まずはじめに、このバイクはネーミングに関係なく純粋に大排気量スポーツとして最高のバイクに仕上がっている、ということを伝えておきたいと思います。そのうえで、伝説ともいえるスズキの『KATANA』の名を受け継ぐに足るものかどうか。その答えは……

KATANAはあまりにも『他』と違う

画像1: KATANAはあまりにも『他』と違う

跨った瞬間、ハンドル越しに見えるものが違うんです。

エンジンをかけてさえいないのに、ドキッとさせられました。

タンクからつながるカウルのデザインが、あまりにも他とは違って……

KATANAってこんな風景の見え方をするのか、と。

これが最初の印象でした。

画像2: KATANAはあまりにも『他』と違う

すこしバイクから距離をとって眺める立ち姿も同じこと。

見れば見るほど、じわじわと理解させられる感じ。

こんなスタイリングは他にない。

それはもう『強烈』と言っていいレベルです。

ボク自身、写真以外ではじっくり見たことがなかったのだけれど、実車のインパクトは想像を超えていました。

GSX1100S KATANA(2000年式)

そもそもスズキにとってKATANA/カタナという名前はレジェンドです。

1980年のドイツ/ケルンショーでの発表と共に世界中の話題をさらい、爆発的な人気を誇ったバイク。

ボクは当時まだ3歳で、そのデビューを現役で見ていた訳じゃありません。

でもきっと、世界中のライダーたちは衝撃と受けたと思います。

さっきのボクと同じように「なんだこれは!?」って驚いただろうから。

画像3: KATANAはあまりにも『他』と違う

でも偉大なるレジェンドがいるからこそ、新型KATANAは賛否両論。

KATANAはこうじゃない、って声もあります。

当時の衝撃を知らないボクのような若輩者が、そんなレジェンドを云々する資格はないのかもしれません。

けれども1980年の衝撃を直接知らないボクにとって、新型KATANAは確実に『新しいモノ』だったんです。

新型KATANAは予想を何度も裏切ってくる

画像1: 新型KATANAは予想を何度も裏切ってくる

そして、走り出してさらに驚きました。

動きが、軽い。

1000ccクラスの4気筒エンジンを搭載していながら車両重量215kgなのだから、そもそも軽いんですけれど、それ以上に『感覚として軽い』んです。

ヒラヒラ軽快というより、思い通りに動かせるという自在感。

そっちが強い印象でした。

画像2: 新型KATANAは予想を何度も裏切ってくる

この自在感はたぶん、アップハンドルによるライディングポジションのおかげ。

KATANAはセパレートハンドルでなければ!という美学があることも知っていますし、実際にセパレートハンドルに低く伏せるライダーの姿って美しい。

だけど……実際に乗ることを考えると、やっぱりアップハンドルのメリットは多いですね。

画像3: 新型KATANAは予想を何度も裏切ってくる

上体を起こせるライディングポジションが疲れず、快適なのはもう当然。

それよりもありがたいのは、バイクを操るうえでの基本中の基本『腕に力を入れない』が自然にできること、です。

新型KATANAのエンジンは現代のテクノロジーで、MAX148馬力を叩き出す高出力と鋭い吹け上がりが備わっています。

そんなバイクを乗るにあたって『普通に走るだけでも大変』じゃ、お話になりません。

スタイルを見てもわかるように、新型KATANAはサーキットに特化したスーパースポーツじゃないですしね!

画像4: 新型KATANAは予想を何度も裏切ってくる

シート高は825mmで、リッタークラスのロードスポーツとしては標準的。

身長176cmのライダーだと両足カカトまでべったりの安心感です。

でも同系の車体を持つGSX-S1000/Fよりも15mm高いんですね……気づかなかった。

ライダーの着座位置ってハンドリングにものすごく影響が出ます。

はじめに感じた『体感的な軽さ』の一因はこのあたりにもありそうですね。

画像5: 新型KATANAは予想を何度も裏切ってくる

それにしても、148馬力とは思えないくらいにとっつきやすいのが印象的です。

街中やちょっと荒れている路面でもギクシャクしません。

先に言ったアップハンドルによる自然な乗車姿勢に加えて、新型KATANAはスロットルグリップの形状が独特のものに変更されているんですが、それの効果が予想以上みたい。

スロットル全閉から数ミリ開ける、とか歩くようなスピードからの再加速など、そこでのドンツキがありません。

力強さはリッタークラス。レスポンスだって鋭い。

なのに、気分としては750ccクラスのように安心して扱えます。

ひょっとして新型KATANA、けっこうフレンドリー系?

エッジが効きまくりのスタイリングに高出力エンジンの組み合わせなので、そうは言っても手強さがあるだろうと思っていましたけれど……これは多分、大型バイク初心者にもすごく優しいと思います。

KATANAに乗るだけでヒーロー状態!?

このスタイリングなので、街でも(自慢げに)乗りたくなりますから扱いやすいのは大歓迎です。

ちなみに注釈があります。

ここ、わりと『重要』かもしれません……

新型KATANAですが街での注目度がハンパじゃないのです!

朝の通勤途中のサラリーマンに信号待ちでガン見される程度は当たり前。

むしろ信号待ちの度に、その状態を繰り返します(笑)

忙しない朝の時間帯。見知らぬ人に突然、めちゃくちゃ大きな笑顔で『グッ!』とサムズアップされたのはかなり斬新な体験でした。

それだけじゃなくて気がつくと写真を撮られていたり、動画まで撮られていたり!?

それでも目が合うと、笑顔がニカッって返ってきます。

びっくりしますけどね(汗)

でも悪い気はしません。

画像: KATANAに乗るだけでヒーロー状態!?

すこし気恥ずかしさもありつつの、なんだかヒーロー気分です。

これってフェラーリとかランボルギーニみたいな、他にはないスタイルの超絶スーパーカーが偶然に通りがかった時のシチュエーションに似ています。

でもそれより、もうちょっと知らない人との心の距離が近い、温かい感じ。

新型KATANAには“そこにあるだけ”でみんなを笑顔にさせる力があるんだってことを思い知りました。

ただし! シャイな性格のかたは要注意ですよ?

逆を言えば、めちゃくちゃ目立ちすぎですので(笑)

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