EVはブランドらしさが失われてしまうかもしれないという懸念がある。しかしEQCは、しっかりとメルセデスらしさが感じられる仕上がりだった。(Motor Magazine 2019年7月号より)
画像1: 【海外試乗】メルセデス・ベンツEQCは、メルセデスらしい乗り味と正確なハンドリング性能を持つBEV(フルバッテリーEV)

メルセデスブランド初の電気自動車。2019年中に日本でも発売

2018年9月のメルセデ・スベンツEQCの発表の際、ダイムラーのディーター・ツェッチェCEOは「
100%EV、100%メルセデス・ベンツです」と言っていた。実際に走らせて、思わず反芻したのがこの言葉である。

EQCは、GLCなどと共通のプラットフォームを用い、前後アクスルに各1基ずつ、前後合計で最高出力408ps、最大トルク760Nmの電気モーターを搭載している。ホイールベース間のフロア下に容量80kWhのリチウムイオンバッテリーを収め、航続距離はNEDCサイクルで445〜471kmと謳われている。

走りは月並みだが、やはり静かで滑らか、そして力強い。一方、その中でも“らしいな”と感じさせるのは、アクセルオンとともに蹴飛ばされるように加速したりはせず、非常にナチュラルなドライバビリティを実現しているということである。要するに、その走りは“ちゃんとメルセデスベンツ”なのである。

シャシ性能に関しても同様で、非常にしなやかな乗り心地、正確なハンドリングは、まさにメルセデスの王道だと言える。しかしながら低い重心により乗り心地は一層の落ち着きを感じるし、前後重量配分の良さもあってハンドリングは徹底的にニュートラルなスタンスを保ち続ける。EVのメリットも、その先にちゃんと活かされているのである。

EVとしての使い勝手が非常によく練られていることにも感心させられた。状況に応じてペダルを重くすることでアクセルペダルの踏み込み過ぎを知らせ、電費向上に繋げるマックスレンジモードの設定、回生の強弱、コースティングをパドルで調整できるだけでなく、地図データや標識、走行状況から判断してそれらを自動制御する“D Auto”モードの設定、MBUXに搭載された詳細な充電管理機能、充電まで考慮したルート設定機能等々によって、EVをストレスなく使えるよう、最大限に配慮されているのだ。

EVだからと突飛なことをするのではなく、あくまでメルセデスベンツらしい1台として仕立てられたEQC。日本にも2019年中には導入される予定である。(文:島下泰久)

試乗記一覧

画像: 電気自動車といっても、内燃機関モデル同様にメルセデスの“らしさ”はまったく失われていない。

電気自動車といっても、内燃機関モデル同様にメルセデスの“らしさ”はまったく失われていない。

■メルセデス・ベンツEQC400主要諸元

●全長×全幅×全高=4761×1881×1623mm
●ホイールベース=2873mm
●車両重量=2495g
●モーター最高出力=408ps
●モーター最大トルク=760Nm
●駆動方式=4WD

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