みなさん初めまして。
縁あってこのLAWRENCE(ロレンス)で記事を書かせていただくことになりました、MotoGP公式DVDを制作発売している(株)ウィック・ビジュアル・ビューロウの増野(マシノ)です。2014年にはMotoTVという二輪総合テレビ番組も企画制作しておりましたので、BS放送でご覧になった方もいらっしゃるかもしれません。ワイン・ガードナー、ケビン・シュワンツ、ウェイン・レイニー、ミック・ドゥーハン、平忠彦、阿部典史、坂田和人、青木三兄弟の軌跡を綴ったビデオ/DVD作品でもお目にかかっているかもしれませんね。
本コラムでは、MotoGPを始めとするさまざまなモータースポーツに関するよもやま話をご紹介していこうと思います。どうぞよろしくおつきあいください。

ラウンドごとにMotoGPのDVDが制作されているのは日本だけ

もう少しだけ自己紹介を続けましょう。ウィックはモータースポーツの映像DVDを手がけているわけですが、私がこのビジネスを思い立ったのは1980年前半のことです。
当時はWGPのビデオが1本¥15,000もしていました。なにせ、ほとんどが輸入ビデオでした。

そこで私は、より多くの人に見ていただくことをコンセプトに、ビデオ・マガジンを企画することをビジネスとしたのです。その結果、薄利多売ではありますが、1本¥1,480まで価格を落とすことに成功し、一方ではRIDERS CLUB、Riding Sport、MOTO Addicts、そしてRacingオートバイなどの二輪専門誌ともDVD映像のコラボレーションを数多く行ってきました。さらにメーカーのプロモーション映像なども手がけてまいりました。2004年からはMotoGPの公式DVD制作販売を、ラウンド毎にリリースさせていただいております。このようなコンテンツは、日本のみで展開されています。
つまり日本を除く諸外国では、年間総集編DVDしかリリースされていないのです。

これからも高品質な映像コンテンツを、リーズナブルな価格で提供していきます。

画像: これは2006年のチェコGPで撮影したものです。 クレーンでジャンボトロンを吊し、風でモニターが揺れないように固定してあります。やりたいことと、無駄の排除のバランスを感じた素晴らしいシステムです。

これは2006年のチェコGPで撮影したものです。
クレーンでジャンボトロンを吊し、風でモニターが揺れないように固定してあります。やりたいことと、無駄の排除のバランスを感じた素晴らしいシステムです。

2006年にはロッシの自叙伝をリリース

先日行われたMotoGP2016 カタルニアGPでのバレンティーノ・ロッシ選手の逆転優勝、ご覧になりましたか?すごかったですね。
実は我々はDVDだけでなく、書籍にも手を出しており、他ならぬロッシの自叙伝も出版しているのです。

出版してからすでに10年経っているのですが、いま読んでもかなり新鮮な感動があります。
例えば、250ccから500ccにステップアップしたときのロッシが記述した「ライディングスタイルを変えなきゃいけない時期に来てるんだな」という言葉があります。実際、彼はMotoGPになっても勝ちまくり、再びヤマハに戻って来てからも、そのライディング・フォームを変え続けているのです。
『あんなことは誰にも真似できない』と原田哲也、坂田和人、青木治親といった日本人世界チャンピオンたちも驚いていました。
さらに今年、また乗り方が変わってきたと、同じく元GPライダーの伊藤真一が指摘するように、ロッシの進化はいまでも続いているようです。
どこまで進化し続けるのか、興味が尽きない。それがロッシの魅力だと思います。

もう一つ、ロッシの自叙伝に書かれているエピソードをご紹介します。
ホンダからヤマハに移籍を目論むロッシは、リン・ジャービス(現ヤマハチーム代表)、ダビデ・ブリビオ(当時ロッシのチーム・ディレクター/現スズキチーム代表)らと、当時のGPウィーク中の夜、誰も居ないクリニカ・モバイルのテントのジッパーを開けて忍び込み、ヤマハ電撃移籍の密会をしていたのです。(まさに下の写真のテントがその舞台となったものでした)

画像: 2006年のチェコGPで撮影したクリニカ・モバイル。 まさにこのテントの中で、世紀の密会が行われたのでした。

2006年のチェコGPで撮影したクリニカ・モバイル。
まさにこのテントの中で、世紀の密会が行われたのでした。

このような裏話やロッシの素顔を垣間見ることができる本書、まだ読んでいないファンにはオススメの一冊ですよ。

画像: 書籍 バレンティーノ・ロッシ自叙伝 youtu.be

書籍 バレンティーノ・ロッシ自叙伝

youtu.be

因みにこの自叙伝のご紹介のナレーションを担当されているのは、舞台役者から最近テレビ出演でブレイクした、俳優の吉田鋼太郎さんです。


第1回ということで、まとまりのない話になってしまいましたが、今後もさまざまな話題を記事に書かせていただきますので、宜しくお願いします。

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