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世界最大級のレーシングマシン

おそらく世界最大級のレースカーであろうレーシングトラック。これはダカールラリーで活躍する「HINO Team SUGAWARA」のマシンだ。ベースとなる日野レンジャーは中型トラックとして、それこそ宅配便のトラックから消防車にいたるまで、日常生活を影で支える働くクルマの代表だ。その働くクルマが、世界で最も過酷といわれるレーシングシーンでも、トップクラスで「働いている」のをご存知だろうか。

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世界のレースシーンでトップを争う日野自動車のトラック

トラックやバスといった働くクルマを製造する日野自動車が、パリダカールラリーに参戦するのは1991年の第13回大会からで、日野自動車創立50周年記念を一環する事業だったようだ。それ以来、今年開催された第37回大会にいたるまで、カミオンクラスに日本車で唯一連続出場し完走し続けている。

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「走るものならなんでもいい。一緒にダカールまで競争しよう」

ダカールラリーの起源は1978年に遡る。アフリカという大地に魅せられたフランス人の故ティエリー・サビーヌが「走るものならなんでもいい。一緒にダカールまで競争しよう」というひとことで、年末のパリを出発してアフリカに横たわるサハラ砂漠を縦断し、アフリカ西海岸にあるセネガルの首都ダカールまで、実に12000kmを走破する”競争“として始まった。そんな壮大な冒険レースはしだいにラリーレイドを代表する、世界的なラリー大会に成長していまにいたる。

冒険を求めたレースからメーカーによるワークス体制へ

冒険レースとしてスタートしたパリ・ダカールラリーが、大きく舵を切ったのは1987年の第9
回大会ではないだろうか。この年、それまでFIA世界ラリー選手権(WRC)で活躍していたプジョーが、205ターボ16を投入したことで、その様相が変化してゆくこととなる。それまでは冒険レースという色彩が強かったパリ・ダカールラリーに、プジョーチームはWRCのサポート体制をそのままサハラ砂漠に持ち込み、1ヶ月にも及ぶレースでどんなトラブルに見舞われようとも、砂漠のビバーク地で1夜にしてスタート時と同じマシンに仕上げ直して、ゴールするという手法で勝利を手中に収めることとなる。これにより一気にF1と同じような、メーカー同士による熾烈なワークス体制による闘いの火ぶたが切られることとなるのだ。

最速のワークスマシンを支える最速のトラックたち

商用トラックをベースとしたマシンがエントリーする、カミオン(フランス語でトラックの意)も、パリ・ダカールラリーが創設された当時からエントリーしていたが、この時期からのプジョーらワークスチームの体制を支えるために、アシスタンスクラスと呼ばれるメカニックやスペアパーツを、砂漠の中で運ぶトラックの重要性が高まっていた。そんな流れの中で、そもそも砂漠のような荒れ地を走破することに適していた、大排気量のディーゼルエンジンと大口径のタイヤを持つカミオンは、パリ・ダカールレースでも存在感を示すこととなる。

画像: 最速のワークスマシンを支える最速のトラックたち

世界の強豪トラックに立ち向かう日本の「リトルモンスター」

日野レンジャーは初参戦より7年目の1997年大会では、カミオンクラスで総合1・2・3位を飾る快挙を成し遂げている。しかも完走率50%以下ともいわれる過酷なラリーで、毎年完走を記録し続けているのだ。2016年の大会でも活躍が期待される、「HINO Team SUGAWARA」の日野レンジャーは中型トラックのため、10,000cc以下(!)のクラスとなるが、並みいるダフ(オランダ)、ペルリーニ(イタリア)、カマズ(ロシア)、タトラ(チェコ)といった、海外のモンスタートラック勢に対して「リトルモンスター」として恐れられる存在なのである。

私はどうも「アドベンチャー」という言葉にひかれてしまうようだ。アドベンチャーレースの代表ともいえるダカールラリーでも、花形である4輪や2輪のレースはもちろん、見た目からして、アドベンチャー・スピリッツを荷台に満載したような、カミオンに魅力を感じてしまうのだ。

[OFFICIAL] ダカールラリー2015 ~排気量10リットル未満クラス6連覇~

今年のダカールラリーを走る日野レンジャーの勇士をご覧いただきたい。彼らが南米の彼方でどんな冒険をしているのかが垣間みれると思う。

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