5月31日(日)、三重県・鈴鹿ツインサーキットで開催された、DORC(デッド・オア・ライド・クラシック)に参加してきました。DORとは、カワサキZなどの4気筒クラシックを得意とするショップ、スピードショップ イトウさんが開催するサーキット走行会。すでにサーキットを走り慣れた人はもちろん、サーキットを走行したことのない初心者にも楽しんでいただける走行会を心がけた、非常に良心的なイベントです。

そんなDORの趣旨は人々の共感を集め多くの参加者を集めていますが、今回は初めてクラシック(1972年以前生産車、およびそれに準じる車両)を対象にしたDORCが併催されました。1972年以前のクラシックを対象にしたロードレースイベントや走行会は近年関東偏在と言え、関西をはじめ西日本の愛好家はわざわざ東日本方面へ遠征しないと走る機会がない、という状況が続いていました。西日本でもそういう機会を、という人々の想いをくんで、今回DORCが企画されたというわけです。

最初の参加台数は22台。ここから始まるムーブメントに期待!

画像: ロレンス編集部の宮﨑は、手前のマンクス・ノートンと、ホンダC200で2クラスにエントリーしました。

ロレンス編集部の宮﨑は、手前のマンクス・ノートンと、ホンダC200で2クラスにエントリーしました。

果たしてどれだけの参加者がいるのか・・・については、主催者側も大いに不安があったと思います。結果をいえば、小さい排気量のクラス11台、大きい排気量のクラス11台・・・と、通常4クラス各20台ずつ=80台をベースに企画するDORとしては、少ない台数(18台不足)に留まってしまいました。

今回、関東以北方面から参加したのはわずか4台ほど。10数年前には一切その手のイベントがなく、わざわざ西日本のイベントに関東以北勢が参加していたのも今はいずこ・・・目下走行機会に恵まれた東日本のクラシックファンにとっては、あえて西に行かなくても・・・という心理が強くはたらいたのかもしれません。関東以北のファンの動員が今後も見込めないと仮定した場合、DORCを継続していくためには、より一層距離的に参加しやすい環境にある、「西」のクラシックファンたちの動員を頑張らないといけないのかもしれません。

・・・まぁ、そういうハナシはさておき、記念すべき第一回となるDORCは、参加しなかったらそのことを暫く後悔するくらい、楽しいイベントでした。走行する機会が午前に3回(15分ずつ)、午後は参加者希望制の模擬レースがあり、さらにその後にも走行機会がある・・・マジメにすべてガンガン走ったら、お腹いっぱいになるくらい「走った感」を味わえます。2クラスに参加した私は、翌日筋肉痛で動けませんでした・・・(苦笑)。

コースは典型的なゴー&ストップ型。スロットルアケアケで攻められるコーナーが少ないので、ブレーキが貧弱なクラシックロードレーサーには非常に難易度が高いです。しかし、クラシックロードレーサーのライディングスキルを向上させるトレーニングとしては、これほど最適なコースもないと言えます。推察ですが、この翌日に筑波サーキットや袖ヶ浦フォレストレースウェイを走ったら、誰もが数秒タイムを短縮できるのではないでしょうか? それくらい、攻め応えのあるコースといえるでしょう。

参加車両を紹介しま〜す

画像: 地元、鈴鹿から参加した岩崎さんの戦前型サンビームTT80。イベント前日の土曜日の夜、私は岩崎家のお世話になりました。ありがとうございました。

地元、鈴鹿から参加した岩崎さんの戦前型サンビームTT80。イベント前日の土曜日の夜、私は岩崎家のお世話になりました。ありがとうございました。

画像: 京都から参加の森さんのF.B.モンディアル200。イタリアンならではの造形美に注目!

京都から参加の森さんのF.B.モンディアル200。イタリアンならではの造形美に注目!

画像: OVER RACING代表の佐藤さん(左)は、ホンダCB450レーサーで参加。模擬レース(速いクラス)ではぶっちぎりの優勝でした。

OVER RACING代表の佐藤さん(左)は、ホンダCB450レーサーで参加。模擬レース(速いクラス)ではぶっちぎりの優勝でした。

画像: 愛知・小牧の「改華堂」の小川さんは、ラビットツーリングS302レーサーで参戦。私のホンダC200の仮想敵(笑)でした。

愛知・小牧の「改華堂」の小川さんは、ラビットツーリングS302レーサーで参戦。私のホンダC200の仮想敵(笑)でした。

画像: 滋賀・大津のベリーバッズ代表杉本さんのBSA A65。

滋賀・大津のベリーバッズ代表杉本さんのBSA A65。

画像: 大阪の田島さんのホンダCB500Fレーサー。往年のRSC木山号です!

大阪の田島さんのホンダCB500Fレーサー。往年のRSC木山号です!

画像: コチラはDORCではなく、DOR参加車両ですけど、モリワキ世代(?)には涙チョチョ切れなので、掲載させていただきました(笑)。

コチラはDORCではなく、DOR参加車両ですけど、モリワキ世代(?)には涙チョチョ切れなので、掲載させていただきました(笑)。

生きて走ることの喜び・・・。

さてDORですが、走行会の表題に「Dead」という不穏な言葉を用いていることについて、違和感を覚える方もいらっしゃるみたいです。しかし、その趣旨については、こちらの主催者のブログの引用をご覧いただければ、ご理解いただけると思います。

以前、伊藤からちらっと聞いた話ですが。
バイクに乗っていると、桁違いの人がたくさんいると。
そんな人達の背中を見ながら、憧れながら走ってきたそうです。
そんな人達が、怪我をする姿やいなくなってしまう姿を見てきたそう。
「こんなに上手い人がこんな事になるなんて、どうすれば良いんだ」
上手くなるしかない、安全に乗れるようになるしかない。
バイクで不幸なことがあってはいけない。
DEAD or RIDE、死ぬか乗るか。
バイクは楽しくも危ない乗り物です。
乗り続ける限り、危険と隣り合わせです。
死なない為には乗るしかない。
常に意識してバイクに乗らなきゃいけない、上手くならなきゃいけない。と思ったそうです。
「DEAD」なんて走行会にしては縁起でもない名前
と言われることもありますが、バイクに乗る限り身近なものなんだと。
いまもそんな思いで開催しているのだと思います。

・・・お酒入ってたので、本当かどうか知りませんが・・・(笑)
(たぶん、本当ですよ(笑))

私も四捨五入して"アラフィフ"になって、いつまでモーターサイクルに乗れるか・・・なんてことをよく考えるようになりました。ともあれ、生きている限りは、乗り続けていきたい・・・なんて思います。私も今まで、私よりモーターサイクルに乗るのが上手い友人・知人が、何人も事故で死んでしまったことにショックを覚えてきました。残された私たちとしては、生きていて走れる限りは走るのが何よりの手向けになるのでは・・・そんな願いを虚心坦懐に実行していきたい・・・と思ったりします。

画像: ついに私も有力選手として認められ、iBレディにパドックガールとしてグリッドについていただけました(笑)。ERISAさんありがとうございました。私、青森生まれではないですが、5~10歳の間は青森そだちです? www.ibg.co.jp

ついに私も有力選手として認められ、iBレディにパドックガールとしてグリッドについていただけました(笑)。ERISAさんありがとうございました。私、青森生まれではないですが、5~10歳の間は青森そだちです?

www.ibg.co.jp

まぁそういう小難しい話はともかく、土砂降り予報を覆しての快晴の下、5月31日は目一杯モーターサイクルライディングを楽しめる1日になりました。メインイベント?の模擬レース。私は遅い方のクラスに、参加者中最小排気量のホンダC200でエントリー。ライバルはラビットツーリングS302レーサーにロックオン!

画像: 緑に囲まれた鈴鹿ツインサーキットのコースは、走っていて非常に心地よいです。 www.ibg.co.jp

緑に囲まれた鈴鹿ツインサーキットのコースは、走っていて非常に心地よいです。

www.ibg.co.jp
画像: 来た、見た、勝った!(ラビットツーリングには・・・)。競り合う相手がいると、模擬レースも楽しいものです。 www.facebook.com

来た、見た、勝った!(ラビットツーリングには・・・)。競り合う相手がいると、模擬レースも楽しいものです。

www.facebook.com

主催者は今後も、DORCを開催したいという意向とのことです。東京から鈴鹿までの距離は決して近いものではないですが、走ることができる喜びに比べれば、そんなことが苦にならないくらいです。みなさんもぜひ、DOR and DORCに遊びに来てください!

コメントを読む・書く

This article is a sponsored article by
''.