1961~70年は、日本の近代スポーツカーが飛躍的に進化した10年だった。この時代に矢継ぎ早に投入された新型スポーツカーは、まさに日本の自動車技術の進化の歴史と言っていい。そんな飛躍の10年を彩った珠玉のマシンを振り返ってみる。今回は、デザインコンシャスな2台を紹介しよう。

今なお色あせない美しさで魅了する、初代シルビア

「日産 シルビア(CSP311型 1965年3月発表)。フェアレディ1600のシャシに、手叩きでしか作れなかった流麗な2座クーペボディを架装した国産スペシャリティの元祖的存在が初代シルビアだ。

1964年の東京モーターショーで「ダットサン・クーペ1500」として出品され、翌65年の4月に発売された。

画像: 今なお色あせない美しさで魅了する、初代シルビア

1.6LのR型エンジンはOHVながらSUキャブレターの2連装と9.0の高圧縮比で90psを発生した。4速MTを介した最高速度は165km/hというのが公称値だった。

120万円という、当時としてはかなりの高価格でも注目されたが、販売的には振るわず、生産台数は554台のみにとどまった。

画像: ナルディタイプのステアリングの奥に見える5連メーターや白い内装など、設えは超一流だった。

ナルディタイプのステアリングの奥に見える5連メーターや白い内装など、設えは超一流だった。

日産シルビア(1965年) 主要諸元

●全長×全幅×全高:3985×1510×1275mm
●ホイールベース:2280mm
●車両重量:980kg
●エンジン・型式:直4OHV・R型
●排気量:1595cc
●最高出力/最大トルク:90ps/13.5kgm
●サスペンション前/後:ダブルウイッシュボーン/リーフリジッド
●発売時価格:120万円

流麗なスタイルとDOHCパワーを融合した117クーペ

「いすゞ117クーペ(PA90型 1968年12月発表)」

カロッツェリア・ギアのチーフデザイナーだったジョルジェット・ジウジアーロのデザインを立体化するため、1次プレスの後、手叩きで面を出すという手間をかけた逸品。そのため初期型は「ハンドメイドモデル」と呼ばれている。

画像: 最初期のプロトタイプは1966年のジュネーブショーでコンクール・ド・エレガンスを受賞した。

最初期のプロトタイプは1966年のジュネーブショーでコンクール・ド・エレガンスを受賞した。

いすゞ初のDOHCは1.6Lで120psを発生し、最高速度190km/hの動力性能でも注目された。製作工数の手間や高性能エンジン搭載で172万円(発売時)という高価格となり、販売では苦戦した。

70年代には量産化に対応し、インジェクションの採用やマイナーチェンジで角型4灯に変更されたが、1981年まで生産が続けられた。

画像: シルビア同様、ナルディタイプのウッドステアリングは当時の定番。インパネには台湾楠を採用している。

シルビア同様、ナルディタイプのウッドステアリングは当時の定番。インパネには台湾楠を採用している。

いすゞ117クーペ(1968年) 主要諸元

●全長×全幅×全高:4280×1600×1320mm
●ホイールベース:2500mm
●車両重量:1050kg
●エンジン・型式:直4DOHC・G161W型
●排気量:1584cc
●最高出力/最大トルク:120ps/14.5kgm
●サスペンション前/後:ダブルウイッシュボーン/リーフリジッド
●発売時価格:172.0万円

画像: 1960年代の国産スポーツカーは、ホリデーオート2019年2月号でも紹介しています。

1960年代の国産スポーツカーは、ホリデーオート2019年2月号でも紹介しています。

コメントを読む・書く

This article is a sponsored article by
''.