TT-F1が750ccになった時代、公道用市販車としての750ccクラスの人気が低下しても、レース用として750cc車の存在を消すことはできなかった。そしてナナハン・レプリカに着火したのは、スズキでした。そんなスズキが着火し、各メーカーがこぞって開発競争に燃えたナナハン・レプリカの魅力!第5回目はSuzuki GSX-R750(GR71F)をご紹介。

Suzuki GSX-R750(GR71F)

画像: 1985年3月8日発売価格:78万円(Bikers Station©モーターマガジン社) www.motormagazine.co.jp

1985年3月8日発売価格:78万円(Bikers Station©モーターマガジン社)

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1983年にRG250Г、1984年に400㏄のGSX-Rを発売してレーサーレプリカというジャンルを作り出したスズキは、次期モデルを"24時間耐久レースに出ても勝てるスーパースポーツ"と決定する。排気量はTT-F1の新規則の750㏄とし、最高出力100ps、乾燥重量176㎏を目標とした。そして、新たに考案した油冷方式のDOHC並列4気筒を、アルミフレームに搭載したGSX-R750を完成させたのである。
こうして生まれたR750は1984年9月のケルンショーでデビューし、国内では1985年3月から発売を開始。爆発的にヒットしただけでなく、発売早々のル・マン24時間耐久レースで1-2フィニッシュを達成。全日本選手権でも1987年までの3年間、ヨシムラ・スズキが3連覇するなど世界中で大活躍した。

油冷エンジンやアルミダブルクレードルフレームを採用した事により、乾燥重量179kgという当時の400ccクラスと同等の軽さを実現したモデルで、"速いけど重い"というナナハンの常識を覆した初の市販スポーツバイクとも言える1台として人気を博した初代GSX-R750。

空冷から水冷へとエンジンの冷却方式が変化してきた1980年代に、油冷方式という全く新しい冷却方式を採用し、大型バイクにレーサーレプリカという概念を持ち込んだ初のバイクとしても注目を集めたスズキの意欲作でした。

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