2019年6月13~16日、 WRC(世界ラリー選手権)第8戦ラリー・イタリア・サルディーニャがサルディーニャ島北部のアルゲーロをベースに開催され、ヒュンダイのダニ・ソルドが優勝した。2位にはMスポーツ・フォードのテーム・スニネン、3位にはヒュンダイのアンドレアス・ミケルセンが入った。最終パワーステージまでトップに立っていたトヨタのオイット・タナックは5位に終わった。

最終パワーステージでまさかのパワステトラブル

前戦ラリー・ポルトガル以上に高温でラフな路面コンディションとなったラリー・イタリア・サルディーニャは波乱の連続となった。

最初の波乱は初日SS5で起こった。後方スタート順(選手権ランキング下位)のドライバーが優位の金曜日、最初の4ステージを終えて下位に沈んでたランキング首位のセバスチャン・オジエ(シトロエン)がSS5のスタート直後に左フロントタイヤをイン側の岩にヒットさせ、フロントサスペンションを壊してストップ、デイリタイアとなる。

続くSS6では、選手権ランキング3番手のティエリー・ヌーヴィル(ヒュンダイ)がペースノートのミスリードからコースアウトを喫して大きくタイムロス。さらにはスタート順も利して首位に立っていたヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ)がヘアピンで転倒を喫してこちらも優勝争いから脱落。ヌーヴィルはSS8でもコースオフ、ラトバラもSS9で再びパワステのトラブルからコースオフしてデイリタイアとなる。

荒れに荒れたこの日を首位で終えたのはヒュンダイのソルド。2番手にMスポーツ・フォードのスニネンがつけ、3番手が選手権ランキング2番手のオィット・タナック(トヨタ)というオーダーとなった。

3強ドライバーのうちオジエとヌービルが優勝争いから脱落し、ただひとり生き残ったタナックはこれで楽になった。上位スタートのハンデから解放された土曜日、タナックは自身とヤリスWRCのポテンシャルを思う存分に発揮。この日の6ステージすべてで圧倒的なベストタイムをマークし、11秒2あった首位ソルドとの差をあっさり削り取って逆転したばかりか、25秒9差をつけて夕方のサービスに帰還。最終日のステージ距離は短いため、「これで勝負あり」と誰もが思った。

しかしその差を26秒7にまで広げて迎えた最終日最終パワーステージで、ヤリスにまさかのトラブルが発生する。金曜日にラトバラが見舞われたものと同じパワステのトラブルでヘアピンでスタックしたタナックは、その後もペースが上がらず、大きくタイムを落として5位まで陥落。土壇場でシーズン3連勝を逃してしまった。 

トヨタ勢にはとっては悪夢のような一戦に

他のトヨタ勢も、再走したラトバラは19位まで戻すのが精一杯、もうひとりのクリス・ミークも土曜日のパンクが響いで8位と上位入賞はならず。オジエとヌーヴィルが下位に沈んだためタナックはなんとかドライバーズランキング首位に復帰したものの、マニュファクチュアラー選手権では、トヨタはヒュンダイに44点の大差をつけられることになってしまった。

一方、土曜日を終えてWRC2クラス首位に立ち、チリに続くシーズン2勝目に向けて絶好の位置につけていた勝田貴元(トヨタ・ガズーレーシング・チャレンジプログラム)も、最終日のひとつ目のステージを終えたところでフォード・フィエスタR5のエンジンからのオイル漏れ+出火のためにストップ。無念のリタイアとなった。

大魚を逃した勝田は、次戦のラリー・フィンランド(8月1日~4日の日程で同国中部の学園都市ユバスキラを起点に開催)では最新エボリューション版のフィエスタR5を駆る予定。チームの地元イベントとなるワークスチームの3人とともに雪辱が期待される。

画像: 逆転でラリー・イタリアを制したヒュンダイのダニ・ソルド(右)とマルコ・サルミネン。

逆転でラリー・イタリアを制したヒュンダイのダニ・ソルド(右)とマルコ・サルミネン。

画像: 惜しくも優勝を逃したオィット・タナック(トヨタ)。

惜しくも優勝を逃したオィット・タナック(トヨタ)。

WRC第8戦ラリー・イタリア・サルディーニャ 結果

優勝 6 D.ソルド(ヒュンダイ i20クーペ WRC) 3h32m27.2s
2位 3 T.スニネン(フォード フィエスタ WRC)+13.7s
3位 89 A.ミケルセン(ヒュンダイ i20クーペ WRC)+32.6s
4位 33 E.エバンス(フォード フィエスタ WRC) +33.5s
5位 8 O.タナック(トヨタ ヤリス WRC) +1m30.1s
6位 11 T.ヌービル(ヒュンダイ i20クーペ WRC)+2m16.7s
7位 4 E.ラッピ(シトロエン C3 WRC)+2m59.6s
8位 5 K.ミーク(トヨタ ヤリス WRC) +4m40.1s
9位 22 K.ロバンペラ(シュコダ・ファビア R5エボ)+8m24.6s
10位 23 J.コペツキー(シュコダ・ファビア R5エボ)+8m49.2s

WRCドライバーズランキング

1位 O.タナック (トヨタ ヤリス WRC) 150ポイント
2位 S.オジエ(シトロエン C3 WRC) 146ポイント
3位 T.ヌービル (ヒュンダイ i20クーペ WRC) 143ポイント
4位 E.エバンス(フォード フィエスタ WRC) 78ポイント
5位 T.スニネン(フォード フィエスタ WRC)62ポイント
6位 K.ミーク(トヨタ ヤリス WRC)60ポイント

WRCマニュファクチャラーズランキング

1位 ヒュンダイ 242ポイント
2位 トヨタ 198ポイント
3位 シトロエン 170ポイント
4位 M スポーツ フォード 152ポイント

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