
作品賞が「ラ・ラ・ランド」チームに渡された後、大混乱に Getty Images
作品賞のプレゼンターを務めたのは「俺たちに明日はない」のウォーレン・ビーティーとフェー・ダナウェーのコンビ。二人が作品賞に読み上げたのは「ラ・ラ・ランド」だったが、喜びに沸くスタッフ&キャストが壇上であいさつを始めた直後、式典のスタッフがあわてふためき、実は「ムーンライト」が受賞作だったことが判明。どうやらビーティーたちに渡されるはずの作品賞の封筒が、どういうわけかその前に発表された主演女優賞のものだったらしく、その紙には「ラ・ラ・ランド」エマ・ストーンと書かれていて、ビーティーらも一度は迷ったが、「ラ・ラ・ランド」と発表してしまったようだ。こうした間違いは90年近いアカデミー賞でもまれに見るケース。司会のジミー・キンメルもその場を収めるのに冷や汗をかいていた(写真右)。

作品賞など3部門受賞の「ムーンライト」。日本は4月28日公開。ファントム・フィルム配給
「ムーンライト」は作品賞のほか、助演男優賞(マハーシャラ・アリー)、脚色賞を受賞。史上最多14ノミネートを受けていた「ラ・ラ・ランド」は、デーミアン・チャゼルの監督賞、エマ・ストーンの主演女優賞など6部門を受賞した。ほかに主演男優賞は「マンチェスター・バイ・ザ・シー」のケーシー・アフレック、助演女優賞は「フェンス」のヴィオラ・デーヴィスが受賞。外国語映画賞をトランプ大統領の政策に異議を唱えるイランのアスガー・ファルハディ監督の「セールスマン」が受賞。受賞スピーチにも反トランプ的な内容が多く見られた。