昭和は遠くなりにけり…だが、昭和生まれの国産スポーティカーは、日本だけでなく世界的にもブームとなっている。そんな昭和の名車たちを時系列で紹介していこう。1968年発売のスズキ フロンテSS。

軽乗用車で初めてゼロヨン20秒を切った駿足モデル

スズキ フロンテSS:昭和43年(1968年)11月発売

画像: 最高速度は125km/h、0→400m加速は19.95秒(2名乗車時)とカタログには記載されていた。

最高速度は125km/h、0→400m加速は19.95秒(2名乗車時)とカタログには記載されていた。

1968年(昭和43年)11月、LC10系のフロンテシリーズに追加されたスポーツバージョンがフロンテSSだ。スバル360のヤングSS同様、前年67年の3月に高出力、高性能、低価格で登場し、たちまち軽乗用車市場のトップに踊りでたホンダN360に対抗したハイパフォーマンス・ミニである。

画像: 空冷2ストローク3気筒エンジン。ノーマルは25psだが、シリンダーヘッドをアルミ合金とし圧縮比を上げ、3キャブとすることによって36psを可能とした。

空冷2ストローク3気筒エンジン。ノーマルは25psだが、シリンダーヘッドをアルミ合金とし圧縮比を上げ、3キャブとすることによって36psを可能とした。

エンジンは空冷2サイクル3気筒、356cc、キャブレター3連装で36psのLC10型を搭載。LC10型の標準エンジンの最高出力は25psであったが、圧縮比のアップに加え、シリンダーを熱効率の良いアルミ合金に改め、口径の大きいキャブレター3連装によって、実に11psアップの36psとしたものであった。トランスミッションは4段フルシンンクロとした。

画像: シンプルながらもスポーツ心のある運転席。スバルヤングSS同様RR方式だからレッグスペースが広い。2本スポークのステアリングがユニーク。

シンプルながらもスポーツ心のある運転席。スバルヤングSS同様RR方式だからレッグスペースが広い。2本スポークのステアリングがユニーク。

最高速は125km/h、0→400m加速は軽乗用車では初めて20秒を切る19.95秒となった。31psでスタートしたホンダN360も68年9月にツインキャブで36psのTシリーズを追加、スバル360もフロンテSSと同じ68年11月から、これもツインキャブで36psのヤングSSを加えているから、これで36psの軽のホットモデルが3車、顔を揃えたことになる。

そしてこの後にミニカ'70 GSS、フェローMAX SSが続く。まさに軽スポーツが花を開いた時代であった。

ブラックマスクに黒タイヤ、砲弾型ミラー、黒を基調としたダッシュボードなどで、スポーツムードも満点のフロンテSSだったが、1970年4月には同じ36ps搭載のフロンテSSSも追加されている。

画像: この当時の車のボディラインには優しさが感じられた。柔らかい曲線を多用したフロンテにはそれがよくマッチしていた。

この当時の車のボディラインには優しさが感じられた。柔らかい曲線を多用したフロンテにはそれがよくマッチしていた。

昭和の名車のバックナンバー

フロンテSS 主要諸元

●全長×全幅×全高:2995×1295×1290mm
●ホイールベース:1960mm
●重量:445kg
●エンジン型式・種類:LC10型・直3 2ストローク
●排気量:356cc
●最高出力:36ps/7000rpm
●最大トルク:3.7kgm/6500rpm
●トランスミッション:4速MT
●タイヤサイズ:4.80-10-2PR
●価格:39万9000円

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