富士フイルムのプロ用高性能ミラーレス一眼カメラ FUJIFILM X-T2は、卓越したオートフォーカス(AF)の精度、連写性能を持つレンズ交換式ミラーレスカメラ。カメラとしての完成度の高さはもちろんのこと、フィルムメーカーならではの優れた色再現性を持ち、高い描写力を誇るフジノンレンズとともに多くのプロ写真家を魅了している。

はたして富士フイルムX-T2は、高速で疾走する新幹線を確実に捉えることができるのか?鉄道雑誌の表紙やラジオパーソナリティなど各方面で活躍中の鉄道写真家・久保田敦氏がいつもの撮影現場に持ち込んでテストしてみた。

画像: fujifilm.jp
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X-T2のAFは時速300kmの山陽新幹線を捉えた!

「まず時速300kmで走る新幹線でX-T2のAFを試してみた。AFモードをトラッキングにして左端のAFポイントから追従するようにセットした。その追従性には『ここまで捕捉するのか!』と正直驚いた」。

画像: ■XF100-400mmF4.5-5.6R LM OIS WR 絞りF5.6 1/3200秒 WB:晴れ ISO400 ※山陽新幹線・相生-岡山

■XF100-400mmF4.5-5.6R LM OIS WR 絞りF5.6 1/3200秒 WB:晴れ ISO400
※山陽新幹線・相生-岡山

X-T2のAFは鉄道写真に向いている

「動きの予測ができる鉄道写真ではフォーカスエリア(被写体を追従する範囲)をゾーン(複数のAFポイント=3×3点、5×5点、7×7点に設定可能)にして、AFで追従させるほうが結果は良好だった。ここでは左下の9点(3×3)を選択して追ってみた」。

画像: ■XF100-400mmF4.5-5.6R LM OIS WR 絞りF5.6 1/800秒 WB:晴れ ISO500 ※久大本線・恵良-引治

■XF100-400mmF4.5-5.6R LM OIS WR 絞りF5.6 1/800秒 WB:晴れ ISO500
※久大本線・恵良-引治

X-T2はフジノンレンズの描写力にも驚く!

「九州の特急列車は細かい文字やエンブレムが多く、レンズの切れ味が必須になる。画像を拡大してみるとフジノンXシリーズレンズの描写に目を見張った。もちろんピントはAFに任せたものだ」。

画像: ■XF100-400mmF4.5-5.6R LM OIS WR 絞りF9 1/1000秒 WB:晴れ ISO400 ※日豊本線・中山香-杵築

■XF100-400mmF4.5-5.6R LM OIS WR 絞りF9 1/1000秒 WB:晴れ ISO400
※日豊本線・中山香-杵築

画像: 上の写真を拡大してみると、運転席周辺の文字もしっかりと描写している。高速で疾走する編成車両をここまで捉えるX-T2とフジノンXレンズの実力の一端を知った。

上の写真を拡大してみると、運転席周辺の文字もしっかりと描写している。高速で疾走する編成車両をここまで捉えるX-T2とフジノンXレンズの実力の一端を知った。

フジノンレンズは鉄道風景も見事に描写する!

「風景主体の撮影では、やはりレンズの描写力が最も気になるところ。列車の細かい文字や杉の木、竹の葉までクリアに再現してくれた。カメラ内RAW現像※ではVelvia(ベルビア)を選択している。自然風景など鮮やかな発色が特長で、プロ・アマを問わずに愛される続けるリバーサルフィルムVelvia。『あのフィルムの色味』をデジタルカメラで再現できるのは、富士フイルムならでは大きなアドバンテージだ」。

※通常はデジタルカメラの性能をフルに活かすRAW形式で撮影されたデータは、いったんパソコンに撮影データを移してRAW現像ソフトウエアで画像編集作業をしなければならない。しかし「カメラ内RAW現像」はパソコンにデータを移す必要がなく、カメラ内でRAW現像・画像編集ができる機能。

画像: ■XF50-140mmF2.8R LM OIS WR 絞りF6.4 1/320秒 WB:オート ISO400 ※久大本線・引治-豊後中村

■XF50-140mmF2.8R LM OIS WR 絞りF6.4 1/320秒 WB:オート ISO400  
※久大本線・引治-豊後中村

X-T2のフィルムシミュレーションは秀逸!

X-T2では15種類あるフィルムシミュレーション(色再現性と階調表現をフィルム取り替える感覚で設定できる機能)からVelvia(ベルビア)を選ぶだけで、霞がかった春の空をコントラストのある抜けの良い画像にしてくれた。菜の花も鮮やかに再現している。

画像: ■XF35mmF1.4R 絞りF5 1/1000秒 WB:オート ISO400 PLフィルター使用 ※日豊本線・杵築-大神

■XF35mmF1.4R 絞りF5 1/1000秒 WB:オート ISO400 PLフィルター使用
※日豊本線・杵築-大神

X-T2はEVFのレスポンスも良好

「X-T2はEVF※(電子ビューファインダー)のレスポンスが良いので、こんな流し撮りも違和感なくできた。このときは流しに集中するため、あらかじめ線路付近に『置きピン』しておくのが確実だ」。

※EVFはファインダー(覗き窓)に液晶画面を埋め込んだもの。「被写体を肉眼で直接見える、追える」一般的な光学ファインダーに較べて、EVFはレンズが捉えた画像をデジタルデータに変換することから、実際の被写体の動きに較べてタイムラグが生じるというデメリットがあった。しかし、X-T2のEVFは表示タイムラグ0.005秒を実現し、光学ファインダーに匹敵する性能を実現している。

画像: ■XF50-140mmF2.8R LM OIS WR 絞りF16 1/125秒 WB:オート ISO200 ※日豊本線・中山香-杵築

■XF50-140mmF2.8R LM OIS WR 絞りF16 1/125秒 WB:オート ISO200
※日豊本線・中山香-杵築

今回X-T2をテストしたのは鉄道写真家・久保田敦さん

1977年、長野県生まれ。九州産業大学芸術学部写真学科卒業。2001年レイルマンフォトオフィス入社。現在フリーランスとして「鉄道ジャーナル」を中心に、一般誌へも活動を広げている。またFMサルースの鉄道番組「TRAIN-TRAIN」(毎週金曜日21時から22時まで生放送)のメインゲストとしても活躍中。日本写真家協会、日本鉄道写真家協会会員。

画像: 今回X-T2をテストしたのは鉄道写真家・久保田敦さん

富士フイルムX-T2とはどんなカメラ?

X-T2は防塵・防滴・耐低温性能を備えておりプロ写真家のハードな使用に応えるカメラだ。そしてプロ写真家が最も重視する高いレベルの画質を実現している。今回のような高速で疾走する新幹線をも捕捉する高いAF精度と高速連写性能は約14コマ/秒を実現しており、ミラーレス機では画期的なモデルとして2016年7月7日に発売された。

画像: ▲X-T2専用の別売・縦位置パワー・ブースター・グリップ(VPR-XT2)を装着した状態。バッテリーを2個装填でき、撮影枚数は最大約1000枚(ノーマルモード)に増加する。X-T2ボディと同様に防塵・防滴・耐低温マイナス10℃に対応。久保田さんも縦位置撮影時の操作性を絶賛していた。 fujifilm.jp

▲X-T2専用の別売・縦位置パワー・ブースター・グリップ(VPR-XT2)を装着した状態。バッテリーを2個装填でき、撮影枚数は最大約1000枚(ノーマルモード)に増加する。X-T2ボディと同様に防塵・防滴・耐低温マイナス10℃に対応。久保田さんも縦位置撮影時の操作性を絶賛していた。

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画像: ▲X-T2の背面液晶モニターは3方向にチルトする可動式を採用している。ハイアングルやローアングルでの撮影時に重宝する fujifilm.jp

▲X-T2の背面液晶モニターは3方向にチルトする可動式を採用している。ハイアングルやローアングルでの撮影時に重宝する

fujifilm.jp
画像: ▲X-T2のトップ部。ボディ左側はISO感度ダイヤル。ボディ右端は露出補正ダイヤルで、その左上がシャッターボタン。中央右のダイヤルはシャッタースピードダイヤルとなる。 fujifilm.jp

▲X-T2のトップ部。ボディ左側はISO感度ダイヤル。ボディ右端は露出補正ダイヤルで、その左上がシャッターボタン。中央右のダイヤルはシャッタースピードダイヤルとなる。

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画像: ▲X-T2は外観は無骨だがミラーレス機ゆえに小型・軽量。そしてデジタル一眼レフのハイエンド機に匹敵する性能を有する fujifilm.jp

▲X-T2は外観は無骨だがミラーレス機ゆえに小型・軽量。そしてデジタル一眼レフのハイエンド機に匹敵する性能を有する

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富士フイルムX-T2の主要スペック

●有効画素数:2430万画素●撮像素子:APS-C(23.6×15.6mm)X-Trans CMOSⅢ●ISO感度:ISO200~12800(標準)、ISO100/25600/51200(拡張)●連写性能:約14コマ/秒(電子シャッター設定時)、約11コマ/秒(VPB-XT2装着時)●ファインダー視野率(上下):100%●ファインダー倍率:0.77倍●記録メディア:SDHC/SDXC/SDカード●ボディサイズ:W132.5×H91.8×D49.2mm●重量:457g●ボディ単体価格:オープン

もっと富士フイルムX-T2を知りたい!

富士フイルムのX-T2がよく分かる動画はこちら。

画像: FUJIFILM X-T2製品紹介映像 (4Kバージョン)/富士フイルム www.youtube.com

FUJIFILM X-T2製品紹介映像 (4Kバージョン)/富士フイルム

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