1961~70年は、日本の近代スポーツカーが飛躍的に進化した10年だった。この時代に矢継ぎ早に投入された新型スポーツカーは、まさに日本の自動車技術の進化の歴史と言っていい。そんな飛躍の10年を彩った珠玉のマシンを振り返ってみる。今回は、日本のスペシャリティカーの元祖ともいえる2台を紹介しよう。

三菱市販モデル初のDOHCを搭載したギャランGTO

「ギャランGTO MR(A53C型 1970年10月発表)」。1969年の東京モーターショーに「ギャランクーペGTXー1」という名で参考出品され、翌70年10月に「ギャランGTO」として発表された。マスタングなどアメリカのマッスルカーのイメージを小型車で反映させたスタイルで、トランクリッド後端が跳ね上がったダックテールは日本初だった。

画像: アメリカのマッスルカーをコンパクトにしたスタイルは今までの日本車にはないものだった。

アメリカのマッスルカーをコンパクトにしたスタイルは今までの日本車にはないものだった。

ここで紹介する「MR」は70年12月に発売された。当時コルトF2でレースでも活躍していた三菱が「フォーミュラカーの伝説が生んだマニア向きのホットマシン」と銘打って送り出したイメージリーダー的グレード。三菱初のDOHCエンジンを搭載し、最高速度200km/hという動力性能の高さで注目された。125psの最高出力は当時の1.6Lクラスで最強スペックだった。

画像: 4G32型はボア76.9×ストローク86mmのロングストロークで、低速トルクが強く加速は強力だ。

4G32型はボア76.9×ストローク86mmのロングストロークで、低速トルクが強く加速は強力だ。

ギャランGTO MR(1970年) 主要諸元

●全長×全幅×全高:4125×1580×1310mm
●ホイールベース:2420mm
●車両重量:980kg
●エンジン・型式:直4DOHC・4G32
●排気量:1597cc
●最高出力/最大トルク:125ps/14.5kgm
●サスペンション前/後:ストラット/リーフリジッド
●発売時価格:112万5000円

初めて2T-Gを搭載したスペシャリティ、セリカ

「トヨタ・セリカ 1600GT(TA22型 1970年12月発表)」。1969年の東京モーターショーに出品されたコンセプトカー「EX-1」をベースに、翌70年12月に発表された2ドアハードトップクーペ。キャッチフレーズは「未来の国からやって来たセリカ」だった。エンジン、ミッション、内装などを自由に選べるフルチョイスシステムも日本で初めて採用した。

画像: セリカもGTO同様、日本車離れしたスタイルでスペシャリティカーの先鞭となった。

セリカもGTO同様、日本車離れしたスタイルでスペシャリティカーの先鞭となった。

ここで紹介する「GT」は、トヨタ初の量産DOHCエンジンである2TーGを積んだシリーズの最強モデルとして登場。高回転域に強いDOHCの特性を生かして、レースやラリーを席巻する活躍を見せた。またGTにはフルチョイスシステムを適用せず専用仕様として特別感をあおった。72年8月にはサスペンションを強化したGTVも追加された。

画像: いすゞの120psや三菱の125psに比べると115psは劣勢だが、レースなどでは優れた成績を残した。

いすゞの120psや三菱の125psに比べると115psは劣勢だが、レースなどでは優れた成績を残した。

セリカ1600GT(1970年) 主要諸元

●全長×全幅×全高:4165×1600×1310mm
●ホイールベース:2425mm
●車両重量:940kg
●エンジン・型式:直4DOHC・2T-G
●排気量:1588cc
●最高出力/最大トルク:115ps/14.5kgm
●サスペンション前/後:ストラット/4リンクリジッド
●発売時価格:87万5000円

画像: 60年代の国産スポーツカーについては、ホリデーオート2019年2月号でも紹介しています。

60年代の国産スポーツカーについては、ホリデーオート2019年2月号でも紹介しています。

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