第31回、第32回の2回にわたり、エクストリームバイクのパフォーマンスの動画で「ウイリー」「ジャックナイフ」についてみなさん十分学べたのではないでしょうか。
バイクってあんなにピタッと止まったり、クッションのようにふわっとしたりするんですね!!バイクってレースだけなのかと思っていましたが、こういったパフォーマンスもあるなんてユーモアでいいですよね!新たな面白さに気付いてしまいました♩
というわけで、今日も新しいバイク用語勉強していきましょう!本日のおしえてワードはこちら!

ハイサイド

毎度のことですが、またまた初耳の用語!!笑
ちょこっと聞いた話によると「ハイサイド」は、バイクに乗り慣れている人が起こしやすいそうなのです。なぜなのでしょう??
それでは、「ハイサイド」について詳しくおしえていただきましょう♩おしえて、ロレンス編集長〜!

正しいお答え: from ロレンス編集長

はい、お答えします。

「ハイサイド」とは転倒する状況を表す言葉です。2輪で走るという不安定な構造が、最大の魅力でもあるバイクには、一方で転倒というリスクが常につきまといます。バイクは危険だといわれる理由はここにあるのでしょう。転倒する原因は路面状況の変化や、ライダーによる操作ミスなど様々ですが、「ハイサイド」は転倒の中でも、最も危険な状況のひとつです。

バイクが転倒する原因は、路面と接するタイヤがグリップを失うことが大半です。たとえば急に雨が降り出して、路面が滑りやすい状態の時などに、コーナーなどでバイクを傾けすぎると、タイヤが路面をとらえきれなくなって、スリップして転倒につながります。また、コーナーの手前のブレーキングで、スピードが出過ぎたことに気がついて、必要以上に強くブレーキをかけると、フロントタイヤがグリップを失い転倒することもあります。このように転倒とは、バイクが不安定な状態にある、コーナリングの際に起きることが多いのです。

では、ハイサイドとはどのような転倒なのでしょうか。ハイサイドとは、コーナーリング中に滑り出したリアタイヤが、滑っている途中で急にグリップを取り戻し、コントロール不能になることで引き起こされる転倒です。一概にはいえませんが、たいていの場合はコーナーの立ち上がりの、アクセルをあけている状態で、リアタイヤにパワーがかかり過ぎて滑りはじめた時に発生します。典型的な例では、パワー過多によりリアタイヤが滑りはじめたことに気がついたライダーが、スリップを止めようと反射的にアクセルを戻すことで、滑っていたリアタイヤが急激にグリップを取り戻し、その際にタイヤが再度路面をつかむ力が、傾いていたバイクをおこす方向に働きます。これがライダー自身の体重でバランスする程度の力であれば問題は起きないのですが、時にはバイクごと傾いていた方向とは反対に、コーナーのアウト側へ、つまり曲がる方向とは逆サイドに放り投げられるような状態まで力が働くのがハイサイドです。

これは転倒の中でも最も危険な状態です。HIGH SIDE、つまりライダーがバイクが傾いている路面に近い側ではなく、反対側へバイクを飛び越えて転倒するわけですから、人もマシンも大変なダメージを負うことになります。バイクは単にスリップで倒れるのではなく、スピードによっては上下が逆さまになって、何度か回転することもありますし、なによりライダーが放り出された後から、勢いが止まらないバイクが回転しながら、追いかけてくるような状態にもなりかねません。想像するだけでも恐ろしいですね。

ただし、一般公道ではここまでの状態になるのはよほどのことです。これはMotoGPなどサーキットでよくみられる転倒なのです。それはサーキットの路面が、一般道よりもタイヤによく食いつくように設計されていることと、レースマシンのタイヤ自体のグリップ力が高いため、これがハイサイドを引きおこしやすい条件となっているのです。最新のバイクであれば、ABSやトラクションコントロールなどが装備され、あらゆる路面状況でも転倒のリスクを減らす工夫がされています。ですが、高性能なマシンを操るのはあくまでライダー自身ですから、安全に楽しむことが重要なのは言うまでもないですね。

画像: www.therevcounter.co.uk

www.therevcounter.co.uk

ロレンスでは事故ネタは基本的に扱わないので、超人的なバランス感覚をもつロッシの転倒の瞬間をとらえた画像を。どのような状況だったのかはわかりませんが、さすがと思わされる写真ですね。

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