ポルシェの代名詞であり、ブランドを代表するモデルは911である。その新型をじっくりと取材する機会を得た。タイプ992と呼ばれる最新の911はどのようなモデルに進化しているのだろうか。現在わかっていることを報告する。(文:千葉知充・Motor Magazine/写真:ポルシェジャパン TEXT Tomomitsu Chiba・MM、PHOTOS Porsche Japan )
画像: 写真奥が930ターボ、手前が新型911である。タイプ992は930をオマージュしているとポルシェは語る。

写真奥が930ターボ、手前が新型911である。タイプ992は930をオマージュしているとポルシェは語る。

2世代目911であるGシリーズを強く意識したタイプ992

ポルシェ911の8世代目がいよいよデビューした。そのアンヴェールはアメリカで11月30日から開催したロサンゼルスモーターショーだが、Motor Magazine誌は事前にその姿を撮影していた。

従来モデルのタイプ991(以下991)に続き新型はタイプ992(以下992)と呼ばれる。911の高性能ぶりは誰もが知るところだが、今回も期待を裏切らない驚異的な進化を遂げていた。

エクステリアデザインは、キープコンセプトだが、ディテールをじっくり見ていくと進化、変更ポイントは実に多くある。

画像1: 2世代目911であるGシリーズを強く意識したタイプ992

まずはボンネットに2本のプレスラインが入れられ、いままでになく新鮮な表情を手に入れた。またヘッドライトにLEDマトリックスヘッドライトが採用されている点も注目だろう。さらにエアインテークも大きくなっている。 

ボディサイズはまだ発表されていないが991より長く広く高くなっている。ただホイールベースは991と同じ2450mmである。また従来はカレラよりもカレラSの方が全幅が20mm広かったのだが992では同じサイズとなったのである。これによりカレラがより迫力あるマッスルな姿を手に入れている。

画像2: 2世代目911であるGシリーズを強く意識したタイプ992

車両重量は、微粒子を除去するパティキュレーテッドフィルターの装着や新しいDCT(PDK)の重量増、そして先進の安全・運転支援機能などの採用によって30~50kg重くなっているようだ。つまり環境性能と安全性能が向上した分だけ重量が増している。

タイカンにも使われるフラップ式アウターハンドル

フロントで991と992を見分けられなくてもボディサイドを見ればその違いは明らかである。ドアのアウターハンドルは991が握るグリップ式だったのに対して、この992ではフラップ式になっている。そこで新旧がひと目で判明するからだ。

画像1: タイカンにも使われるフラップ式アウターハンドル

これはリモートキーになったことに加え、ボディサイドをすっきりと見せるという効果、そしてエアロダイナミクスの向上に貢献する。さらに言えば、今後のポルシェモデルはこの形状のアウターハンドルを使うようである。ポルシェ初の電気自動車となるタイカンも市販時はこうしたフラップ式のドアハンドルになるという。

リア部分も見てみよう。まずテールライトユニットのデザインが変わっていることに気が付く。立体的なデザインとなった。さらにハイマウントストップランプの位置や可動式のリアスポイラーも形状が変更されている。またインテグレーテッドタイプのエキゾーストパイプを採用している。

画像: 911の伝統を守りつつも劇的な進化を遂げている。

911の伝統を守りつつも劇的な進化を遂げている。

タイヤはポルシェがミックスタイヤと呼ぶ前後異サイズとなる。撮影車のカレラ4Sにはフロントが248/35R20インチ、リアが305/30ZR21インチタイヤが装着されていた。さらにエンブレムの書体も変更されている。これはGモデルのオマージュだというが実は、タイカンと同じ書体を使っている。

画像2: タイカンにも使われるフラップ式アウターハンドル

911のアイデンティティとなる5連の計器やキーノブは健在

インテリアデザインに目を移すとやはりそこにはポルシェの法則に則ったものだ。まずは円形5連メーターを992でも引き続き採用している。ほぼデジタル化されているが中心に配置されるタコメーターだけはアナログのままである。これはポルシェの強いこだわりだ。

他にも始動時のキーノブがハンドルの左にあり、さらに右にひねって始動させるという部分も変わらない。こうした911らしさを忘れていないところには思わず頬が緩んでしまう。

画像: 992のインパネ。PDKのセレクターがかなり小さくなったことと、そのまわりのスイッチ類がなくなりスッキリとしたことだ。さらにポルシェコネクトはパナメーラやカイエンと同じ最新世代のものとなりディスプレイは大型化された10.9インチを採用する。

992のインパネ。PDKのセレクターがかなり小さくなったことと、そのまわりのスイッチ類がなくなりスッキリとしたことだ。さらにポルシェコネクトはパナメーラやカイエンと同じ最新世代のものとなりディスプレイは大型化された10.9インチを採用する。

大きなメインディスプレイには目が奪われた。パナメーラやカイエンと同じ最新ジェネレーションとなる10.9インチ式を採用する。ポルシェコネクトの詳細は不明だが、やはりそれらと同等の機能が搭載されることだろう。

一番印象的だったのはPDKのセレクターだ。あまり主張していないシンプルで小さなものに変更されていた。これは走り出したあとのギアのセレクトはパドルシフトで行うので小型化したという。

画像: DCTは8速化され、そのセレクターは小型になり新デザインに。それによってセレクターまわりのスッチ類がなくなった。

DCTは8速化され、そのセレクターは小型になり新デザインに。それによってセレクターまわりのスッチ類がなくなった。

それにともないセレクターまわりのスイッチ類はすっきりと整理されスイッチ類が極力少なくなっている。このあたりはやはりポルシェコネクトのディスプレイに991に用意されていたスイッチ類の機能を集約したためシンプルにすることができたのである。

DCTは従来の7速から多段化され8速に進化した

さてエンジンだが、今回見ることができた911カレラ4Sが搭載するのは991と同じ3L水平対向6気筒ツインターボエンジンだが最高出力450psとなり30ps向上している。最大トルクは991と同じ500Nmを発生する。そしてDCTは、従来の7速から1段増え8速となった。

また991にもある7速MTは後から追加されるようである。車両重量は増えたが、それ以上にパワーアップしているのでパフォーマンスに不満を持つことはないはずだ。そのあたりはテストドライブの報告を待ってもらいたい。これが今回判明した992の詳細だが、本誌ではさらに情報が入り次第アップデートしていきたいと考えている。走行性能の向上も期待が持てる992に試乗できる日が待ち遠しい。

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