周目にトップに立つことになった。

その後もフェルスタッペンは状況に合わせてピットインを繰り返し、全部で5回のピットストップを実施。チームは確実にこのピット作業を行い、多くのドライバーがミスを犯す中で、フェルスタッペンはレースに集中し、61周目にはファステストラップ(1分16秒645)を記録する速さも見せつけて、今季2度目の優勝を飾った。

画像: ライバルであるメルセデスの地元ドイツGPで優勝を飾ったマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)。

ライバルであるメルセデスの地元ドイツGPで優勝を飾ったマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)。

ホンダの田辺豊治 F1テクニカルディレクターは「レースはウエットとドライが入り混じる難しいコンディションにより大荒れの展開となりました。そんな中、すばらしいドライビング、的確なチーム戦略、それに幾度にも渡ったピット作業を迅速かつ確実に成し遂げたピットクルーの仕事により、フェルスタッペンが優勝しました。またクビアトも3位に入り、ホンダはダブル表彰台を獲得することができました。明日からはまた、今週末にやってくるハンガリーGPに向けた準備を進めます」と語っている。

また決勝の結果をふまえ、ピレリは「決勝は事前に練られた戦略とは異なるものとなり、度重なるピットストップと4回のセーフティカーによる混沌としたものとなりましたが、最後のスティントはレーシングラインはほぼドライで、スリックタイヤへの交換を行う時期に大きな違いを生み出しました」とコメントしている。

ちなみに、今回のドイツGPではレッドブル・レーシング(フェルスタッペン)が最速ピットストップを記録。前回のイギリスGPの記録をさらに更新する1.88秒の世界新記録を樹立した。フェルスタッペンのピットストップ は5回を数えたが、回数が増えればミスする確率も増える。しかし、レッドブルのピットクルーは最高のピットストップ作業を披露した。

画像: 各ドライバーのタイヤ戦略。

各ドライバーのタイヤ戦略。

画像: ドイツGPのファステストピットストップ ・アワード。またもレッドブルが記録を更新して優勝。

ドイツGPのファステストピットストップ ・アワード。またもレッドブルが記録を更新して優勝。

マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)

画像: オーストリアGPに続いて、ドイツGPを制したマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)。

オーストリアGPに続いて、ドイツGPを制したマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)。

「スタートで何が起きたのか自分でもよくわかっていませんが、右側のグリッドにいたマシンはグリップが低かったように思います。クラッチをつないだときにはひどいスタートになっていましたが、冷静にメルセデスの後ろにつけました。気流が乱れ、路面が乾いてタイヤにも厳しくなっていたので、パスするのは大変でした。そこからは戦略の判断がすべて当たりました。再びインターミディエイトを履いてからはレースをリードしてペースをコントロールすることができましたし、マシンのペースを十二分に発揮しました。先頭に立ってからはなるべくリスクを避けたのですが、全体的な感触もよくなっていました。チームの判断はすべて正しく、他チームの状況やセクタータイムを注視しながら適切な情報を与えてくれました。最僕にとってはこれまでで最も難しいレースの一つで、そこでトップに立てたのは最高の気分です。ウエットでのドライビングを楽しみましたが、それはマシンがよかったからこそだと思います」

今回のフェルスタッペンの優勝は、チームの判断、的確な作業によるところも大きかったが、レースペースの良さは素晴らしいもので、とくに最終スティントの走りは安定していて、しかも速かった。

必勝体制でのぞんでいたメルセデスは自滅するような形で後退していったが、2勝目をあげたレッドブル・ホンダの速さは本物。レッドブル・ホンダとメルセデスの戦いは今後もおもしろいものとなりそうだ。

ドライバーズランキングトップのハミルトンのポイントは225、3位につけるフェルスタッペンは162、その差は63ポイント。残り10戦でそれを逆転することは決して不可能ではない。いまやフェルスタッペンの実力はそう言っていいレベルにある。次戦F1第12戦ハンガリーGP決勝は8月4日に開始される。

F1第11戦ドイツGP決勝 結果

優勝 33 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ) 64周
2位 5 S.ヴェッテル(フェラーリ)+7.333s
3位 26 D.クビアト(トロロッソ・ホンダ)+8.305s
4位 18 L.ストロール(レーシングポイント・メルセデス)+8.966s
5位 55 C.サインツ(マクラーレン・ルノー)+9.583s
6位 23 A.アルボン (トロロッソ・ホンダ)+10.052s
7位 8 R.グロージャン(ハース・フェラーリ)+16.838s
8位 20 K.マグヌッセン(ハース・フェラーリ)+18.765s
9位 44 L.ハミルトン(メルセデスAMG)+19.667s
10位 88 R.クビサ(ウイリアムズ・メルセデス)+24.987s

2019 F1ドライバーズスタンディング

1位 L.ハミルトン(メルセデスAMG)225
2位 V.ボッタス(メルセデスAMG)184
3位 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)162
4位 S.ヴェッテル(フェラーリ)141
5位 C.ルクレール(フェラーリ)120
6位 P.ガスリー(レッドブル・ホンダ) 55

コメントを読む・書く

This article is a sponsored article by
''.