鈴鹿8耐の基礎知識、詳しいルールをもっともっと知りたい!という人のための"鈴鹿8耐"知識が初心者向けの連載です。初心者のあなたも「鈴鹿8耐のいろいろ」をたくさん学んで、今年もっともアツいイベント、鈴鹿8耐をより一層エンジョイしましょう!!

2018年7月19日追記:2017年4月22日に公開されたコンテンツを一部更新しました。

8時間耐久レース。長時間外での走行ともなれば、当然悪天候の日になったレースもありますよね。そんなときはピットインでタイヤ交換をすると思うのですが、ここで一つ疑問。

鈴鹿8耐で雨が降ったとき用のタイヤはどんなもの?

レース中のタイヤってじっくり見ることができないから、一体どんなものを使っているのか気になるところです。

ということで、今回も8耐マスターのあのお方に聞いてみましょう。教えて、宮﨑さ〜ん!

レインタイヤは本数制限ありません

1970年代から、2輪のロードレースの世界では溝のないスリックタイヤを使用するようになり、瞬く間に普及して行くことになりました。超大雑把な説明ですが(苦笑)、スリックタイヤは、ドライコンディションで最大限のグリップを得るために作られたタイヤ・・・と言えます。

そもそも公道用モーターサイクルに装着される溝には、雨天時などに路面の水をタイヤ接地面から排出する機能が与えられています。同様の理由で、ロードレースでスリックタイヤが当たり前になってからも、レース用レインタイヤには溝が与えられています。なお、近年の鈴鹿8耐では予選・決勝で使用できるタイヤ本数が制限されていますが、安全面への配慮からレインタイヤについては使用本数には制限はありません。

画像: こちらはMotoGPマシン用のブリヂストン製レーシングレインタイヤです。なお次シーズンの2017-2018年シーズンのEWC(世界耐久選手権)はフロントホイールのリムが17インチとなります(今回の鈴鹿8耐は16.5インチが使えます)。 www.asphaltandrubber.com

こちらはMotoGPマシン用のブリヂストン製レーシングレインタイヤです。なお次シーズンの2017-2018年シーズンのEWC(世界耐久選手権)はフロントホイールのリムが17インチとなります(今回の鈴鹿8耐は16.5インチが使えます)。

www.asphaltandrubber.com

鈴鹿8耐ならではの、雨天時のタイヤ運用の考え方

モータースポーツファンの方は周知のことと思いますが、鈴鹿サーキットは東西に長いレイアウトゆえ、東コースは晴れていても、西コースは雨・・・ということが結構あります。また鈴鹿8耐は決勝レースの8時間の間に、雨がパラつくことも結構あったりします。

レース用のレインタイヤにはいろんな種類がありますが、大なり小なり、ドライな路面で使うとドンドンボロボロになり、グリップ性能が低下するのがレインタイヤというものです。そのため、すぐに雨がやみそうだ・・・と判断したときは、レインタイヤに交換しないで、ドライ用スリックタイヤで走り続けるという作戦をとることがままあります(夏の耐久レースゆえ路面温度が高く、小雨ならすぐに乾く・・・という事情もありますので)。

もちろん、スリックタイヤで雨のなかを走るのはリスキーですけど、【教えて?8耐!】8時間でピットインは何回していいの? でご説明したとおり、タイムロスであるピットイン回数を減らすことが、勝利 or 上位進出を目指すには大事なので、レインタイヤに交換しないで済むなら、それは大きなアドバンテージになるのです。

すぐやみそうな雨なら、スリックでやり過ごす・・・という鈴鹿8耐ならではの事情を考慮して、鈴鹿8耐に持ち込まれるレインタイヤは、すぐにやみそうもない雨・・・フルウェット状態でパフォーマンスを発揮するタイプが多いです。そしてすぐに雨がやんでドライになっても、容易にボロボロにならないタイプのコンパウンドを持つ仕様のレインタイヤが選択されます。

8時間連続スプリント・・・と呼ばれるくらい、耐久レースとしてはハイペースな鈴鹿8耐は、ある意味で特殊な耐久レースと言えるでしょう。そんな特殊な状況を鑑みて、用意されるレインタイヤも慎重にチョイスされている、ということなのです。

画像: 2009年大会は、午後1時過ぎから降り始めた雨で波乱の展開になり、次第に豪雨となったことで合計4回もセーフティーカーが入ることになりました。雨で展開が急変するのも、見る側としては面白いことは面白いですが、できればずっと晴れた空の下で、ハイレベルな高速バトルを見続けたいですね・・・今年もそう願います! www.honda.co.jp

2009年大会は、午後1時過ぎから降り始めた雨で波乱の展開になり、次第に豪雨となったことで合計4回もセーフティーカーが入ることになりました。雨で展開が急変するのも、見る側としては面白いことは面白いですが、できればずっと晴れた空の下で、ハイレベルな高速バトルを見続けたいですね・・・今年もそう願います!

www.honda.co.jp

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