最強のスペックを恐ろしく扱いやすく!

このGSX-R1000Rは、今年2月にオーストラリアで国際試乗会が催されたGSX-R1000Rの日本国内仕様。構成は先のワールドモデルとパワースペックから外観まで同じ。ただ、180㎞/hで作動する速度リミッターが装備されている。

画像: 最強のスペックを恐ろしく扱いやすく!

このバージョンは先々月紹介したSTDモデルと、エンジンやフレームのレイアウトなどは全く同じ。だが、足回りやライディングアシスト群に違いがある。前後のサスペンションにSHOWAのバランスフリーショックを採用。クイックシフトはダウン側も使える。トラコンに加えてローンチコントロールなども、細やかなレベルで設定ができるようになっている。

まずはいつもの「袖ヶ浦」での試乗。改めて、勝手の良くわかっているコースで走ってみた感触は……やっぱりよく走る! だ。

動力性能、とくにコーナーからの立ち上がり速度が速い。軽くてパワフルだからなんだろうが、それだけでなく、コーナリング中の任意の増速など……つまり、バンク中のパワーコントロールがすこぶるやりやすい。サスやタイヤだけでなく車体全体でのスタビリティとトラクションフォースが関わる事だが、それが知る限りのリッターSSの中で抜群に良い。速さもたぶん最速レベルだ。そんな操作をしている時に得られる安心感が操作を楽にしてくれるのだ。

SPECIFICATION
全長×全幅×全高:2075×705×1145㎜
ホイールベース:1420㎜
最低地上高/シート高:130㎜/825㎜
車両重量/総排気量:203㎏/999㏄
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
ボア×ストローク:76×55.1㎜
圧縮比/最高出力:13.2/197PS/13200rpm
最大トルク:11.9㎏-m/10800rpm
燃料供給方式/燃料タンク容量:FI/16L
キャスター角/トレール:23度20分/95㎜
変速機形式:6速リターン
ブレーキ形式 (前・後):φ320㎜ダブルディスク・φ220㎜ディスク
タイヤサイズ (前・後):120/70ZR17・190/55ZR17

高い基本性能とアシストアイテムがタッグ!

GSX-R1000Rのいつでもパワーを使える強みもあるのだろう。マスバランスの良さやしっとりとしていて、ライダーからの入力を寛容に受け止めてくれるフレームの威力で、このバイクはコーナリング中のライン変更の手軽さは尋常ではない。

歴代GSXIRと比べても、現行ライバルと比べてもアタマ一つ抜きんでている魅力だと思う。サスやフレームの剛性バランスに重量配分などの物理的基本性能は非常に良好なのだ。

しかもパワードライバビリティやグリップ力をアシストする電制アシスト群もいいタッグを組む。

パワーは197馬力。サーキットでペースを上げていくと、OEMタイヤのRS10はけっこう簡単にリヤが滑り出す。さすがにこのパワーをサーキットで遊ぶには役不足……になるんだが、このGSX-R、そんな滑りのコントロールが愉しくなるほど懐が深い。

画像: 高い基本性能とアシストアイテムがタッグ!

トラコンが細やかな制御をするのと、タイヤの滑り出しがわかりやすいので、トラコン設定を介入が少ない方から3番目の3に設定していれば、15度くらいか、ソレよりちょい深めにバンクしている状態で意識的に2速でオーバーパワーにすると、少しスライドした状態で車体が安定する。無駄に立ち上がりが遅くなる事もない。こんな事を気楽にできたのは初めてだ。調子に乗って2にすればもっと派手に流れるが、操作はやりやすいものの、路面がうねってるとかなり暴れて怖い。身の程を知った。

R10というセミレーシングタイヤでも試乗した。滑らない……が、レーシングマシンのような速さで平和に周回して「くれた」。これがGSXIRというバイクだ。

純正タイヤとサーキット向けタイヤで乗り比べ

当日は、スズキ、ブリヂストン両スタッフがコースコンディションに合わせタイヤセッティング。GSX-R1000Rの魅力を余す所なく体感できる試乗となった。

画像1: 純正タイヤとサーキット向けタイヤで乗り比べ
画像2: 純正タイヤとサーキット向けタイヤで乗り比べ

〈サーキット向け〉ブリヂストン
BATTLAX RACING R10
フロントタイヤ
120/70ZR17M/C(58W)type2
リアタイヤ
190/55ZR17M/C(75W)type3
※推奨内圧
フロント220kPa(Hot)・リア200kPa(Hot)
@袖ヶ浦フォレストレースウェイ

〈サーキット向け〉ブリヂストン
BATTLAX RACING STREET RS10
フロントタイヤ
120/70ZR17M/C(58W)
リアタイヤ
190/55ZR17M/C(75W)
※推奨内圧
フロント210kPa(Cold)・リア240kPa(Cold)
@袖ヶ浦フォレストレースウェイ

PHOTO:南 孝幸

公式サイト

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