2019年6月21日、F1第8戦フランスGPが開幕する。ヨーロッパラウンドの本格的な幕開けを告げるレースであり、7週間で5グランプリが開催されるハードスケジュールの始まりとなる重要なレースでもある。ここで流れをつかむことができれば一気に上昇することが可能となる。(タイトル写真は2018年フランスGP)

エンジンパワー、パフォーマンスの最適化がポイント

フランスGPの注目は、メルセデスAMGの連勝を止めることができるかだろう。カナダGPではフェラーリが速さでメルセデスを上回り「主役交代」を予感させたが、メルセデスAMGも警戒感を強めており、このフランスGPは今後を占う意味でも重要なレースとなりそうだ。また、ホンダもスペック3のパワーユニットを投入することを明らかにしており、それがどんなパフォーマンスを発揮するか興味深い。   

フランスGPが開催されるポールリカール サーキットは、かつてトヨタF1チームが前線基地と位置付けていたことでも知られるとおり、クルマの開発や競技にあわせて自在にレイアウトを変更できる(167通りも)など、テストにはうってつけのコースとなっている。

フランスGPで使用されるのは全長5.842kmのレイアウト。4本のストレートに、タイトな低速コーナー、長く回り込むような中速コーナー、超高速コーナーなどさまざまなタイプのコーナーが配されており、パワーユニットの最適化が重要となっている。

エンジン全開率が高く、ブレーキへの負担も大きく、また、突発的な風が吹き付けることでも有名で、エアロダイナミクスに神経質なF1マシンにとってはこの風も大きなポイントとなる。ちなみに、ストレートの名称につけられた「ミストラル」とは「フランス南東部に吹く強い北風」だ。

また、ランオフエリアが広いのもこのサーキットの特徴。これによりドライバーは思い切ってコーナーを攻めることができる。ランオフエリアの赤と青のカラーはサンドペーパーのような素材で塗られたもので、バリアにヒットしないようにクルマを減速させる効果を持つ。赤はとくに摩擦係数が高い。

もうひとつのポイントは昨年ほぼ全周が新しく舗装された路面状況。そのため路面は非常に滑らかで、タイヤの劣化は少ないと思われるが、この時期の天候の暑さの影響は受けそうだ。

昨年のフランスGPは、セバスチャン・ヴェッテル(フェラーリ)とバルテリ・ボッタス(メルセデスAMG)がスタート早々に接触、ポールポジションのルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)が快勝している。ハミルトンはワンストップ戦略だった。

画像: ポールリカール サーキットのコースレイアウト。名物コーナーはターン10の「シーニュ」。カレンダーの中でももっとも負荷の大きい超高速コーナーで、強烈なGがドライバーを襲う。

ポールリカール サーキットのコースレイアウト。名物コーナーはターン10の「シーニュ」。カレンダーの中でももっとも負荷の大きい超高速コーナーで、強烈なGがドライバーを襲う。

画像: ランオフエリアの赤と青のラインにはクルマを減速させる効果もある。

ランオフエリアの赤と青のラインにはクルマを減速させる効果もある。

画像: 各ドライバーのタイヤ選択。路面状況は良好で、ワンストップ戦略が有力。

各ドライバーのタイヤ選択。路面状況は良好で、ワンストップ戦略が有力。

ホンダのスペック3には航空エンジン部門のノウハウも注入

注目を集めるのが、ホンダが投入するスペック3のパワーユニット。これについてホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクターは次のように語っている。

「このグランプリからフェルスタッペン選手、ガスリー選手、クビアト選手のマシンにスペック3のパワーユニットを投入することを決めました。今回はパフォーマンスの向上のためにICEとターボのアップデートを行っています。現在さまざまな開発部門と連携を深めていますが、とくに航空エンジン研究開発部門(ホンダジェット)との関係を強化し、MGU-H、ターボーチャージャーにおける空力設計の分野でその知見と技術を反映しています」

また、レッドブル ホンダのマックス・フェルスタッペンは「ポールリカールはコーナーのエントリーの幅が広く、どのサーキットとも異なっていますが、簡単なトラックではありません。カナダでマシンを最適化し、あらゆる部分での進化を目指して努力しました。マシンのフィーリングがいいので、フランスでは上位との差をさらに詰められると思います」、トロロッソ ホンダのダニール クビアトは「前回のモントリオールよりも僕らのパフォーマンスはよくなるのではないかと思っています。ポールリカールはカナダに似た高速コースで、直線でのスピードは軽視できませんが、多くの高速コーナーやテクニカルセクションもあります。マシンパッケージをサーキットに適合させることが重要でしょう」と語っている。

画像: 「マシンのフィーリングはいい」と語るレッドブル ホンダのマックス フェルスタッペン。

「マシンのフィーリングはいい」と語るレッドブル ホンダのマックス フェルスタッペン。

画像: トロロッソ ホンダのダニール クビアト。カナダでは最後にポイントゲット。調子をあげている。

トロロッソ ホンダのダニール クビアト。カナダでは最後にポイントゲット。調子をあげている。

F1第8戦フランスGPは、6月21日金曜日11時(日本時間18時)からのフリー走行1回目で幕を開ける。予選は6月22日15時(日本時間22時)、決勝は6月23日15時10分(日本時間22時10分)に開始される。

2018年 F1フランスGP 予選結果(参考)

1位 44 L.ハミルトン(メルセデスAMG)1:30.029
2位 77 V.ボッタス(メルセデスAMG)1:30.147
3位 5 S.ヴェッテル(フェラーリ)1:30.400
4位 33 フェルスタッペン(レッドブル)1:30.705
5位 3 D.リカルド(レッドブル)1:30.895

2018年 フランスGP 決勝結果(参考)

優勝 44 L.ハミルトン(メルセデスAMG)
2位 33 フェルスタッペン(レッドブル)
3位 7 K.ライコネン(フェラーリ)
4位 3 D.リカルド(レッドブル)
5位 5 S.ヴェッテル(フェラーリ)

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