「RICHARD MILLE SUZUKA Sound of ENGINE 2017」に参加予定の車両を紹介する当連載!
今回は『マスターズ・ヒストリック・フォーミュラ1』のデモンストレーションに参加予定の、ロータスの意欲作である「76」をご紹介いたします!

セミ・オートマチックなどの新技術にトライ!

現代のF1では、セミ・オートマチックのギアボックスが定着して久しいです。シフトダウン時のヒール・アンド・トゥでのペダル操作は不要で、片手でシフトレバーを操作する必要もないセミ・オートマチックは、速さを追い求めれば必然とも言える装備なのかもしれません。

名機ロータス72の後継として開発された「76」は、電磁クラッチという技術を使ってボタンでのクラッチ操作を具現化したセミ・オートマチック機構を採用したのが大きな特徴でした。また右足用と左足用のブレーキペダルを配置した4ペダルレイアウトも、非常にユニークな装備と言えるでしょう。

しかし、理論的には速さを追求するには適したコンセプトも、実際の人間の使いやすさにマッチしなければ机上の空論に過ぎないことをロータス76は皮肉にも証明してしまいます。当時のロータスドライバーのロニー・ピーターソンとジャッキー・イクスは、結局慣れ親しんだ3ペダルと通常型クラッチを好んだため、ロータス76の出番は限られたものになってしまいました。

 ロータス72の後継車として1974年に発表。トーションバー・サスペンションやインボードブレーキなど72から流用した部分も多かったが、デルタ形のアルミ・モノコック、複葉式のリヤウイングなど、軽量化や空力性能の向上に力が注がれていた。新機軸としてヒューランドFG400に電磁クラッチを組み合わせ、シフトノブのボタンでクラッチ操作を可能としたセミオートマ・システムを搭載。ステアリングシャフトの左右に左足用、右足用のブレーキペダルを配した4ペダル式を採用することで、ドライバビリティの向上を狙ったが南アフリカGPで使用されたのみでお蔵入りとなった。通常の3ペダルMTに戻されるも、戦闘力不足から非選手権を含む7レースに出走しただけで、72Eに替えられてしまった。このシャシーナンバー1は、4レースに参戦したものの、目立った成績を残すことができなかった。

画像: マスターズ・ヒストリック・フォーミュラ1に出場するLotus 76 (C)Copyright MOBILITYLAND CORP. All Rights Reserved.

マスターズ・ヒストリック・フォーミュラ1に出場するLotus 76 (C)Copyright MOBILITYLAND CORP. All Rights Reserved.

1974年にロータス76がF1GPで唯一残した完走記録はドイツGPでの4位(ロニー・ピーターソン)でした。意欲的な作である76の失敗により、ロータスはその後1975年も72Eおよび72Fという旧72系を使い続けることになったしまいました。

新機軸を打ち出すことで、ライバルに対するアドバンテージを築くことはロータスの伝統でもありましたが、「78」や「79」のような成功例もあれば、この「76」のような失敗例もあるわけです。でも、果敢に新しいことに挑むロータスの姿勢こそ、多くのF1ファンが当時のロータスに魅了されたゆえん・・・なのでしょうね。

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