トヨタ RAV4がフルモデルチェンジされて日本でも発売が再開された。サイズは大きくなり、スタイルは力強い。最新のパワートレーンや安全&快適装備も充実。今回はハイブリッドモデルを試乗してみた。

サイズさえ気にならなければ、走りも装備も十分以上に満足できる

1994年に発表された初代RAV4は、乗用車をベースとした新世代の4WDタイプRVとして人気を博した。のちに、この手のモデルが「クロスオーバーSUV」と呼ばれるようになる。サイズも比較的コンパクトで、CMキャラクターにキムタクこと木村拓哉を起用したこともあってか、若い女性層のユーザーも見られた。

2代目、3代目と代を重ねるごとに輸出志向が強くなってサイズは大きくなっていく。そして先代の4代目は輸出専用モデルになってしまったが、日本におけるSUVブームを考慮してか、2018年秋に北米で発表された5代目の新型RAV4が、満を持して2019年4月に日本でも発売された。

画像: ヘビーデューティ指向の力強いスタイル。リアクオーターガラスの拡大で斜め後方の視界は悪くない。

ヘビーデューティ指向の力強いスタイル。リアクオーターガラスの拡大で斜め後方の視界は悪くない。

新型RAV4は、もはやコンパクトSUVではない。先に日本に導入されたホンダCR-Vとほぼ同サイズ。北米市場ではコンパクトSUVと呼ばれるかもしれないが、日本ではミディアムSUVというよりはラージSUVに近い。

成長期だった高校生がアメリカに留学して、逞しくなって帰ってきた。初めて新型RAV4の実車を見たとき、思わずそんな印象を受けてしまった。

サイズが大きくなっただけでなく、スタイルそのものもヘビーデューティ指向で力強いものになった。最近のSUVは都会志向で洗練されたデザインのものが多いが、ちょっとヤンチャでアクティブな印象のスタイルはSUVとしては悪くない。

画像: システム最高出力で222psを発生する2.5Lエンジン+モーターのハイブリッドシステム。

システム最高出力で222psを発生する2.5Lエンジン+モーターのハイブリッドシステム。

今回の試乗車は、ハイブリッドのG。駆動方式は、電気式4WDのE-Fourだ。プラットフォームとパワートレーンは、先に日本でビューしたセダンのカムリと基本的に共通(ただしカムリはFFのみだが)。
試乗車の車重は1.7トン近くあるが、システム最高出力で222psを発生するハイブリッドシステムは十分以上にパワフル。今回の試乗では、ドライブモードはほとんどECOに入れていたが、市街地でも高速でも走りにほとんど不満はなかった。

ドライブモードをNORMALに入れると、SPORTか?と思えるほど加速が良くなる。さらにSPORTに入れると、そのスタイルから想像できないほど鋭く加速し、またハンドリングも軽快になってワインディングが楽しくなる。
しかも、カムリ譲りの新プラットフォームによる走りは剛性感が高い。

プリウスやアクアよりもバッテリーやモーターのキャパが大きい分、モーター走行できる速度域が上がっている。市街地はもちろん、高速でも80km/hくらいでクルージングすると頻繁にエンジンを止めてモーターだけで走ることができる。

画像: サイズは大きいが目線が高く前方視界は良い。トヨタ車らしくインターフェースの視認性と操作性も高い。

サイズは大きいが目線が高く前方視界は良い。トヨタ車らしくインターフェースの視認性と操作性も高い。

新型RAV4のウリのひとつに世界初採用のダイナミックトルクベクタリングAWDがあるのだが、これは残念ながらガソリンエンジン専用のシステム。

それでも必要に応じてモーターで後輪を駆動するE-Fourは、今回ドシャ降りの高速走行で安定した走りっぷりを見せてくれた。ラフロードでも十分なパフォーマンスを発揮するに違いない。

標準装備されたトヨタセーフティセンスの機能も十分満足できるもので、高速道路ではレベル2の自動運転が可能だ。ゴールデンウイークで渋滞する高速道路を走行する機会もあったが、全車速追従機能付きレーダークルーズコントロールは渋滞での運転疲労を軽減してくれる。

ただ、1850mmを超える車幅は、都会はもちろん地方道を走っていても、また駐車場に駐めるときもサイズの大きさを感じさせられた。

そのぶん、シートスペースやラゲッジスペースは十分に広く、居住性は良いし荷物もガンガン積めるから、レジャーのギアとしては最高なのだが。

画像: ハイブリッドGのシート地は合成皮革。前席はヒーター内蔵で、運転席は電動アジャスト。

ハイブリッドGのシート地は合成皮革。前席はヒーター内蔵で、運転席は電動アジャスト。

今回、ゴールデンウイーク期間中の足として約790km(市街地と高速道路がほぼ半々)走行し、平均燃費は17.8km/L。前述のようにドライブモードはほとんどECOで、エアコンは入れっぱなし。高速道路では積極的にクルーズコントロールを使い、エコランはしないで流れに乗って走らせた数値だ。
WLTCモード燃費の公表値は20.6km/Lだから、この燃費は十分満足できるものだろう。

新型RAV4は日本製のトヨタ車なのだが、北米がメインマーケットだからだろうか、他のトヨタ車にはないアメリカンテイストを感じる。

アウトドアも似合う力強いスタイルと大きめのサイズで使い勝手は高く、しかもトヨタならではの安全&快適装備が充実。

むしろ、アメリカンSUVは欲しいけれど信頼性や燃費をはじめランニングコストなどを考えると二の足を踏んでいる、という人には最適な1台かもしれない。
(文:篠原政明/写真:原田 淳、ほか)

画像: サイズさえ気にならなければ、走りも装備も十分以上に満足できる

RAV4 ハイブリッド G 主要諸元

●全長×全幅×全高:4600×1855×1685mm
●ホイールベース:2690mm
●重量:1690kg
●エンジン:直4DOHC+2モーター
●排気量:2487cc
●最高出力:178ps・120ps・54ps
●最大トルク:221Nm・202Nm・121Nm
●WLTCモード燃費:20.6km/L
●トランスミッション:電気式無段変速機
●駆動方式:横置き4WD
●税込み価格:381万7800円

画像: 新型RAV4については、ホリデーオート2019年6月号でも紹介しています。

新型RAV4については、ホリデーオート2019年6月号でも紹介しています。

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