画像: 【左から250用、350用、450用 排気量によって長さが違います】

【左から250用、350用、450用 排気量によって長さが違います】

バイクの中で一番きつい思いをしているボルトと言えば、シリンダーとシリンダーヘッドをクランクケースに留めているスタッドボルトではないでしょうか?

シリンダーヘッドのインテークポートから吸い込まれた混合気はピストンの上昇によって圧縮され、そしてプラグによる強烈なスパークによって点火、爆発、膨張という行程を経ます。

その爆発・膨張した燃焼ガスの圧力をしっかりと逃がさずピストンを押し下げなければなりません。

事件は現場で起きますが、燃焼・爆発・膨張は燃焼室であるシリンダーヘッドとシリンダーの中で起きてます。(笑)

断続的に起きる燃焼時の過大な膨張圧力に負けずにシリンダーヘッドとヘッドを押さえつけるのがシリンダースタッドボルトの役目です。

もし、このスタッドボルトが折れたらどうなってしまうのでしょう?

シリンダーとヘッドの合わせ面から圧縮が漏れ、オイル経路に近いところからはオイル漏れが始まります。

実際に折れるとどうなっちゃうのか?

1990年に出場した「ミラノ→ターラント」で4日目にミスコースをしてしまい、それを故宮田洋二さんが追っかけてきてくれました。

私が乗っていたのはモトビの250、宮田さんはモト・モリーニの125でしたから出るスピードが違います。

それでかなり無理をさせてしまって、宮田さんの乗っていたモリーニ125のヘッドガスケットが吹き抜けてしまったのです。(涙)

「まさか俺のせいで宮田さんをリタイヤさせる事になるのか!」とものすごくガックリきたのですが、そこは同行してくれていたメカニコ(メカニック)のジョルジョが「心配するな」と言って修復作業にとりかかってくれました。

さっそくヘッドをはぐり、シリンダーをはずしてわかったのはスタッドボルトが1本折れており、そのため押えの甘くなった部分からヘッドガスケットが吹き抜けたようです。(前日もヘッド廻りのオイル漏れがあったのですが、既に折れてたのかもしれません)

普通、ツーリングにスタッドボルトなんて持って行きませんよね?

そこはさすが百戦錬磨のメカニコ、ジョルジョは予備を持って来てました。そして吹き抜けたヘッドガスケットもアルミの板を切り抜いて作ってくれ、無事モリーニ125は復活です。お昼ご飯の時間に直してしまうなんて、普段、それ用のパーツが無いと何もできないと思っている私には衝撃的な事実でした。(ありがとう!ジョルジョ。感謝してます)

1990年の「ミラノ→ターラント」の話は別の機会に書かせていただくとして、スタッドボルトの話を続けます。

材質は何が使われているのか

画像: 【10.9印の高張力ボルトが使われています】

【10.9印の高張力ボルトが使われています】

写真は250、350、450用それぞれのボルトの頭ですが、見ておわかりのように10.9と刻印があります。

これは高張力ボルトと呼ばれるもので、引っ張りに対する強度が高いものです。

この強度が高いことで燃焼時の爆発・膨張圧力を受け留めることができるのです。

一時モンスターか何かでステンレス製のシリンダースタッドが使われていたらしい」のですが、これが折れてしまうという話を聞いたことがあります。(あくまでも聞いた話とご理解ください)

ステンレスでも高張力のものがあるので、それを使えばいいのでしょうが如何せん値段が高いんです。

それと熱が加わった時に強度が保てるのかという心配もあります。

確かにステンレス製のM10の長いボルトもありますが、強度がA4-70タイプで耐力45.9kg/mm²と10.9高張力ボルトの半分(10.9で耐力91.8kg/mm²)しかありませんので、これを使うのは恐しいですよね!

古いのそのまま使えばいいじゃん!>>ダメじゃん(涙)

画像: 【一番下は450RTのものですが、サビで表面がぼこぼこになっています。(涙)】

【一番下は450RTのものですが、サビで表面がぼこぼこになっています。(涙)】

よく腰上のオーバーホールしている写真を見ると、シリンダースタッドが砂まみれになりサビてしまったというのがありますよね。

ドカの場合はアスファルト上での使用が多いのと、スタッドボルトがシリンダーとヘッドの中を通り、外気に触れる機会は少ないので錆びることはまず無いとは思うのですが、長い時間放っておかれた中古エンジンをバラすと表面に腐蝕が出ているものもあります。

写真の一番下のものは450RTで使われていたものですが、きっとオフロードでガンガン走っていたんでしょう、水が回ったのか表面がサビでデコボコになっています。(涙)

このまま使ってもいいのですが、きっとサビ穴のところに力が集中して耐えきれず折れてしまうでしょう。(笑)

実際の長さはどのくらい必要なのか?

ネジ屋さんにお願いすれば、10.9の高張力ボルトの長い物も手に入ります。(M10xP1.5)

しかし、必要としている長さが足りないのです。

パーツリストによれば、250cc用で253mm、350cc用で263mm、450cc用で273mm、実測もしてみましたがパーツリストの通りの長さでした。

M10の10.9ボルトについてネジの問屋さんに聞いてみましたが、最大でも250mm、250用にも3mm足りません。大きな力を受け留めなければならないと考えると、なるべく長さは確保したいところです。

海外ではステンレス製のスタッドボルトを用意してくれているショップさんもありましたが、強度を考えるとそれもちょっと、、、、、。

仕方がないのでネジの問屋さんに特注で作ってもらおうかと考えていたところ、、、、。

スタッドボルトもリプロされました!

なんとイタリアでスタッドボルトもリプロ(再生産)されたそうです!やった~~!!!

あまりスタッドボルトの交換を考える方はいないのかもしれませんが、私のようにパーツを1個1個集めながらDUCATIシングルを組もうとしている人間にとってはとてもありがたい話です。(例のスクランブラーです)

確かにeBayなんかを見ていても、Usedが出展されることはありましたが、状態を考えるとちょっと手が出せません。

今回、イタリアでリプロが始まったものは、もちろん10.9高張力ボルトで長さも各排気量に合わせて提供されています。

それといいのは、4本セットだけではなく、1本ずつのバラ売りもしてくれることです。

私の場合、250と450用は4本セットでほしいけど、350用は在庫が3本あるのであと1本だけほしい、という状況だったのですが、そんなややこしいリクエストにも応えられるようになりました。

リプロ(再生産)されたスタッドボルトの詳細について

今回、リプロされたスタッドボルトは以下の通りです。

250cc用 長さ253mm(ワイド及びナロー)

350cc用 長さ263mm(ワイド及びナロー)

450cc用 長さ273mm(ワイド)

いずれも4本セットと1本バラ売りが可能です。

気になるお値段は、4本セットが14,000円(税込)、1本バラ売りが4,200円(税込)になります。

ご注文は簡単です。

もしご入用な方がいらっしゃいましたら、このサイトの「Contact」のページからお送りいただくか、order@ducati-singles.com まで直接メールにてお送りください。

その際、下記についてお知らせください。

1.パーツ名及び必要数量
2.お名前
3.ご住所(郵便番号も)
4.お電話番号
5.お支払方法(銀行振込み又はPayPalによるカード決済)
6.お使いになるドカの車種・年式等
7.その他ご希望があればどうぞ

お支払い等について

お支払いについては、銀行振込みかPayPalによるカード決済となります。

※PayPalによるカード決済は、後日カード会社さんのWebサイトで分割に変更できるものもあります。

ご入金もしくはPayPalによるカード決済が確認できた時点で正式発注とさせていただきます。

※お振込み先及びPayPalによる請求メールはご注文をいただいた際にメールにてお送りいたします。


※なお、価格につきましては為替変動及び入手状況により変動する場合がございます。

※在庫の確認等は事前にご連絡ください。


※なお、お取り寄せの場合、1~3ヶ月ほどかかる時がございます。

※ご了承いただける方のみ、ご注文ください。

ご覧いただきありがとうございました。

ご参考にしていただければ嬉しいです。


※近年イタリアではスペアパーツのリプロ(再生産)が進み、パーツの入手に関しては何ら心配のいらない時代になってきました。ちょっと前までは考えられないような細かいパーツも供給されており、DUCATIシングル好きにはホントありがたい話です。

詳しくは下記リンク先ページを見ていただくか、より詳しい各カテゴリーリスト(PDF)をダウンロードしてください。(ご注意:今回のスタッドボルトはリストには出てませんのでご了承ください)

画像: お支払い等について

あなた様のDUCATIシングルの調子を取り戻すお手伝いができれば幸いです。

ありがとうございます。

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