最近、起業したい!ベンチャー企業を興したい、と口にする若者によく会う。いつかは!というのといますぐ!というのでは意味がまるで違うので、前者の人には「そうだね。がんばって」と微笑みながら言うことにしているし(皮肉です)、後者の人にはハグをするか握手をすることにしている。
そして、本気度が伝わる人にだけに共有しておきたい、一つのコンセプトがある。起業におけるKPIと言ってもいい。それは30ミリオンクラブ、という考え方である。

ベンチャーとは何か

さて、まず質問。
ベンチャーとはなんだろう。
中小企業とは何が違うのだろうか?

起業家とはなにか?
自営業を始めるのとどこがちがうのだろう?

もちろん正解はありません。答えは人それぞれでいいと思う。
なので、ここで書くことは僕が考える解にすぎないことを、予めお断りしておく。
(あくまで僕が考える回答なので、それは違う、俺はこう思う的なコメントは他所でやってください)

僕が思うに、ベンチャーとは 生涯獲得賃金を前倒しにして受け取るために必死で働くことだ。

ベンチャーには出口戦略(イグジット)というのがあって、最終的にIPO(上場すること)するか、M&A(大企業などに買収してもらうこと)を狙うか、の二つに一つを結果的に選択しなければならない。これは、VC(ベンチャーキャピタル)などの外部投資家を受け入れた瞬間にいやでも意識しなければならないことだ。
もちろん、そのどちらも狙わずに、安定した中小企業という立場を選ぶ人もいるだろう。さらに言えば、IPOをしたあとで、さらに大企業化を目指すという人もいるが、それらはもはやベンチャーではない(ベンチャーを卒業した、ということだ)。

どの出口を選ぶかはおいて、起業するということ、ベンチャー企業を興すということは、原則として一気に働いて一気に結果を出すことで、自分の人生に新しい可能性を生み出すトライアルであると、僕は思う。
一生分の仕事を数年でやって、一生分の賃金を数年で稼ぎ、あとはその成果を使って新しい試みにシフトする。人生はとてもとても短いので、早めに稼いで可処分所得と可処分時間をなるべく若いうちに得る。それがベンチャーの本質だと考えるのである。

社会を変える?雇用を増やす?
もちろんそれだってベンチャーを興す意義には違いないだろうが、あくまで大義名分で本質じゃない、若者よ、もっと素直になれよ、と僕は言いたい。

若いうちにお金を持つほうが人生は楽しい

日本人の生涯獲得賃金は3億円くらいらしい。普通の大卒社員なら40年くらい働くので、平均で年収750万円くらいということになるのだろうか。

前述したように、ベンチャーとは、起業家とは5-10年で40年分くらい一気に働いて、一気に稼ぐ。稼ぎを前倒ししてもらうために死ぬほど働く、そのために起業する、というのが本当だろうと思う。
同じ3億円でも25歳でもらえるのと、65歳でもらうのとでは、その金額の意味は全く違ってくる(できれば3億ではなく、もう少しハードルを自分で上げたいものだね。目標金額の算出方法は後述)。
だって、若者の方が本当はお金を使うことを楽しめるはずだからだ。65歳ではゴルフ以外のスポーツはあまり楽しめないし、恋も冒険もなかなかに難しくなるだろう。最新ファッションを楽しむこともなかなかできない。

つまりお金はモードな服が似合う年齢のうちに手に入れた方が価値があるのだ。
髪が薄くなり、腹が出てからプラダに行っても、それほど楽しめない。同意してくれるでしょう?

若者が草食化し、大学生が大企業志望になりすぎて採用側とのミスマッチを起こし、内定をもらえなくてさらに弱気になってくる。そういう連鎖を断ち切るには、多くの若い世代が「俺は生涯獲得賃金を前倒しにもらってやる」、そう思うしかないと思う。社会を恨んでもしょうがない。自力で変えるしかないのである。

起業したいと考えるみなさんに提案したい:30ミリオンクラブというコンセプト

分かりやすく人生の目標を立てたい人に、僕は30ミリオンクラブ(サーティーミリオンクラブ)というコンセプトを提唱してきた。

それは、いまから起業を目指したり、社会的な成功を夢見る野心溢れる若者(50歳過ぎていても、残り人生を前倒ししてやる!と思う人は、サミュエル・ウルマンの『青春』を引合に出すまでもなく、”若者”と言える。いや、言いたいw) に、簡単に目標を示せるコンセプトだ。

簡単に説明しよう。
まず、30ミリオンとは3000万のことだ。

30ミリオンクラブとは、年収3000万円を目指すという意味ではなく、
年収3000万円×(就労年数-あなたの年齢)=生涯獲得資産目指すという考え方 だ。

これによって、成功の方程式をシンプルに捉えることが可能になる。仮にあなたが25歳として65歳で引退するならば、残りの就労年数は40年だ。3000万円x40年であれば、あなたの目標獲得金額は12億円となる。
あなたが40歳なら、3000万円x25年で、目標金額は7.5億。その場合は、平均的な人生より4.5億円分多く働く、しかも短期間で、というということになる。こういう目標を持ち、その実現のためにはどうしたらいいのか、ということを考え計画し、挑戦すること。実現したらあなたは晴れて30ミリオンクラブのメンバーになった、ということになる。
つまり起業家を目指す若者に、とりあえず目指すべきラインとして、僕が提唱しているのは、残り就労年数 x 3000万円を、何年で稼げるかを考えたら、成功のイメージがつきやすいですよ、ということなのだ。人生のゴールを数値化すれば、物事はかなりシンプルになる。

《残り就労年数 x 3000万円》を、一発で稼いでもいいし、毎年に平準化してもいい。だけど老人になってお金をもらっても楽しい使い道はほぼないので、前倒しして考えないといけない。

年収3000万円とは、日本の富裕層の該当条件だと言う。確かに3000万円あると、極端な無駄をしない限り、足りないということはない。 お金で幸せを買えないかもしれないが、たいていの不幸を回避することはできるのが現実だ。人生のゴールを数値化することで、成功イメージを実体化しよう。30ミリオンクラブを目指す、ことは、あなたの人生の目標をシンプル化し、実現を近づけるためのKPIとなるはずだ。

どうやったら30ミリオンクラブの目標を実現できるか、を考えることは人生を豊かにすること、そのために前倒しで働くこと、そのモチベーションを生み出すことになる。
学生なら、大企業に入って一生勤め上げても実現できないことを理解するべきだろう。ゴールドマン・サックスの上級パートナーになれればもちろん話は別だが(笑)

大企業に入る、安定した職業につく、ではなく、30ミリオンクラブに入ることを目指し、その実現方法を考えれば、就職先も多様化する。上場したGoogleにいまからはいるより、これから上場するユニコーンベンチャー候補に入る方が、30ミリオンクラブの目標達成には都合がいい。ベンチャーを自ら興して社長にならなくとも、創業まもないベンチャーに入って、活躍し、幹部社員になれれば、十分なリターンを得ることが可能だろう。

え?起業するのはやっぱり怖いし、小さいベンチャーに入るも不安だって??

そういう人のために、大事なアドバイスを一つしておこう。
成長の可能性や社会貢献ができるベンチャー、革新的な技術やコンセプトを持っている注目のベンチャーで働けば、仮にそのベンチャーがつぶれたとしても、あなたが一所懸命働いていさえすれば必ず転職先が見つかるんだな、これが。

だから安心してチャレンジするべきなんですよ(笑)

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