アジア選手権ロードレースのAP250クラスの様子は別項<https://www.autoby.jp/_ct/17269707>に記しましたが、今シーズンからスタートしたトップカテゴリー、アジアン・スーパーバイク1000(=ASB1000)には、日本から伊藤勇樹がヤマハのトップチームであるヤマハレーシングTeamASEANからフル参戦中。
伊藤にとっては1000ccマシンのデビューイヤーですが、オーストラリア大会は、昨年の大会でSS600クラス初優勝を挙げた、思い出のレース。日本出発前に本人と少し話をしたんですが、相性がいい記憶があるようで、かなりヤル気でした!

画像: 今シーズンが1000ccマシンデビューイヤーとなる伊藤勇樹 マシンはJSB1000より改造範囲の狭いSTK1000的な仕様でダンロップタイヤのワンメイクです

今シーズンが1000ccマシンデビューイヤーとなる伊藤勇樹 マシンはJSB1000より改造範囲の狭いSTK1000的な仕様でダンロップタイヤのワンメイクです

そのユウキ、フリープラクティスを通して少しずつタイムアップ。トップタイムとは、ずっと1秒差前後ですね。デビューイヤー、1000ccマシンを学んでいるライダーとしてはまずまずの進め方じゃないでしょうか。
そして公式予選では2列目4番手を獲得。スタートしたばかりのクラス、まだまだ強豪が少ないクラスとしては、常にこのあたりのポジションをキープしていたいところですね。
ちなみにポールポジションはユウキのチームメイトであるブロック・パークス。パークスは今シーズン、ヤマハオーストリアの一員として世界耐久にエントリーしていて、つい1週間前のル・マン24時間耐久に出たばっかり。パークスこそ、ASB1000を代表するワールドクラスのライダーでしょう。

画像: 写真のホンダCBRがザクワン・ザイディ、後方のS1000RRがアズラン・シャア・カマルザマンです

写真のホンダCBRがザクワン・ザイディ、後方のS1000RRがアズラン・シャア・カマルザマンです

他のASB1000の著名ライダーと言えば、ザクワン・ザイディ(ホンダアジアドリームwithSHOWA)やアズラン・シャア・カマルザマン(ONEXOX ストップandゴーBMW)、アマッド・ユディスティラ(ビクターレーシングヤマハ)、ラタポン・ウィライロウ(ヤマハタイランド)らがいます。ここ勝ち抜いてこそ、ユウキの将来が見えてくる、そんな選手権なのです。

画像: 代役出場、即優勝、のブライアン・スターリング タイ大会以降の出場はワロコンの回復次第だそうです

代役出場、即優勝、のブライアン・スターリング タイ大会以降の出場はワロコンの回復次第だそうです

レース1、ホールショットを獲ったのはブライアン・スターリング(カワサキタイランド)。スターリングは負傷欠場したカワサキASB1000のエース、ティティポン・ワロコンの代役で出場したオーストラリアンで、グレシーニからMotoGPに参戦していたこともある(2013年 FTRホンダ)ライダーですね。レースは、このスターリングが軸となって、パークス、ザクワン、アズランらが先頭集団を形成します。ユウキはスタートでやや下がったものの、周回ごとにポジションをひとつずつ上げるレースを展開。

ユウキは、12周で行なわれる7周目にBMW S1000RRに乗るアズランをパスして4番手に浮上。レースはスターリングとパークスのオーストラリア人がトップ争い、少し離れた3番手にザクワン、そしてユウキというオーダーで終盤に差し掛かります。
トップ争いは終盤、パークスをやや引き離したスターリングがトップを走り、ユウキは最終ラップにザクワンのテールに接近! 最後の最後にザクワンをかわして3位でフィニッシュ。2位パークスとのヤマハYZF-R1ダブル表彰台を獲得しました。

画像: このあたりがトップ集団 #60がスターリング、#23がパークス、ユウキは#76です

このあたりがトップ集団 #60がスターリング、#23がパークス、ユウキは#76です

レース2では、またもスターリングが序盤からトップを走り、それをザクワン、アピワット・ウォンタナノン(ヤマハタイランド)、パークスが追う展開。その中から、やはりスターリングとパークスが抜け出し、3番手以降を引き離しながらのトップ争いを展開することになります。ユウキはまたもスタートで少し下がったあたりからレースをはじめ、周回ごとにセカンドグループから抜け出そうとする展開。同じR1をライディングするウォンタナノンをかわして3番手を走ることになります。レース1よりも、少し仕掛けが早かった感じですね。

画像: レース2の終盤はパークスが前に出てのトップ争い ユウキもこの間隔で3番手につけています

レース2の終盤はパークスが前に出てのトップ争い ユウキもこの間隔で3番手につけています

レース終盤、パークスがスターリングを捕えてトップに浮上。スターリングはやや離されながら、このふたりの後方に単独3番手のユウキ、というオーダーでフィニッシュ。パークスは2戦4レース目で初優勝を果たし、これがヤマハR1のASB1000初優勝となりました。ユウキは開幕戦のレース1こそ落としましたが、これで3レース連続3位表彰台を獲得し、ランキングも3位に浮上。1000ccマシンのデビューシーズンとしては、ここまでまずまずの結果を残していますね。

画像: 3レース連続3位となったユウキ 狙うは初優勝、そしてデビューイヤーチャンピオン!

3レース連続3位となったユウキ 狙うは初優勝、そしてデビューイヤーチャンピオン!

「レース1まで4つのセッションで4番手、予選は53秒台に入れたんですが、もう一歩進めないもどかしい状態でした。でも、少しずつタイムは縮められていたので、手応えはあったんです。レースはパークスについて行く作戦だったんですが、序盤で逃げられてしまって、3位争いも離されないのがやっと。その後はペースも安定したんですが、最後の最後にザクワンに追いつくとは思っていなかったんです。最終ラップで勝負できるかな、って距離まで迫れたので、ラスト2つ目のコーナーでかわして、最後の最後は意地で抜かせないようにフィニッシュできました」とレース1を終えてのユウキ。
レースは序盤のペースが上がらなかったことで、トップふたりに逃げられての3位フィニッシュでしたね。スタートも、ちょっと順位を下げてしまっています。ここがユウキの課題でしょう。

「レース2は朝フリーの調子が良かったので、その勢いでレースに入ったんですが、スタートでまた遅れてしまって。3番手に上がってトップふたりを追ったんですが、その時のペースがすごく良かったんですが、自分的にギリギリでした。トップふたりは、まだ終盤までペースをコントロールできていましたね。そこが今の僕の課題だと思います。トップを追いながら後続にも気を配るようなレースはできたので、そこはいい勉強ができました。今後もトップを狙っていきたい」(ユウキ)

トップふたりに離されての3位とはいえ、終盤までタイヤを持たせて大きくタイムをドロップさせることなく走り切れているのは、1000ccデビューシーズンのユウキにとってはいい勉強ができていると思いますね。ここには、RC甲子園から全日本選手権に出場している中冨伸一がアドバイザーについているみたいなので、ダンロップタイヤ+ヤマハR1というパッケージの先輩として、いいコーチングができているみたいですね。

画像: ヤマハYZF-R1の台数が多いASB1000 BMW-S1000RRやドゥカティ・パニガーレV4Rもいます!

ヤマハYZF-R1の台数が多いASB1000 BMW-S1000RRやドゥカティ・パニガーレV4Rもいます!

パークスのランキングトップとともに、ユウキの今後の成長も見ていきたいのがASB1000なのです。次回、アジア選手権第3戦は5/31~6/2のタイ大会です!

■ASB1000
Race01
1 ブライアン・スターリング    カワサキタイランド
2 ブロック・パークス       ヤマハレーシングAsean
3 伊藤勇樹            ヤマハレーシングAsean
4 ザクワン・ザイディ       ホンダアジアドリーム
5 アズラン・シャア・カマルザマン  ONEXOXストップandゴー
6 アピワット・ウォンタナノン   ヤマハタイランド
Race02
1 ブロック・パークス       ヤマハレーシングAsean
2 ブライアン・スターリング    カワサキタイランド
3 伊藤勇樹            ヤマハレーシングAsean
4 ザクワン・ザイディ       ホンダアジアドリーム
5 アズラン・シャア・カマルザマン  ONEXOXストップandゴー
6 アピワット・ウォンタナノン   ヤマハタイランド

Ranking
1ブロック・パークス(ヤマハ)72P 2ザクワン・ザイディ(ホンダ)51P 3伊藤勇樹(ヤマハ)48P 4アズラン・シャア・カマルザマン(BMW)47P 5ブライアン・スターリング(カワサキ)45P 6アピワット・ウォンタナノン(ヤマハ)44P

写真/Yamaha ARRC 文責/中村浩史

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