2019年も6月に入って夏の気配を感じている人も多いはず。夏といえばキャンプ!とはちょっと大げさな表現だが、その直前である今、近年注目を浴びつつある“グランピング”について解説してみようと思う。キャンプに似たアウトドア用語だが、オートキャンプとの違いが良くわからないという人も、きっと多いのではないだろうか。

グランピングを簡単に言うと“リッチでお手軽なオートキャンプ”

ここ数年で、“グランピング”という言葉が多く聞かれるようになってきた。テレビ番組で紹介されるケースももちろん多いのだが、施設の数が増えてきたという理由も大きい。海岸まで徒歩数分の施設や、農業体験型の施設、調理設備を充実させた施設など、個性的なサービスを用意するところがいくつもオープンしてきている。

では、グランピングとオートキャンプの違いはなんだろうか。

そもそもオートキャンプというと……クルマでオートキャンプ場に乗り付け、自前の(もしくは施設で借りた)テントや寝袋、調理器具、テーブルや椅子などを組み立て、設置する。設置から調理から片付けまで、すべて自分たちの手でこなさなくてはならない。そのため道具の揃っていない初心者や、私のような面倒くさがりのズボラ人間にはちょっと入りにくい世界だった。ただ、一度体験してしまうとその楽しさが病みつきになる、という話もよく聞く。

画像: オートキャンプのイメージ。道具を積むため、ラゲッジスペースの大きなクルマが必要になることも。

オートキャンプのイメージ。道具を積むため、ラゲッジスペースの大きなクルマが必要になることも。

グランピングは初心者に優しい一方、キャンプ経験者にはモノ足りない?

では、グランピングとはなにか。ひとことで言ってしまうと、“お手軽なオートキャンプ”だ。どういうことかというと、グランピング施設にはあらかじめテントや調理器具、テーブルや椅子など“本来のキャンプでは、自分たちで運搬・設置すべきもの”ほぼすべてが完成しているのだ。

やることと言ったら、ビール片手に仲間とワイワイ話しながら肉や野菜を調理(してくれる施設もある)し、食すこと、遊ぶこと、寝ること。用意をする必要がないので、ある意味 “おいしいとこだけ食べる” 的な時間の有効利用ができるワケだ。

施設によって “自分たちですべきこと” は違うようだが、いずれにしてもグランピングの醍醐味は “手軽さ” だ。持っていく荷物は少なくていいし、テントはもちろん設営に必要な工具も必要ない。だから、ワゴンやミニバンなど、大きなラゲッジルームのあるクルマで行く必要はなく、オープンカーだってOKだ。施設によっては屋内に入浴施設も完備するというから、家族連れや女性だって気軽に体験できる。

ただし、1泊数千円の出費でまかなってしまう純粋なオートキャンプと比べたら、施設側でいろいろ準備してくれるグランピングの設定料金は割高だ。もちろんピンキリなのだが、一泊およそ1万円〜。サービスの豊富な施設では5万円というのプライスタグもあった。

キャンプ初心者に優しい反面、昔からのキャンプファンにとってはモノ足りなさを感じることもあるようだ。「2016年のオートキャンプ概況」によると、キャンプを趣味にしている人の約6割がグランピングに「興味ない」と答えたという。その理由も調査されており、多くは「自分でやりたいから」というものだ。

画像: まるで小さなコテージのような建物を用意するグランピング施設もある。エアコンを装備しているようだ。

まるで小さなコテージのような建物を用意するグランピング施設もある。エアコンを装備しているようだ。

オートキャンプのブーム再燃なるか!?

ちなみに、過去を見てみると、1980年代から1990年代の自動車のクロカンブームに連動する形で、オートキャンプ業界でもブームが巻き起った。当時のオートキャンプ人口は1600万人近くまで上ったと言われ、日本各地にいくつものキャンプ場が新規オープンするほど盛り上がった。ただそれも2000年代に入ると沈静化して最盛期の半数以下の人口に減少していた。

ところが近年、登山や自転車などアウトドアスポーツの人気上昇や、さらに自動車のSUV人気も重なって、再びキャンプ人口が盛り返しているのだ。まだブームと言えるほどには成長していないものの、2000年代に比べると着実にファンを増やしてきている。

今後、グランピングの体験を契機としてオートキャンプ人口が増加、ブーム再燃となるかもしれない。そろそろキャンプの季節到来……ちょっとでも興味があるなら、一度経験してみては?

画像: 1980〜90年代のクロカンブーム。その火付け役となった一台が初代パジェロだ。

1980〜90年代のクロカンブーム。その火付け役となった一台が初代パジェロだ。

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