かつてのレガシィ ツーリングワゴンの実質的な後継車として2013年の東京モーターショーで鮮烈なデビューを飾ったスバル レヴォーグ。翌2014年に発売されるやいなやヒット車種となった。そんな人気車に次期型の情報が入って来た。事実上、エンジンからシャシ、アイサイトまですべての次世代化が完了する次期レヴォーグの気になる中身を詳細に報告しよう。

欧州市場攻略の切り札としてすべてを一新した本格ワゴンに

スバルが2020年までの中期経営計画「際立とう2020」に盛り込んだモデルチェンジスケジュールは、今のところ滞りなく進んでいるようだ。もっとも「毎年1台のペースでフルモデルチェンジ〜」は、あくまでグローバルな市場への投入を指している。残念ながら、2019年の国内市場での新型車発売はない(新型アウトバックの国内発売は2020年に入ってからだ)。

では次期レヴォーグが登場するのはいつになるのか。ズバリ、それは2020年後半。正確に言えば、2019年の東京モーターショーで量産プロトタイプ公開後、2020年春のジュネーブショーで正式発表。まずは欧州で先行発売されることがほぼ確実となってきた。前出の「際立とう2020」の事実上の総仕上げとして、2016年のインプレッサ投入以降に発表されたさまざまな技術の集大成として市場投入される。

基本骨格であるSGP(スバルグローバルプラットフォーム)には、2020年に国内発売される新型アウトバックに(スバルとして)初採用されるフルインナーフレーム構造を採用。従来のようにボディをフロアとアッパー部を別工程で生産後に溶接するのではなく、アッパー部を環状構造としてフロア部分と同時に組み上げることで作業を効率化、さらに接合部低減による軽量化と剛性が従来のSGPよりも向上する。

車体サイズは現行型とほぼ同じと思って間違いない。全長は4600mmをわずかに超える程度だ。ただし、SGP採用に伴いホイールベースは20〜30mmほど延長され、全幅も40mmほど拡幅されて1800mmオーバーとなる。デザインは一見すると現行モデルのイメージが濃いが、線や面の処理は「ダイナミック&ソリッド」の最終形として、モデルライフ後半でも古くさく感じさせない洗練されたものになる。

画像: 欧州では現行1.6Lターボ車に加え、日本にはない2LのNA車が投入される。モデルライフ後半にもかかわらず新たなグレードを追加するところに、次世代レヴォーグに与えられる役割がうかがわれる。

欧州では現行1.6Lターボ車に加え、日本にはない2LのNA車が投入される。モデルライフ後半にもかかわらず新たなグレードを追加するところに、次世代レヴォーグに与えられる役割がうかがわれる。

ついに新世代の1.8L 直噴ターボエンジンがデビューする

エンジンベイに収まるのは、次世代スバル車の中核ユニットとなる1.8L直噴ターボエンジン。スバルは次世代を担うメインエンジンとして1.5Lと1.8Lの直噴ターボエンジンを開発中だが、まずは1.8L版を新型レヴォーグに搭載する。

その最高出力はNAの2.5Lエンジンに匹敵するというが、開発陣が重視しているのはトルク特性だという。欧州先行発売の可能性が高いことからもわかるとおり、重視しているのは超高速域での扱いやすさであり中間加速だ。

この新エンジンに組み合わされるトランスミッションは、リニアトロニックCVTを踏襲。ただし、後述する理由により容量が大幅にアップされていることは間違いない。

さらに注目したいのが、長らく待たされた次世代アイサイトの実用化だ。

「自動化ありきではなく、人の得意なタスクを尊重して、苦手はタスクをクルマが補い安全に移動」「まずはレベル2の運転支援技術を磨き上げるともに、更に衝突安全性能の向上を図る」

前期中期計画では自動運転レベル3相当の実現を目標に掲げていたが、2018年夏に発表された新中期計画「STEP」では具体的な目標の言及は避け、新たに「2030年に(スバル車が関わる)死亡交通事故ゼロを目指す」ことを目標に、まずは「レベル2の運転支援技術を磨き上げる」ことを宣言した。その第1弾となる新世代アイサイトが、次期レヴォーグから採用されるのだ。

その基本的なシステムは従来のステレオカメラに加え、レーダー、デジタルマップ、高精度GPSを組み合わせたもの。前述のとおり自動運転のレベル分けとしては、レベル2の範疇だが、自動車線変更、連続レーンキープ、コーナー手前での自動減速などが実現されるはずだ。

ニュルブルクリンク近郊で目撃されている次期レヴォーグの先行開発車でもレーダーセンサーの存在は確認されており、新たなアイサイトがレヴォーグから搭載されることは間違いない。

STIスポーツ登場は2年後? FA24DIT搭載を検討中

そして忘れてはならないのが、モデルライフ中盤に登場すると思われる「STIスポーツ」の存在だ。2017年に初めて登場したSTIスポーツは、大人のスポーツマインドを刺激すると同時にラグジュアリー色を高めた内外装で、高価格にもかかわらずレヴォーグで一番売れているグレードとなっている。

もちろん、次世代でも同グレードがラインアップされるが、ここで注目されるのがパワーユニット。ノーマルの1.8L 直噴ターボに加え、次世代WRX STIに搭載予定の2.4L 直噴ターボ(FA24型)の搭載も検討されているという情報が入っている。その最高出力は360psに迫るというから驚きだ。前述の大容量リニアトロニックCVTの採用は、まさにその可能性を示唆しているのだ。

さすがにこれだけの高出力ユニットを、そのままレヴォーグに搭載するのはクルマの性格を考えると無理がある(とホリデーオート編集部では考える)が、1.8L 直噴ターボと同じく、中速域でのドライバビリティ向上を狙うのであれば、アセントと同等プラスアルファのFA24をレヴォーグに搭載するのは選択肢としてアリだろう。STIスポーツらしい余裕の高速クルージングを愉しむということなら、カリカリのスポーツユニットよりもこちらのほうが相応しい。

繰り返しになるが、デビュー時のラインアップは新開発の1.8L 直噴ターボのみ。2021年頃の次世代WRX系のデビューに併せて、上級グレードとして(アセント用FA24改の)2.4Lを搭載するSTIスポーツをラインアップに加えるというのが、現時点でもっとも可能性が高いロードマップと言えるだろう。(ホリデーオート 2019年5月号より)

画像: オーバー300psのSTIスポーツの投入は2021年以降か。

オーバー300psのSTIスポーツの投入は2021年以降か。

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