既報のとおり、レース1→レース2を連勝した、驚異のWSBKニューフェース、アルバロ・バウティスタ+パニガーレV4Rですが、日曜午後に行なわれたレース3でも圧勝! これで開幕戦3レースを3タテ。ハットトリックで驚異のデビュー戦を終えました。
日曜午前に行なわれた、スーパーポールレース(=SPR)こと、10周で行なわれた超スプリントのレース2は、レース1ほど圧倒的でなく、4連覇チャンピオン、ジョナサン・レイ(カワサキ)が食らいついたレースとなりましたが、注目はレース1の22周、レース2の10周で、レース距離を2パターン、テストできたレイが、やすやすとバウティスタを逃がさないだろう、という見立てでした。

しかし、決勝レースがスタートすると、またしてもバウティスタが逃げを打ち、レース2のSPRのようにはレイもレオン・ハスラム(カワサキ)も、アレックス・ロウズ(ヤマハ)も追いつけず、またしてもバウティスタに独走劇を許してしまいました。
バウティスタと2番手以下の差は、2周目に1秒0、3周目に1秒4、4周目に2秒3とジワジワと広がり、10周目には8秒6、15周目には13秒1まで広がりました。トップ6のラップタイムシートは以下のとおりですが、驚くべきことにレイはたった1周しかバウティスタのラップタイムを上回れず、それもラスト2周目、18秒もの大差をつけられた周だけです。言ってみれば、ここまでバウティスタは一度も手綱を緩めなかった、ということになりますね。

画像: <WSBK> ここまで強いか、こんなに速いか!
~バウティスタ+パニガーレ、ハットトリック達成!~

これでバウティスタはWSBKデビューと同時に3連勝。それほど、個人のパフォーマンスもパニガーレV4Rのパフォーマンスも飛びぬけていますが、やはりバウティスタの上手さも光っていました。
パニガーレV4Rは、デビューしたてなこともあって、まだまだセッティングが出ている状態ではありません。ブレーキングで振られ、立ち上がりでゆらゆら、ストレートでレイをパスしても、1コーナーでまた刺されるシーンが何度かあったように、まだまだブレーキングとコーナリングスピードはカワサキ+レイの方が上にも見えました。

ただ、コンパクトなパニガーレを股下でフリーに動かしてブレーキングし、立ち上がりでは早くマシンを起こして加速態勢に入るバウティスタが上手かった! これは、チームメイトのチャズ・デイビスには見られなかったポイントで、かつてカール・フォガティ、トロイ・コーサーがWSBKで最強を誇っていた時代のドゥカティ916世代に近い乗り方で、バウティスタがうまくパニガーレを乗りこなしているように見えましたね。実際は…知らんけど(笑)。

画像: これは1周目ですね。なぜならまだバウティスタがブッチぎってないから

これは1周目ですね。なぜならまだバウティスタがブッチぎってないから

画像: なんとか食らいつきたかったレイですが… それでも3レース2位で、失点を最小限に抑えたのはさすが

なんとか食らいつきたかったレイですが… それでも3レース2位で、失点を最小限に抑えたのはさすが

それからもう1点。パニガーレV4Rのスイープで「レブリミットで優遇されているから当たり前」と言っているパドック雀が世界的に少なくないようですが、これは誤解です! ココ<https://www.autoby.jp/_ct/17251678>でも紹介した、各マシンごとの回転数リミットですが、これはメーカー公表の最高出力回転数、レブリミッター数値をベースに決められているもので、決して「4年連続勝っているからカワサキに不利」とか「デビューイヤーだからってドゥカティが優遇されている」わけではないんです。
もちろん、あまりにも戦力不均等な場合は、3戦ごとにレブリミット数値が見直されることは決まっています。早ければ第3戦・アラゴン大会で見なおされ、その後も第6戦・ヘレスで、第9戦・ラグナセカで、オーガナイザーから発表があるはずなのです。

画像: 前評判以上の圧倒的強さで開幕戦をスイープしたバウティスタ

前評判以上の圧倒的強さで開幕戦をスイープしたバウティスタ

それにしても強い、速い、スキのないバウティスタ+パニガーレV4Rの圧倒的戦力! 開幕戦は、いわば「開けっ放しでガンガン曲がる」タイプのレイアウトのフィリップアイランドでしたが、第2戦はストップ&ゴーに近いレイアウトのタイ・ブリラムはチャーンサーキット。第3戦アラゴンがクネクネまがるレイアウトで、いわばこの序盤3戦で3種類の大きく違うレイアウトのコースを走るわけだから、この3レースを終わってから、がフェアな戦力分析のできるタイミングかもしれませんね。

「開幕するまでは、こんなレースができるなんて思ってもみなかったよ。事前テストでたくさんテストをして、やっとレースできる準備ができたという感じだった。きょう午前のSPRでは、ジョナサン(レイ)とバトルをして、すごくエンジョイできたけど、午後のレース3の時には路面コンディションが悪化してしまったね。僕のペースは悪くないままだったけれど、SPRを終わって、レース3ではジョナサンがついてくるんだろうなぁ、と思っていたよ。でもレース3では最初からペースを上げて、2位以下との差を広げることができたね。ドゥカティとチームのみんなに、凄い仕事をしてくれてありがとう、と感謝しないとね。とにかく今週末は素晴らしかった!」(アルバロ・バウティスタ)

「ここフィリップアイランドは、僕にとってもマシンにとっても得意なコースじゃないんだけど、それでもポールポジションを獲れたし、レップレコード更新して3レースとも2位になることができたから、僕にとってはハッピーなレースだったんだ。アルバロ(バウティスタ)はすごかったね。デビューレースで3連勝なんて、ホントにすごい仕事をしたと思うよ。おめでとう!」(ジョナサン・レイ)

「きのうはつまらないミスで転倒してしまったから、今日のこの表彰台は、たくさんパッシングもできたしうれしいね。ラスト2周では、ひょっとして2位でフィニッシュできるかもしれないとも思ったんだけど、ジョナサンはさすが4連続チャンピオン、負けちゃったね。3位表彰台は、チームにとってはいい結果だし、2位3位に入れたのは良かったよ。さぁ次はタイ大会。もっとバイクを仕上げられるよう頑張るよ」(ハスラム)

これでWSBKは、約半月のインターバルをおいて、第2戦タイ大会になります。オーストラリアとは違う気候、トラックレイアウトのチャーンで、バウティスタ、レイ、そしてハスラムやヤマハ勢がどう動くか、ますます楽しみになってきました! 今年のワールドスーパーバイクは、強烈に面白い!

画像: バウの独走、カワサキふたりの戦い、ヤマハ4台の戦いと、見所たくさん!

バウの独走、カワサキふたりの戦い、ヤマハ4台の戦いと、見所たくさん!

■■■■■■■レース2結果■■■■■■■
1 アルバロ・バウティスタ     ドゥカティ 33分38秒114
2 ジョナサン・レイ        カワサキ  +12.195s
3 レオン・ハスラム        カワサキ  +12.454s
4 マイケル・ファン・デル・マーク  ヤマハ   +16.574s
5 アレックス・ロウズ       ヤマハ   +16.859s
6 マルコ・メランドリ       ヤマハ   +17.329s
7 チャズ・デイビス        ドゥカティ  +26.823s
8 サンドロ・コルセテ       ヤマハ   +27.580s
9 ユージン・ラバティ       ドゥカティ +29.116s
10 レオン・キャミア        ホンダ   +29.178s

写真/worldsbk.com Honda YAMAHA DUCATI 文責/中村浩史

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