スズキGSX-Sシリーズにミドルクラス750ccのネイキッドが誕生。こう言うとあっさりしてますけど、乗ってみたらもう、とにかく感動でした。羽のように軽い動きと金属の摩擦をまったく感じないエンジンの吹け上がり。現代のナナハン四気筒、これはちょっと次元が違うかもしれません……。

今どきナナハン、それに四気筒エンジンじゃなくてもいいはずなのに……

画像: ベースとなるGSX-R750の4気筒エンジンは時速300kmを叩き出す超高性能を誇ります。それをストリート向けにアジャストしたエンジンがGSX-S750の心臓部です。

ベースとなるGSX-R750の4気筒エンジンは時速300kmを叩き出す超高性能を誇ります。それをストリート向けにアジャストしたエンジンがGSX-S750の心臓部です。

排気量750cc。通称“ナナハン”というのは、1970年代にメーカー自主規制として設定されたオートバイの最大排気量ことです。当時は大型バイクに乗るための限定解除試験の突破が異常に難しかったこともあり『ナナハン=憧れそのもの』っていう時代でした。

その排気量自主規制も1990年代には無くなり、当時、熱かったレースのレギュレーションも変わり、大型二輪免許だって教習所で取得できるようになった今、メーカーが750ccの排気量、そしてレースイメージの直列4気筒エンジンにこだわる理由はもうありません。

でも、スズキだけは750cc四気筒エンジンのスポーツバイク。いわゆる“ナナハン四発”を今日まで捨てることなく、こだわり続けてきたんです。

画像: でも、スズキだけは750cc四気筒エンジンのスポーツバイク。いわゆる“ナナハン四発”を今日まで捨てることなく、こだわり続けてきたんです。

そうして新しくリリースされたのがスーパースポーツGSX-R750の四気筒エンジンを心臓部に持つ、GSX-S750です。前身としてGSR750もありましたし、「スーパースポーツの動力性能を持つネイキッド」なんていうのは、今どき珍しい謳い文句じゃありません。

それでも言わずにいられません。GSX-S750の完成度の高さはちょっと異常です。もはや神がかっているとしか思えません。

驚くなんていうレベルじゃない、唖然とするGSX-S750

画像: 驚くなんていうレベルじゃない、唖然とするGSX-S750

走りはじめての第一印象はエンジンの洗練でした。

ずっとナナハン四発を造ってきたスズキだからこそできた熟成、なんて説明では追いつきません。全然足りない。スムーズな吹け上がりがスゴすぎて言葉にしにくいんです。強いて言うならば、変な表現で心苦しいのですが……

吹け上がりが、美しい

と感じるんです。エンジンは鉄の塊のはずなのに、機械的な抵抗、一般的にフリクションロスと呼ばれるネガティブを1ミリも感じません。シルキーとか羽のように軽い、なんていう表現以上です。空気のような透明感をもった加速。こんなフィーリング、ボクのバイク生活20年の中で一度も感じたことがありません……なんだコレ!?

画像: やや強めの前傾姿勢からも、GSX-S750が純粋なスポーツだと感じます。長時間乗ってもキツくはないんですが、なんだか気持ちが引き締まる乗車姿勢です。

やや強めの前傾姿勢からも、GSX-S750が純粋なスポーツだと感じます。長時間乗ってもキツくはないんですが、なんだか気持ちが引き締まる乗車姿勢です。

「滑るように加速する」って、きっとこういうことなんでしょうね。スロットルを大きく開ければ元気ですが、わざとらしい荒っぽさの演出はカケラも無く、ひたすら純粋に上質。最高出力112馬力をまったく怖いと感じさせません。

ナナハン四発ってこんなにスゴいのか!?

最初はそんな感じでエンジンに感激していたんですが、実はGSX-S750の本領は、もうひとつ奥に隠されていたんです。

タイヤに熱が入った後に、完全に世界が変わります。

画像1: タイヤに熱が入った後に、完全に世界が変わります。

エンジンに感動して走りまわっているうちに、だんだんタイヤが温まって本来の性能を発揮しはじめます。体感的には、車体をバンクさせている最中の安定感がどんどん増してくる感じ。そうなると乗り手は操作に自信が持てますからね、もっとアグレッシブに走りたくなるのが人情というやつです(笑)

そうして、さっきまでより意識的に一歩踏み込んでみた瞬間、GSX-S750が化けました。

画像2: タイヤに熱が入った後に、完全に世界が変わります。

これはヤバい!? こっちの要求すべてにGSX-S750が、理想的に応えてくれるんです。スリッパークラッチの安心感に支えられながらのブレーキングはイメージ通りに決まり、そこから狙った走行ラインを寸分も外さずにバイクが曲がっていきます。そしてコーナーの出口では、極上の加速フィーリングを思い切り路面に叩きつけるだけ。8000回転くらいから、さらにパワーが溢れてきます。このバイク、めちゃくちゃ速い!

しかも、そこにライディングテクニックが特に要求されません。恐ろしいほどに自由自在で、恐ろしくなるほどワクワクする! だって、本当に自分の手足みたいにバイクが動くんです!

画像: どこまでも強くブレーキングできるんじゃないかと思うほどに自在なブレーキフィーリングでした。前後サスペンションとのマッチングも完璧です!

どこまでも強くブレーキングできるんじゃないかと思うほどに自在なブレーキフィーリングでした。前後サスペンションとのマッチングも完璧です!

圧倒的に孤高の“ナナハン四発”GSX-S750

今や1000ccオーバーの排気量も、200馬力も当たり前の時代です。それに、バイクをスポーティに味わうならスズキのSV650のようなVツインスポーツだってあります。でも、そんな中にあってさえGSX-S750、現代のナナハン四発は強烈に「孤高」だと思い知らされました。

画像: ヘッドライトもエッジが効いたデザインです。車体全体に対してのサイズのバランス感が絶妙でした。

ヘッドライトもエッジが効いたデザインです。車体全体に対してのサイズのバランス感が絶妙でした。

エンジンは言わずもがな。オーバー100馬力のパワーを余裕で受け止めるフレームの剛性感。強いブレーキングでも乱れない車体の姿勢。身体にスッと馴染むライディングポジション。コンパクトなエンジンのおかげで、ギュッと引き締まったデザイン。どれをとっても文句のつけようがありません。

乗り手の願いを全部叶えてくれるんです。いっそGSX-S750が神々しくすら見えてきました。

画像: 重量212kgの車体で、両足べったりの足着き性があれば取り回しに不安はまったく感じません。日本人の体格にジャストフィット!(ライダー身長176cm)

重量212kgの車体で、両足べったりの足着き性があれば取り回しに不安はまったく感じません。日本人の体格にジャストフィット!(ライダー身長176cm)

あえて選び「こだわる人」になりたいと思う。

画像: あえて選び「こだわる人」になりたいと思う。

とはいえGSX-S750は、大枠として750ccのネイキッドですからね、場合によってはハイパワーな大排気量車を駆るライダー仲間に「なんで今さらナナハンのネイキッド?」なんて軽く侮られるかもしれません。

でもそれは、GSX-S750の真髄を知らないからこそ言える台詞。このバイクがボクの愛車だったら「後で見てろよ? 峠で突きまわしてやる」と、内心ほくそ笑む自分を止められないと思います。

そして、こう言ってやるんです……

「スズキのナナハン、ナメんなよ?」 ってね!

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