週末ムジェロで開催されたMotoGPイタリアラウンドですが、ついにドゥカティ2年目5度のGP王者、ホルヘ・ロレンソがデスモセディチに乗っての初勝利を記録しました。しかし、今期でドゥカティとの契約が切れるロレンソは、残留せずに他チームに移籍するだろう・・・というウワサ話が欧州のメディアをにぎわせています・・・。

およそ1年半ぶりの勝利!

2016年の最終戦、現時点でヤマハ車での最後の勝利を記録したロレンソは、2017年巨額の契約金でドゥカティファクトリーチームに迎えられました。しかし、チームメイトのアンドレア・ドヴィツィオーゾが6勝をあげ年間2位を獲得する一方、ヤマハ時代3度MotoGP王者となったロレンソは低迷し、未勝利で年間7位にとどまりました。

今年2018年も、ロレンソは前戦までの5戦でわずか16ポイントしか獲得できておらず、もっぱら欧州メディアは「ドゥカティはドヴィツィオーゾとは早くも契約更新したが、ロレンソはチームから追いやられることになるだろう・・・」というトーンの記事を書き立てるようになりました。

画像: ホールショットからそのままレースを支配し、イタリアGPでドゥカティでの初勝利したJ.ロレンソ(ドゥカティ)。ムジェロの地で、久々に「ロレンソランド」のパフォーマンス(タイトル写真)を披露しました。 twitter.com

ホールショットからそのままレースを支配し、イタリアGPでドゥカティでの初勝利したJ.ロレンソ(ドゥカティ)。ムジェロの地で、久々に「ロレンソランド」のパフォーマンス(タイトル写真)を披露しました。

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そんな状況で迎えた第6戦イタリアGPですが、ロレンソはバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)に次ぐ2位グリッドを予選で獲得。序盤に首位に立つとそのままリードを保ち、見事独走でドゥカティでの初勝利をドゥカティの地元イタリアで記録しました。2位はチームメイトのドヴィツィオーゾ。3位はロッシという結果でした。

画像: レースペースでのタイヤグリップの問題はまだ解消されていないですが、スランプに陥っているヤマハファクトリーとしてはエースのV.ロッシが上向きの結果を残しているのが明るい材料でしょう。ロッシ本人も今回のポールポジションと3位に満足しているわけではなく、優勝争いに復帰することをのぞんでいるとコメントしています。 race.yamaha-motor.co.jp

レースペースでのタイヤグリップの問題はまだ解消されていないですが、スランプに陥っているヤマハファクトリーとしてはエースのV.ロッシが上向きの結果を残しているのが明るい材料でしょう。ロッシ本人も今回のポールポジションと3位に満足しているわけではなく、優勝争いに復帰することをのぞんでいるとコメントしています。

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ランク首位のマルク・マルケス(ホンダ)は、転倒してノーポイントに終わりました。ランク2、3位にはロッシとマーベリック・ビニャーレスがつけていますが、ヤマハ勢とドゥカティ勢が今後もマルケスを追い上げることができるか、に注目ですね!

ロレンソはサテライトチームでヤマハに復帰・・・と言われてますが?

さて、ドゥカティでの初優勝をとげたことで、ロレンソのドゥカティ残留の可能性もアップするのかも?・・・と考えるMotoGPファンもいるでしょう。しかしそのことについては、ロレンソ本人は今回の勝利は自分のドゥカティでの将来に影響しないだろう・・・とコメントしています。

画像: 地元イタリアでの1-2フィニッシュに歓喜するドゥカティのスタッフたち。しかしこの場の中心にいるロレンソは、来期は違うチームで走ることになるだろうと予想されています。 twitter.com

地元イタリアでの1-2フィニッシュに歓喜するドゥカティのスタッフたち。しかしこの場の中心にいるロレンソは、来期は違うチームで走ることになるだろうと予想されています。

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一時はアンドレア・イアンノーネをクビにするスズキファクトリーが、代わりにロレンソを迎え入れるのでは・・・? という報道もありましたが、今ではその線は消えたと見る向きが多いです。そしてロレンソはもうGPから引退するのでは? という憶測記事を書くメディアもありましたが、ロレンソ本人は引退の考えはないことを表明しています。状況によっては引退に追い込まれる可能性ももちろんあるのですが、3度MotoGPを制した彼の走りを見たいファンにとっては、それは最悪のシナリオになるでしょう・・・。

ロレンソの将来の話としては、古巣のヤマハのYZR-M1にサテライトチームの一員として乗る・・・というウワサが多くなっています。ヤマハ・モーターレーシングのリン・ジャービスも、もしかしたらヤマハのサテライトチームから来年出走するかも・・・とその可能性を否定していません。

現在ヤマハサテライトのテック3は来期KTMにマシンをスイッチし、現状では来期どのチームがヤマハのサテライト勢になるのかは明らかになっていません。

画像: ヨナス・フォルガーの代役としてテック3のヤマハYZR-M1を駆るハフィス・シャーリン。イタリアGPでは12位を記録し、ランキングでフランコ・モルビデリ(ホンダ)と"トップ・ルーキー"争いを展開しています。 race.yamaha-motor.co.jp

ヨナス・フォルガーの代役としてテック3のヤマハYZR-M1を駆るハフィス・シャーリン。イタリアGPでは12位を記録し、ランキングでフランコ・モルビデリ(ホンダ)と"トップ・ルーキー"争いを展開しています。

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来期ヤマハサテライトを運営することになるのでは? とウワサされているチームはいくつかありますが、マレーシア国営エネルギー企業のペトロナスが乗り出し、マレーシア人のH.シャーリンとともにロレンソを起用して参戦するのではないか・・・という説を唱えるメディアもあります。

ともあれ、コース上でもコース外でも、ロレンソの今後の動向から目が離せませんね! 次戦6月17日決勝のカタルニアGPを楽しみに待ちましょう!

MotoGPイタリア 決勝
1 J・ロレンソ Ducati Team Ducati 41'43.230
2 A・ドビツィオーゾ Ducati Team Ducati +6.370
3 V・ロッシ Movistar Yamaha MotoGP Yamaha +6.629
4 A・イアンノーネ Team SUZUKI ECSTAR Suzuki +7.885
5 A・リンス Team SUZUKI ECSTAR Suzuki +7.907
6 C・クラッチロー LCR Honda CASTROL Honda +9.120

MotoGPランキング ※6月3日現在
1 M・マルケス Honda 95
2 V・ロッシ Yamaha 72
3 M・ビニャーレス Yamaha 67
4 A・ドビツィオーゾ Ducati 66
5 J・ザルコ Yamaha 64
6 D・ペトルッチ Ducati 63

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