昭和は遠くなりにけり…だが、昭和生まれの国産スポーティカーは、日本だけでなく世界的にもブームとなっている。そんな昭和の名車たちを時系列で紹介していこう。1967年発売のダットサン ブルーバード 1600SSS。

SSSの名が似合うのは、この510型だけ!

ダットサン ブルーバード 1600SSS:昭和42年(1967年)8月発売

画像: 70年9月から発売された510型のクーペ1600SSS。スポーツモデル=クーペという公式は、この頃から定着してきたのかも知れない。

70年9月から発売された510型のクーペ1600SSS。スポーツモデル=クーペという公式は、この頃から定着してきたのかも知れない。

SSSといえばブルーバード。一時期、バイオレットあたりにもSSSグレードが設定されたりしたこともあるが、ブルーバード以外のSSSは願い下げとしたい。同様にブルーバードGTなんていうのもあったが、これも似合わない。ブルーバードは、やはりSSSで決まりである。

SSSは「スーパー・スポーツ・セダン」の略である。登場したのは2代目ブルーバードの410系のときで、1964年(昭和39年)3月にSUツインキャブの1200SS(スポーツ・セダン)を設定。さらに1965年5月には、これもSUツインキャブの1600SSSをデビューさせた。

410系ブルーバードはピニンファリーナが手がけたスタイリングが不評で、今ひとつパッとしないシリーズであったが、おとなしいセダンボディにSUツインキャブのエンジンを載せたこのSSSは「ブルーバードのイメージを変えた」ともいわれた。

画像: 運転席まわりは4ドアセダンと同じ。ビニールレザーのシートが当時を物語る。夏の暑い日には蒸れたものだった。

運転席まわりは4ドアセダンと同じ。ビニールレザーのシートが当時を物語る。夏の暑い日には蒸れたものだった。

1967年8月、ブルーバードはフルモデルチェンジで3代目510系の登場を迎えた。スーパーソニックラインと呼ぶ美しいボディラインの510系は歴代ブルーバードの中でもとくに“名車”の呼び声の高いシリーズであった。エンジンは1300と1600だが、いずれも前モデルのOHVから新開発のL型SOHCに変わった。

もちろんSSSも健在で、エンジンは前モデルの4気筒 OHV、1595cc、SUツインキャブで90psのR型から、4気筒 SOHC、1595cc、SUツインキャブで100psのL16型に換装。最高速も410系SSSの160km/hから165km/hにアップしていた。「視界が悪くなる」と不評だった三角窓がなくなったのも、この510系ブルからである。

サスペンションは510型以降のブルーバードの伝統となる4輪独立懸架で、フロントがストラット、リアはセミトレーリングアーム式。ブレーキはフロントにサーボアシスト付のディスクが採用された。

内外装も精悍なブラックマスクのグリルに、3本スポークのウッドステアリング、タコメーターに砲弾型ミラーなどのスポーティ装備が標準となっていた。

画像: エンジンは名機L16型。ノーマルのL16をSUツインでパワーアップし、最高出力は100ps/6000rpm。

エンジンは名機L16型。ノーマルのL16をSUツインでパワーアップし、最高出力は100ps/6000rpm。

1968年10月にはシングルキャブで92psの1600ccエンジン搭載車を加えて、1600をブルーバード・ダイナミックシリーズと命名。これをラインアップの中心に
据えてゆく。
11月にはセダンのボディをベースにスポーティな2ドアとした1600クーペと1600SSSクーペが新しく設定された。SSSはセダンとクーペを揃えたことになる。

さらに1970年9月には同一ボディに4気筒SOHC、1770cc、SUツインキャブで115psのL18型ツインキャブのエンジンを搭載した、1800SSSと1800SSSクーペを追加した。最高速175km/hという文字どおりのスーパースポーツであった。

ただしSSSの身上は「スポーティさにプラス軽快さ」である。ライバルのコロナとの激しいせり合いが背景にはあるにせよ、エスカレートする排気量アップが逆にSSSの魅力を薄れさせる恐れもないではなかった。

1800となったSSSには確かに強烈なトルクが感じられた。しかしクルマはトータルバランスが大切である。その意味では1600の方がバランスのとれたモデルだった。

画像: 日産はいち早くラリーに目を付け、サファリ・ラリーにブルーバード510型を投入した。69年はクラス優勝と総合3位を獲得。翌70年はクラス優勝に加え、総合優勝まで手にした。

日産はいち早くラリーに目を付け、サファリ・ラリーにブルーバード510型を投入した。69年はクラス優勝と総合3位を獲得。翌70年はクラス優勝に加え、総合優勝まで手にした。

510系のブルーバード1600SSSは国際ラリーにも積極的に参加。1969年のサファリ・ラリーではクラス優勝とメーカーチーム優勝を勝ち取り、1970年のサファリではついに総合優勝と2位、4位という勝利をおさめた。スーパー・スポーツ・セダンの名に恥じない性能と実力をいかんなく発揮した快挙であった。

410系ブルで生まれたSSSだが、ブルーバードSSSの人気を定着させたのはやはりこの510系SSSであった。その後のSSSも動力性能面ではひけをとらなかったが、この510SSSの印象は特別に鮮烈である。

画像: 当時のカタログより

当時のカタログより

昭和の名車のバックナンバー

ブルーバード 1600SSS 主要諸元

●全長×全幅×全高:4120×1560×1400mm
●ホイールベース:2420mm
●重量:930kg
●エンジン型式・種類:L16型・直4 SOHC
●排気量:1595cc
●最高出力:100ps/6000rpm
●最大トルク:13.5kgm/4000rpm
●トランスミッション:4速MT
●タイヤサイズ:5.60-13-4PR
●価格:73万5000円

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