英国のグッドウッドで開催されるフェスティバル・オブ・スピードは、モータースポーツ好きを自認する方ならば一度は見ておきたいイベントです。さて、1.86 kmのヒルクライムでのスピードを競うこのイベントの最速タイムは、なんと今から17年も更新されていません・・・何故なのでしょう?

なお最速記録のホルダーは、ニック・ハイドフェルドです!

グッドウッドのフェスティバル・オブ・スピードのヒルクライムコースは、狭く、特に後半はエスケープゾーンがほとんどない設定です。こういうところはWRCなどで活躍するラリーカーなんか強いのかな・・・と思いますが、やはり速さといえばF1・・・ですね。

1999年にニック・ハイドフェルドは、メルセデスベンツV10エンジンを搭載するマクラーレンMP4/13で、41.6秒(平均100.385 mph・・・約161.554 km/h)の最速タイムを記録しています。2,998ccの排気量で780bhpを発揮し、究極のコーナリング性能を有するF1は、やっぱり速いです!

画像: 1999年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで、マクラーレンF1を駆るN.ハイドフェルド。 www.youtube.com

1999年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで、マクラーレンF1を駆るN.ハイドフェルド。

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ただ、その後もF1は技術革新を繰り返し、その速さに磨きをかけているはずなので、どうしてここのヒルクライムコースのレコードは更新されないのでしょうか? それは、安全上の理由からF1の公式計時をすることをやめてしまったからです(ちなみに2000年には、ロータス63のドライバーが死亡する事故が発生しています)。

やっぱりF1は速いですねぇ・・・

41.6秒という記録に、その後肉薄したマシン+ドライバーは何人かいました。2003年にはグレアム・ライトJr.がグールドGR51という、カーボンファイバーの車体にDTM車用のオペルV6・2.8リッターを搭載したヒルクライム・スペシャルで、42.9秒という好記録を叩き出しています。

しかし、セバスチャン・ローブとプジョー208 T16 パイクスピーク(2014年)という、ラリー界のレジェンドとモンスターマシンの組み合わせでも、44.6秒という歴代5位のリザルトどまり・・・でした。これはなんだかんだいっても、F1の速さが際立つ事実です。

画像: 2014年、プジョー208 T16 パイクスピークをドライブするS.ローブ。歴代5位のタイムを記録しました。 www.youtube.com

2014年、プジョー208 T16 パイクスピークをドライブするS.ローブ。歴代5位のタイムを記録しました。

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ちなみに2006年には、ヘイキ・コバライネンがルノーR25に乗り、非公式ながら40秒を切るタイムを叩き出しています。2014年のレギュレーション変更以来、F1の速さは鈍化した観がありますが、音も速さもシビレる時代のF1・・・ニューマティックV10のF1はいつ見ても、そして音を聴いてもいいなぁ・・・と思ってしまいます。

まぁ今は、内燃機関自動車から電気自動車へ業界が舵を取るかも・・・という時代なので、そういうことを言うのはノスタル爺・・・と進歩主義者とdisられてしまいますね(苦笑)。ともあれ、そういうややこしいことは忘れ、こちらの動画で古き良き「音と走り」を楽しんでください。

画像: Festival of Speed - Nick Heidfeld's 41.6 second hill climb record youtu.be

Festival of Speed - Nick Heidfeld's 41.6 second hill climb record

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